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バウムクーヘン専用オーブンがもたらしたもの

読んだ。

読み始めたばかりの感想はこれ。

上の記事で「バウムクーヘンは心棒に生地をつけて、重ね焼きする菓子」と書いた。これは菓子の製法としては珍しく、だから歴史を辿れるのだとも。読んで分かったが、むしろ歴史の中で同じなのはこの製法だけと言ってもよく、バウムクーヘンは何度も扱いや作り方が変化してきている。

バウムクーヘンの始まりをオベリアスとするならば、古代は安くまずいパンだった。中世では宴会用の見た目重視な菓子となり、16世紀には生地が紐状となってサクサクふんわりと美味しくなった。それが17世紀末になると、今の形に近い液体の生地となる。以降も材料が少しずつ変わり、食べられるシチュエーションも変わりながらバウムクーヘンの歴史は積み重なっていく。

このようにバウムクーヘンは変化の大きな菓子であるため、その歴史を通してみると語れるネタは多い。その中でも俺が特に興味深いと思ったのは、日本のバウムクーヘンオーブンの話だ。

前回の記事で、筆者が研究テーマとしてバームクーヘンを選んだ理由の一つは「日本で人気のある菓子だから」と書いた。確かにバウムクーヘンは日本で人気がある。バウムクーヘンのWikipediaを見てみると、英語版にもドイツ語版にも、「日本におけるバウムクーヘン」だけで一つの見出しとなっているほどだ。なぜここまで日本でバウムクーヘンが人気となったのか。

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