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地鎮祭で感じた「ゆたかさ」について。

蛭子能収の気持ちが分かる。笑ってはいけないと思うと余計に笑えてくる。

蛭子さんはお葬式で笑えてくるらしい。あんなに真面目な顔してとか、お坊さんはやっぱり坊主だなとか。そんな事で笑ってしまうそうだ。

お葬式は極端な話だけど、学生の頃たとえば授業中。ツボにはまってしまうなんて事はよくあるだろう。私もあった。

歴史の先生(怖い)が黒板に書く矢印が順番にどんどん大きくなる。チョークの横幅をめいいっぱい使って書く、書く、書く。

最終的に幅50センチくらいの巨大矢印になった時には友達と顔を見合わせた。

でかっっ!

声には出さず口だけ動かす。肩が震える。涙が出る。あぁ、笑ってはいけない状況であればあるほど笑ってしまう、止められない。お腹が痛い。助けて。

ダメだと思うほど笑ってしまうものだ。


先日、マイホーム建築にあたり地鎮祭をしてもらった。

私達家族と夫の両親、親戚、建設会社の方々、そして地元の神社の神主さんが来てくれた。

神主さんはとても愛想の良い方で、マスクをしていてもその朗らかさが伝わってきた。色々と説明をしながら進めてくれる。分かりやすいし丁寧だなぁと和やかな気分でいた。

ところが、お祓いを始めた時に突然アイツが襲いかかってきた。笑ってはいけない時にやってくるアイツだ。やばい!

前かがみになった神主さんのお尻が夫の目の前にあった。近い!近すぎるお尻!!

夫の顔を確認する。顔の下半分はマスクで見えない。眉間に皺が寄っている。これは笑いを堪えている時の顔だ。やばい!!笑ってしまう!!!

次の瞬間、神主さんが「うーーーっ」と言い始めた。やばい!甲子園のサイレンにそっくりや!柳沢慎吾や!!ひとり甲子園や!!!


結果的に私を救ってくれたのは、今のご時世、欠かす事のできないマスクだった。顔の下半分はニヤニヤしててもバレない。

地鎮祭は親切な神主さんのおかげで無事に、滞りなく終わった。ありがとう神主さん。ずっと笑っててごめんなさい。

あとで聞いた所、夫も終始マスクの下は笑っていたらしい。


笑う門には福来る。

都合良すぎか?

でもこうやって笑っていられる事に家族の平和とゆたかさを見たように感じる。

しょうもない事で笑っていられる限りなんとかなるような気がしてくる。30年のローンもちゃちゃっと返せるんじゃないかと思う。気楽であり、大きな力が湧いてくる。


祭典後、夫の母がこう言った。

「何回も笑いそうになったからマスクしとって助かったわー。」

義母よ、あなたもか!!

神様神主様ごめんなさい。これからもこんな家族ですが見守ってください。


我が家のゆたかさは「笑い」にある。







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