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『株式会社 母親』、なんてブラックなんだろう

私はひとり親で、2人の子どものお母さんです。
もっというと、子どもたちは2人とも自閉症。
大変そうでしょう、事実、大変なんです。

ただ、子育てはどこの家庭も大変。この大変さ、そろそろどうにかしたほうが良いと思うんですよね。

母親業は大変【妊娠期】

母になるって、本当に大変です。

まずは、妊娠期間。これが、ものすごくしんどいんだよね。初期は生き地獄とも言えるほどのつわり、中期になると体に異変が起こり始め、今までの生活ができなくなる。普通だと思っていた暮らしができなくなるって、本当にしんどいこと!後期になると、全身痒くて寝れないし、吐き気もする、熱いし動悸はするし、まるで病気。でも薬は飲めないの!

ざっと、私の妊娠体験記はこんな感じでした。しかし、この強烈な苦しさを妊娠するまで誰一人として丁寧に教えてくれる人はいませんでした。本当は、こうしたことを誰もが『配慮』の観点として知っておくべきだとは思うんですが学ぶ場がないんですよね。

私が妊婦だった時代は、妊娠をする当事者が『たまひよ』などで独学するしかなかったです。今はどうなんでしょう。

母親業は大変【産後すぐ】

で、出産すると荒れ狂う育児海峡へ放り出されます。
放り出された母親たちは、みんな溺れないように必死です。

育児海峡に投げ出された母親たちは、目と目で通じ合います。『分かるわよ、大変よね』『でも、こっちもギリギリのところでやってるの』『助けにいけなくてごめんね』と。助け合うことは出来ませんが、共感だけは人一倍です。そこは、まるで『株式会社 母親』ともいえる、新たな職場の新人研修のようです。しかし、新人研修にしては厳しすぎでしょう。

ひとたび『株式会社 母親』に転職すると、これまで積み上げてきたキャリアも社会経験も一旦ゼロクリアされます。資格とかビジネススキルとか全く通用しません。ここで要されるのは、体力と忍耐力、人間性くらいでしょうか。

『株式会社 母親』の求人票

『株式会社 母親』の仕事内容をお伝えしておきましょう。

まず、給料は在りません、ボランティアです。労働時間は、24時間のフルタイム。ちなみにシフト制・交代勤務ではなく、ほぼ一人で固定制です。しかも、結構なほどにマルチタスクを求められます。上司がいないのが唯一の救いですが『破るなよ!』といわんばかりの、ガチガチの子育て論は何度も目の前にチラつきます。

もっというと、スケジュール感は異常。新生児期から予防接種には驚きました。さらに、営業成績ならぬ『成長曲線』のプレッシャーはかなりのものです。

こんなにしんどいのに、有休もなければ保証制度もありません。キャリアの方向性を変えたいと願っても、一度出産すると、部署移動の希望をだしたり転職したりは出来ません。

『母』って、すごいんだぞ!

母親業がどれだけ大変か、お分かりいただけたでしょうか。

普通に考えて、母親業なんて一人で上手く回せるわけがない。それなのに、母親たちは上手くいかない育児を自分のせいにするんです。『なぜ私は、こんな簡単なことができないの』と、自分を責めてしまいます。簡単なことじゃないのに。この環境下で誰でも産後鬱になる可能性はあって、もっと社会問題として取り上げられるべきだと思う。

私自身も、育児の大変さを俯瞰できるようになったのは最近のこと。10年以上育児をしてみてやっと『大変なことやってたんだな』と理解するようになってきました。

少子化問題が深刻化する今だからこそ、母親業の大変さを知って欲しいと思います。

もちろん、少子化対策も大切だけど、それと同時に今既にいる『母親たち』の余裕についても、より多くの人に考えてみて欲しい。母親たちが見せる余裕こそが、若い女性たちの『子どもを持ちたい』という気持ちに刺激を与えいい影響を及ぼすこともあるんじゃないかなって私は思うんです。

それによって、女性も男性も子どもたちもリラックスして暮らせることもあるはず。母親業って、仕事と見なされないことも多いけど本当はすごい職業なんだよね!

今日は、ここまで!

※無給で身を削って書いたので、サポートか拡散して頂けると大喜びします!

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