大人は判ってくれない

フランソワ・トリュフォーが
ヌーヴェルヴァーグの旗手となった
「大人は判ってくれない」。
鮮烈な自分の少年期を描いた作品だ。

全編オールモノクロの画面で
パリのアパルトマンに暮らす、
夫婦喧嘩ばかりの両親の間で
寝袋で眠れない夜を過ごす少年。

両親に愛されない寂しさを
学校での悪戯で紛らわすドワネル。
いつしか停学となり家出、
タイプライターを盗んで少年院へ。

警察に付きだしたのは
血のつながりのない父親であり、
少年院に来て勝手に生きろと
捨て台詞を吐くのは実の母親。

学校先生にも両親にも見放され、
犯罪者のレッテル貼られたが、
したことと言えばたわいのないこと。
それでも人生は大きく狂う。

やるせない少年心を明るい音楽で
トリュフォーは軽く見せていく。
しかし少年院を脱走したドワネルが
海と直面して正面に顔を向けた
ストップモーションは何を表すのか。
判ってくれない大人たちへの反抗!