時間泥棒

朝から晩まで

忙しく働いていた。

立ち止まることもなく

ひたすら働いていた。


ときにはスポーツをし

居酒屋で酒を飲み、

音楽をきいたりして

気分を紛らわしていた。


しかし今振り返れば

時間泥棒によって

自分の時を盗まれ、

心まで盗まれていたのだ。


ゆっくり休むことなく

頭も心も動かし続け

1日24時間がとても

短いと感じていた。


時間を盗まれていたから

何をするのも早く行い、

食べるのも早かった。

余裕がなかったのだ。


ミヒャエル・エンデの

『モモ』の黄金の朝食。

金色の渦巻きパンと

ホットチョコレート。


まずは朝食をゆっくり摂り

心を十分に温めて

時間泥棒から盗まれた

時をしっかり取り戻すのだ。


いつも余裕を持てるように

心を豊かにするのだ。