読書感想文のようなもの①「パリでメシを食う。」
歩きながら本を読むと視界はぶれるし、人や物にぶつかるし、大抵つまずくし、なんか柔らかいものを踏むしいいことがない。
でも、久しぶりに歩きながら本を読んだ。電車で読んでいた本の続きが気になり過ぎて、電車を降りて家までの道すがら読み干してしまった。こんなに続きが気になる本に出会えたのは久しぶりで嬉しい。
「パリでメシを食う。」はパリで働いて、生計を立てている日本人10人のインタビューを綴った一冊。
パリで暮らしている人なんて、きっと煌びやかでバリバリ働いていて、住む世界が違う人。この本ではそんな人のインタビューが「素敵な言葉」でまとめられているのだろうと、正直期待値は低めで読み始めた。が、読んですぐ想像していた内容と全く違うことが書かれていることがわかった。
登場する人たちが、驚くほど普通なのだ。ググれば引っかかるような有名な人も多いが、みなが自身の信念を持ち、悩んで、でも歩いている。そんな様子が「素敵な言葉」ではなく、ありのまま淡々と綴られている。
何一つとして凄い人のように扱われていない。
それは信頼関係を築かれた上でインタビューをしているからなのかもしれない。インタビューを受けている方が著者に心を開き、飾らず、自然体で返答しているのが伝わってくる。「インタビュー」というより「お話をしている」と言った方がなんだかしっくりくる。落ち込んでいて、頑張れない状態の時の話もあった。そんな時にも話を聞きにいけるなんて信頼関係がないとなかなかできない。
なんだか今まで読んできたインタビューがいかに綺麗な言葉でまとめられていたか図らずとも気がついてしまった。(そんな文章に鼓舞されることももちろんあるけど)
なんてことを読み終わって高揚しているうちに書かねばと、歩きながら書いている。
歩きながら書くとどうなるかというと、、
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