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「作れるから買わない」なんてことはない。だから伝えるべき。

自分で作るとわかること

「ちょっとこれは高くて買えないから、なんとか自分で作ってみよう」
「欲しいものが見つからないから自分で作ってみよう」
そんな風に思って、何か作ってみたことのある方は少なからずいると思います。

その結果が「うまくできた」でも「挫折した…」でも、その目指したものが大変な労力でできているということは、体験として知ることができると思います。

僕も、そんなところからシャツ作りを始めた一人です。

古着を裏返して、慣れないミシンで細くしようと縫って見たり、分解してどうしようもなくなってしまったり…

次第に洋裁の本を買ってきて、見様見真似で服を縫うようになり、理解が進んだ部分から改造をしてみたり。
高校を出たくらいから始まった服いじりは、今、シャツ屋になるという形で繋がってきました。

独学歴15年(ゆるくね、ゆる〜く)と書くと、なんだか感慨深いですが、教えてくれる大人がいたり、時には褒めてくれる人がいたから続いたし、単純に手を動かすと平面が形になっていくのが楽しかった。

服はずっと好きだったので、バイト代で買い物もしていたけど、そのうち(これは自分でも作れるな…)(こんな生地手に入らないし、こんなの縫えない…!!かっこ良すぎる…!!!!)みたいな感覚が買い物の基準の一つになっていきました。

その時にも、もう感じていたのかもしれないです。

「作れる」と「綺麗に作れる」は違うと。


『シャツ屋の学校』というひと夏の取り組み

シャツをオーダーするというのは(一部を除き)安くない買い物です。
ホーローシャツだと2万円はします。

「身体に合う!」とか「欲しかったデザインが実現した!」という喜びを感じていただけるのは、それに手が届く人だけ。

でも、本当はもっとたくさんの人に「あ、私にも合うシャツがあるんだ!」という体験をして欲しいと思っています。

そんな時に、買えないものは作ってみよう、と思って服を作り始めた自分のことを思い出しました。当時は、プロに教わる機会なんてほとんどなかったけど、もしプロのアドバイスがあったらどんなに心強く、楽しかっただろうと思うことが今でもあります。

それであれば、僕はその気がある人には何も隠さず知っていることは伝えよう

そう思って2018年の夏に『シャツ屋の学校』という単発講座をいくつか開く取り組みをしたことがあります。

アトリエにあるミシン2台を開放して、各回定員2名。マンツーマンにかなり近い状態で、シャツの作り方を細かく伝える私塾のようなもの。

ミシンを持っていない全くの初心者から、縫製を生業にしている方まで、色々な方にシャツ作りのコツや気配りをお伝えしました。

「できるようになった!」という喜びの声が聞こえるのと同じくらい

「これはプロの仕事だわ」と、やってみて改めて服が綺麗に縫われていることの凄さというかありがたさみたいなものを感じた方もいらっしゃいました。

そして、ありがたいことにシャツをオーダーして帰る方もいらっしゃったんです。

作れるようになるための講座を受けにきて、結果シャツをオーダーしてくださる。

その方も理解したんだと思います。「作れる」と「綺麗に作れる」の差を。

コツコツコツコツ続けていれば、綺麗に作れるようになります。
これは独学でここまでやってきた僕が言うので間違いないです。

でも、いますぐ可能かというと、それはNOです。やっぱり経験がものを言います。

受講者が将来、満足のいく仕上がりが自分で実現できるようになったら、ホーローシャツでオーダーする必要はなくなるかもしれません。
それでも僕は嬉しいです。また一人「合うシャツが手に入る方法を見つけた人」が増えたんですから。

その方法を知らずに「シャツは苦手!!」と思い続けられるよりも、どんな形でも「似合うシャツを知っている」人が増えた方が、シャツを作るものとしては幸せです。

『シャツ屋の学校』を復活します(サークルを作りました!)

今は、アトリエの場所を移してしまったため、同じような取り組みはできません。
でも、先日noteに「サークル機能」が追加された時、これで『シャツ屋の学校』を復活させたい…!!

(2月26日追記:サークルの名前を『みんなのシャツの知恵袋』に変更しました)

そう思って早速作ってみました。
ミシンの前で技術を伝えることはできなくても、素朴な疑問や興味にオンラインで答えることはできると思います。
そして今度はみなさんの知識も共有しやすい!

「作る」に関わることだけでなく、「シャツ」そのものに関するあれこれについて、知識を交換する場にしたい!

なんだか、想像が膨らんできて「単純にサークルを作りました」と告知すればいいのに、すごく前置きが長くなってしまいました。笑

でも、ここまで読んでくださった方の中には「そんな場を求めてた!」「楽しそうじゃん!」と思ってくれる人がいると信じています。

今は、機能的にも掲示板でのやりとりが主な活動になります。
月額100円でご参加くださった方からの、シャツに関する疑問に答えたり、「このシャツ興味あるんですけど、まだ買ってなくて…持ってる人の感想が聞きたい」みたいなのもアリかな〜なんて思っています。

今後、プランが増えて、リアルにお会いする企画を作ることもあるかもしれません。というかそうしたいです。
でも、今は本当に気軽に月100円で、これから『シャツの知恵袋』になっていくかもしれない場所に参加して、質問してもいいし、読むだけでもいいし、何かしらの形で関わっていただけたら嬉しいです!





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オーダーという業態を選んだ時点で「無駄なものを作らない」が頭にありました。これまでもこれからも、ちゃんと袖を通して着倒してもらえるシャツ作りを続けていきたいと思います。

励みになります!縫い目まで見ちゃうようになったら同士です。
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オーダー専門のシャツ屋『ホーローシャツ』を主宰しています。都内でjwaveを聴きながらミシンを踏んでいます。毎日の珈琲と納豆は欠かせません。焼き鳥が美味しいお店に誘ってもらえると喜びます。今年は散歩の時間を増やしたいです。

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コメント (1)
友達の影響でエレキギターをはじめましたが、もっぱらスピーカーやペダルなど、
電気関連に趣味として走りました。当時インターネットがあったら、開発費で高くなっているペダルも自作できたかもな、とも思いますが、はんだ付けひとつとっても、工房などプロは仕事がきれいです。
昔はなんでも自分でやろうとしてましたが、数千円で修理してもらえるぐらいなら、工房がそんな価格できれいにやってくれてしまいます。そして、やってもらった方が、音がいい。はっきり違う。
オリジナル真空管アンプも作ろうとしましたが、量産品の品質と価格にはかなわず、設計図で終わらせてしまいました。理論ではたどり着けない、変な構造してるんですよ。アートですね。

改造に改造を重ねたギターも手放してしまいましたが、卒業したからこその価値観もあります。
自分ですると、判断の軸になっていく、そんなことありますね。
面白かったです。
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