妊娠糖尿病♥その食事療法

こんにちは(*^^*)
今日はプロから質問をいただきました。 ~ウフフ( *´艸`)
無料でお答えしちゃうぞ♥(なんちゃって)


いただいた質問は、妊娠糖尿病ニンプさんに対して
ご質問をくださった方が4月~勤めるその施設では
炭水化物エネルギー比60%で指導しているとのこと。

それまでの施設では、55%にしていたし、それよりももっと少なくてもいいかなと思っていたので、わたし(松本)はどのように指導していますか?というもの。


ちょいと話が逸れますが、わたしに質問をするというのはとても勇気があります。
なにせ日本糖尿病・妊娠学会では発表のたびによくたたかれていました。
それでも数年は研究発表を続けましたが、やめました。
えぇ~きっぱりと。

その学会では医師ばかりでなく栄養士も一般演題で発表する人はいますが、
カロリーオフを指導し、炭水化物50~60%を与える という食事療法しかないのです。
(その学会がそう薦めているので当然ですが)
そしていかにして血糖値を上昇させないかというために、分食(5~6回/日に分けて食べること)にする発表などが多いです。
「どんなおやつをあげていますか?」と質問をすると…

「おにぎり、パン、マリービスケット、果物などです」という
お言葉が返ってきます(゚д゚)!

え?
妊娠糖尿病にマリービスケットってそれお菓子じゃん?
血糖値上がるよね???
なんで?

謎。

学会の方針に則って、指導する。
一般演題で発表するくらいなので、意識高い系栄養士のハズ。
にもかかわらず
このような間食を与えて血糖値上昇の大きな山を小さめの山いくつかにすればいい くらいに考えるわけです。(他の大病院のみんながそうしているから)

「自分の頭で科学的に考える」

これをやらないで、ふつーに言われた通りにやって、その結果を発表していることが王道で
「そうじゃないやり方でうまくいったよ」の発表はたたかれるって
( ̄ー ̄)

謎。


たたかれてもいいのですが、
これまでやっていない方法だからエビデンスがない で片付けていたら前に進めません。
インスリンの使い方を考えるより、血糖値が上がらない食べ方を考えた方が断然早いはずなのに…。

その学会での詳細は、宗田哲男先生の『ケトン体が人類を救う』(光文社)に書かれているので読んでくださいね。


さて、話はうんと戻り、そんなわたしに質問をしてくる勇気ある方に伝えたいのは、一律にエネルギーに対して炭水化物を〇%にする
ということよりも
「ひとりひとりに合った食事療法を模索しませんか?」という事です。

永井マザーズホスピタルでは、
基準栄養量にニンプを合わせるのではなく、ニンプに合わせた栄養量を考えます。

血糖値が上昇しやすい方は、35~40%くらいにしますが、
やせで初期に1Pで診断された方には45~50%くらい。
いずれももちろん自己血糖測定をしながら考えていきます
しかも赤ちゃんやママの経過を見ながら、変化させていきます。

お国柄によっても、例えばネパールやバングラディシュの方々に糖質(もはや炭水化物とは言わず)40%なんて通じるはずもなく、赤ちゃんとママの経過を見ながら最善を尽くしていきます。

もしも背の小さなニンプに糖質比60%で指導したら、たんぱく質量がうんと減ります。それは児の発育にも影響を及ぼす可能性が出てきます。

それに活動量の低いニンプがほとんどです。
ということは、多すぎる糖質はそもそも体からも要求されていないはずです。

ちょいと専門性のある話題ですが
「ケトン体産生が危険だ」と学会では何度も言われました。
が、
わたしたちの研究では、糖質オフしていない女性の臍帯血からもケトン体はものすごい高値で検出されています。
それこそ赤ちゃんがケトン体をエネルギー源にできている証拠だと思います。


話は戻り
分食はとてもいいことだと思います。
ニンプは胃が圧迫されて後期は、食が細くなりやすいですからね。
でもそのおやつは、
 ナッツ ゆで卵 小魚 ちくわ チキン チーズ などを
おすすめしています。

赤ちゃんの身体は、たんぱく質と脂質で構成されています。
糖質はほとんど存在していません。

糖質の比率をどうするかより、ニンプひとりひとりの嗜好やライフスタイルに合わせて カロリー、たんぱく質、鉄などをとれるようにお話していけると、赤ちゃんが健やかに育ちますね。

そして最も重要なこと…

妊娠期間とは
赤ちゃんの健やかな成長」が目的 であり
血糖値管理や体重管理が目的ではないことをニンプさん自身もわたし達医療者も忘れないようにしたいですね。

ママがストレスいっぱいで過ごすのは
赤ちゃんの健やかな成長にとても悪い影響を及ぼします。
インスリン療法はものすごいストレスを与えるのですから、それはできるだけ避けたいとほとんどのニンプさんは考えているわけです。

でもどうしても糖質オフできないニンプの赤ちゃんがいい状態でなければ
食事療法自体がストレスな訳ですから、インスリン療法をおススメすることもあります。

万人向けの食事療法はないからです。
ひとりひとり体が違うんだもの。
それについては永井マザーズホスピタルのブログでも書きましたので、見てくださいね☆

https://www.nagai-cl.com/nutrition-blog.php?id=1605


<まとめ>
ひとりひとりに合わせた食事療法を模索しよう。
赤ちゃんの状態もニンプさんの状態も変化します。
それに合わせてさらに良くなる方法を模索しよう。
目的は血糖値管理ではなく「赤ちゃんの健やかな成長」と「安全な分娩」
ココを見据えてストレスが少ないサポートをしていきたいですね(^^)



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