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PRIDE month(プライドマンス)の最終日、性の多様性について考える

ライフ・デザインコーチのえりーです。
PRIDE month(プライド月間)の最終日に、改めて「性の多様性」について考えてみました。

プライド・マンスってなに?なんで6月?

一言で言うと、「世界中で性の多様性を祝福する月」です。
元々は、アメリカにおけるLGBTQの権利運動の転換点となった「ストーン・ウォール事件」が起きた日が6月末だったのがきっかけです。
(ストーン・ウォール事件の詳細は、こちらの記事に載っています)

この日を境に、アメリカ・ニューヨークで毎年この時期にLGBTQのパレードが開催されるようになり、世界の他の国も同じ時期にパレードを開催するようになっていったようです。
(当初は、パレードというより、デモ行進に近かったようです)

日本では、この時期が梅雨であるという特性上、東京・代々木公園でのレインボーパレードは毎年4月の終わりごろに開催していますが、プライドマンスの時期になると、企業のロゴがレインボーになっていたり、LGBTQ系の特集やキャンペーンが組まれていたりと、年々取り組みが広がってきているように感じます。

2019年6月撮影。今もニューヨークに残っている事件現場「ストーン・ウォール・イン」のバーカウンターには、色んな種類のレインボーフラッグが並んでいました


「LGBTQ」の存在が可視化されてきたのはいいけれど…

ここからは、レズビアンというセクシュアリティをオープンにして日本で働いている一人としての意見を書きます。

2015年に渋谷区でパートナーシップ証明が条例化された事をきっかけに、日本でも「LGBTQ」という言葉がかなり一般的になってきたと思います。
他方で、「他人事感」と「理解の浅さ」はかなり根深いな、とも感じています。

会社でLGBTQアライ(アライ=「支援者」「同盟者」という意味)として活動をしていても、以下のような言動に出会い、激しく突っ込むのは日常茶飯事です。

  • 「私はLGBTの当事者と会ったことがない
    (左利きの人と同じくらいの確率でいるんだから、絶対会ったことあるよ!!!ただその方がオープンにしてなかっただけ!)

  • 「勉強会に登壇している当事者の方が、思ったより「フツウ」で驚いた」
    (どんなキバツな人が出てくると思ったん…??)

  • 「ゲイの友達がいるが、困っている話を聞いたことが無い。何も困ってないのでは?」
    (自分のアイデンティティに関わるような深い話だったり、超絶暗い雰囲気を醸すかもしれない深刻な話は、あなただって誰彼構わず話したりしないよね??)

「LGBT」という言葉が公の場に現れるようになって10年近く経っても、まだこんなものかと、正直、とても悲しくなります。

加えて、これまでの約10年間は、ただ「LGBT」というバズワードが踊るだけで、「なぜLGBTQというワードが注目を浴びるようになってきたか?」「LGBTQとは何で、そこにどのような課題があるか?」など、深掘りがされてこなかった10年間だったんだなということを痛感します。

こうした現状や、プライドマンスによく起きる「炎上」の問題点については、こちらの記事で丁寧に分析されています。

自分にとって「セクシュアリティ」とは

私個人にとって、レズビアンであるという「セクシュアリティ」(性的指向=どのような性を恋愛的に好きになるか)は、自分を形作る要素の一つにすぎません。

「栃木県生まれ」「日本人」「××の子ども」などなど、他にも自分を形づくる要素はたくさんあります。
その中でもセクシュアリティは、特に自分を語る時に欠かせない、大事な要素です。

なぜならば、自分自身がこのセクシュアリティであることを受け入れるまでの過程で、少なからぬ葛藤があり、その葛藤を通して初めて、自分が自分であること自体を受け入れ、祝福できることができたからです。

日本において、LGBTQであることがまだ「フツウ」とされていなくても、自分にとって大事な要素を隠したまま他人と接することは、自分にはできません。
(セクシュアリティを隠して働いてみた結果、上手く行かないことが分かったので)

なのでこれからも、レズビアンであることをオープンにして生きていきたいと思います。

個性として堂々と胸を張れる日まで

この10年を振り返ると、セクシュアリティを含めた「性」に基づく不当な扱いや不利益は、日本ではまだまだ続きそうな予感がしています。

夫婦同姓は21年に「合憲」と判断されてしまいましたし、同性婚やLGBTQに対する差別禁止法の法制化も、なかなか国会で取り扱ってくれません。

いつの日か、女性であることや、同性愛者であること、あるいは目が見えないことや足が不自由なことも、ただそれだけで人生の選択肢が狭くなったり、悲しいことに出会う場面が増えたりしない、そんな国になることを願いながら、アライとしての活動を続けていきたいと思います。

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