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徒然草 ポンコツ車

昨日は、寒気が流れこんできて、雪が降るとのことだったが、そこまで寒くはなかった。

しかし、時折突風が吹いた。

私は、どうしても通勤と日々の買い物に必要だからと、身の丈に合った車を何年か前に購入した。

この車は、自動的に何かしてくれる機能が一切ついていない車であった。例えば、サイドミラーの開閉も手動、温度調整も手動で、便利機能が一切ない。しかし、そのお陰か、全く故障や不具合を起こしたことがない、非常に優秀な車なのである。

とりあえず、私は車としてあるべき最低限の機能さえ満たしてくれればそれでよいとその車に乗っている。

その車の老いを感じたのは、一昨年くらいだろうか。

まず、寒い日は、車がだいぶ温まるまで、カーナビが起動しない。猛暑は、エアコンが効かない。オイルメーターは、ガソリンの残りが半分くらいになると、メーターはゼロを指し、ガソリンを追加するよう警告のランプが点灯する。

だから、最近は、車に頼ってはならぬと、道順は標識を見るようにしているし、ガソリンを入れてからの走行距離で、自分で残量を想定している。暑いのは、少しなら我慢だ。

ここ数ヵ月前から、開けたトランクの扉も、自動で落下してくるようになった。ゆっくりなので、目測で落下時間を計り、ささっと荷物を出し入れしていた。

しかしながら、昨日は、そう、突風が吹いていたのである。

自動落下速度に、風圧による加速度が加わり、私の頭に落下してきてしまった。たまたま物を落としてしゃがんだ時だったので、前頭部にたんこぶができる程度で良かったが、他の人に当たらず、本当に良かった。

老いてきたポンコツ車、とはいえ、愛着がある。だから、もうちょっとでいいから、もうちょっとでいいから私と居て欲しいと願う日々である。

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