36歳芸人のとりとめのない日常20。
こんばんは、明日はOFFなんだ、トゥインクル・コーポレーション所属の単独屋、ジャパネーズのウネモトモネで御座います。
43日目。
そうなのよ、明日は平日だけれどもバイトが無いOFFの日なのよ、そんな夜ってなんかワクワクするじゃあないのさ。でもってそんな「OFF」がテーマのジャパネーズ第15回単独公演『井000OFF』からもう二週間経ったんだね。早いもんで。
この次の記事は告知とかそういうのまとめた業務的なやつにするつもりなので、こっちの記事では昨日と今日とのとりとめのない日常風景を一気に綴ってやろうと思います。
昨日。朝起きて水道検針のアルバイトへ向かう。この日は自分の担当区域だけではなく休みの人の区域にも検針に行った。うちのバイト先では「ヘルプ」じゃなくって「応援」って呼んでいる。でもまぁ意味合いは一緒。
そしてこの日応援に行ったのは、芸人の先輩でもあるキュウの清水さんの担当区域。そう。キュウさんと言えばM-1グランプリ2022のファイナリスト。決勝進出決まってから一度だけバイト先の事務所でお逢い出来て。そん時周りにも結構人が居たからあんまし大きい声で「おめでとうございますッ!」って伝えられなかったんだけれども。静かに目を合わせて僕が「やりましたねッ!」って感じのポーズ(両拳握ってグッ!みたいな)をしたら、清水さんがあのたっぷりの眼力で「ありがとうッ!」と無言の返事をして下さった。なんかありふれた光景なんだろうけれど、こういう瞬間に「芸人ってなんか良いなぁ。」なんて思ったりする。
そんなバイト先の偉大なる先輩の区域に応援に行った僕。その区域で最初に検針するマンション。何だか秘密基地みたいな、迷路みたいな構造になっていた。階段や渡り廊下が沢山在って、2階かと思っていたらいつのまにか3階に居たり、例えば303室のすぐ隣が304室じゃなかったり。ちょうど綾辻行人先生の『迷路館の殺人』を読みながらバイト通勤していたので思わず「いや中村青司が設計したんか!」と小声でツッコミを入れてしまった。隠し通路とか探しちゃおうかしら。
その迷路館みたいなマンションの他にも水道メータがある場所まで行くのに鉄製のハシゴを登らなきゃいけない所とかも在って、総じてアスレチックみたいな区域だった。清水さんは普段こんなSASUKEの練習場みたいな場所を検針されているのか。凄いな。そして唯一メータを発見出来なかった場所が在ったのだけれど、LINEで訊いたらこの多忙の中すぐに返事を下さって。無事翌日再調査で検針することが出来た。ありがとう清水さん。
とそんな応援区域の検針を終え、自分の担当検針区域へ移動。応援区域で130件くらい検針した後に自分の区域でも170件くらい。そしてその自分の検針区域内に工事現場が在って。そこのメータの検針がもう大変で大変で。
車が載っちゃっていることも多い(昼時になると無くなっている)のも大変なんだけれど、その上更に通常状態でメータボックスの上に木の板が何枚も載せてあって(多分段差を無くして車の出入りをスムースにする為)、更にその木の板をどけてメータボックスを開けると中にはセメント、ではないか固まってはいないから、でもなんか灰色の泥みたいなのと水がタプタプに詰まっていて。それをスコップとか手を使って取り除かないとメータが検針出来ないの。
スコップ持って来ていなかったから近くのコンビニでプラスチック製のコップを買って代用。ちゃぷちゃぷ水をすくって掻き出す。そして水がある程度無くなってきたら今度は灰色の泥を掻き出す。途中からプラスチック製のコップじゃ歯が立たなくなってきたので最終的に素手で泥を掻き出す。「掻き出す」というか「千切り出す」感じ。もう手はドロドロ。こんなの子どもの頃に公園の砂場で泥遊びした時以来だ。更に最悪なことに跳ねた泥が左目に入る。すぐに目を洗いたかったけれど近くに水道も無い。とりあえずめちゃくちゃ瞬きをして(効果があるのか知らない)、ティッシュで拭いて異物を出そうとする。そして悪戦苦闘の末に何とか検針。木の板とか諸々直して、とりあえず手と目を洗える場所を探す。スマホを使って近くの公園とかを探したかったけれど手が泥だらけでスマホを触れない。仕方ないので付近を歩き回って探す。がありそうな気配が無い。
そう。ここでこのnoteをよく読んでいる人なら気付いただろう。さっきプラスチック製のコップを買ったコンビニに行ってトイレ(もしくは洗面台)を借りたらいいじゃないか!と。いや、でもそういうの出来ないくらいに泥だらけだったの。いや、それでも強引にトイレとか借りる人も居ると思う。けど僕はなんかそういうのめちゃくちゃ躊躇しちゃうタイプなんだ。
でどうしようかと途方に暮れていると妙案(って程でも無い)が浮かぶ。「そや!自販機で水買ったらええやん!」と。そう。ありがたいことに自動販売機はすぐ近くにあった。そこで僕は500mlの水を購入。手を洗い流す。まだ洗い足りないのでさらに500ml追加。洗い流す。これで両手はあらかた綺麗になった。そこで鞄に入れていた除菌ウェットシートを使ってさらに手を綺麗にする。そして更に500mlの水を買って、今度は目を洗う。もう結構時間経っちゃってたけれど、入念に入念に洗い流す。とりあえず視えにくくなったとか、痛みがあるとかは無いので大事には至らなかったのだろう。
で、そこから残りの169件くらいのメータを無心で検針。思っていたよりも1時間以上遅くなってしまった。事務所へ戻ってハンドソープ使って更に手洗い。更に目洗い(ハンドソープは使っていない)。でヘトヘトになって帰宅。ぼこちゃんに泣きつく。あと一応目薬もさしておく。洗濯物をして御飯を食べる。で、ふとTwitterを開くと「ジュースマンズ解散」の文字。
嘘やん。また知り合いが解散しちゃうやん。と思ってマセキのHPに飛んで解散コメントを読む。ナカーラこと中原は芸人を引退するとのこと。めちゃくちゃショックだった。中原は芸歴もほぼ同期だし(中原は頑なに後輩だと主張している)、広島出身だし、大阪で活動している時はまったく接点無かったけれど、中原は黒子タクシー(僕らの大阪時代のコンビ名)を観てたらしくって、コントめっちゃ褒めてくれたし、前のコンビ(きらめくあした)時代に漫才のツッコミなんだけれどベレー帽を被っていたのが実は黒子タクシー(アチャはシルクハット、モネは山高帽を普段から被って生活していた)に影響されてのことだったと語ってくれたり、5年前くらい(?)のキャモンライブではキズマシーン、ジャパネーズ、きらめくあしたでいっぱい色んなことやったし。もうとにかく想い出や思い入れがめちゃくちゃある芸人だったんだ、中原は。そして何より芸人としての才能がめちゃくちゃある奴だったんだ、中原は。寂しいな。中原の決断を尊重するけれど、やっぱ寂しいよ。
すぐさまLINEをした。単独三部作の動画とぼこちゃんが寂しがっている動画も送りつけた。(中原もなかなかのぬいぐるみ好きなのだ) オルカのクルミとカミノとモネのLINEグループに中原を招待して、近々この4人で飲みに行くことにした。結局お笑いの話するんだろうな、皆好きだから。
あ、無理やなこれ。昨日と今日のこと綴るとか言ってたけど無理やこれ。昨日の話だけで3,000字超えてもうとるし、時刻は23時40分を回っとるし。今日のことは今日のことで『迷路館の殺人』読み終えたから書きたいこと結構あるのよ。
はい。なので諦めてとりあえず昨日のことだけ最後まで綴ろう。で、中原たちとのLINEのやり取りを終えて、YouTube用の動画編集とアップロードをサクサクっとやって。TVerで事務所の先輩・街裏ぴんくさんが出演されている「キャラダチミュージアム~MoCA~」視て(僕は視たことなかった漫談でめちゃくちゃ面白かったです!)。ちょっと寝て。アチャ帰って来て、Radiotalk録って。note書いて。おでんと炊き込み御飯喰って。でフリースタイルティーチャー視て。小痴楽さんすげー!!!ってなって。くまちゃん抱いて眠って。
そんな2022年12月6日の36歳芸人のとりとめのない日常でした。