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ADE Institute 2019 Asia-Pacific 番外編 「変化への対応」

ADE Institute2019の中で印象的だった、「変化への対応」というワークショップをまとめます。

このワークショップでは、様々な制約の中でどのように影響力あるリーダーになるのか、という方法を紹介しています。

「変化の島」にどのように渡るか?

シチュエーション・・・3人の人がいます。彼らが生き延びるためには対岸の「変化の島」に渡らなくてはいけません。

このあとの3人の人物の行動を比較していきます。

1 最初に飛び込む人(Speed swimmer)
2 サメがいないか探す人(Shark spotter)
3 自分がいる島の旗を握りしめ移動しない人(Flag pole hugger)


一番右の人物がまっさきに飛び込んでいきました。彼はスピード・スイマーと呼ばれます。新しい取り組みに対して積極的に飛び込んでいく先駆者です。

真ん中の人物は傍観者。彼は変革に賛成でも反対でもありません。   「改革が成功するエビデンスって何?」                「これってどのくらい時間がかかるの?」               「良い点、悪い点って何?」                     と危険なサメを探す性格の人物です。彼はシャーク・スポッターと呼ばれます。

一番左の人物は、改革に反対の人物。元の島の旗にしがみついてでも、変革の島には移動したくありません。教育業界でありがちな「あと数年で退職」が合言葉の人物などが当てはまります。彼はフラッグポール・ハガーと呼ばれます。

さて、この3人の人物だったら自分はどれに当てはまるのでしょうか?

私はまっさきに飛び込むスピード・スイマータイプ。後先考えず、とりあえず良いと思ったものに飛びついてしまいます。

そして着いてこない後ろを振り返ってイライラするタイプ。       ワクワクして待てない!                        そして変化しないことへの恐怖!

元の島に残っている人たちのことが理解できません。

ワークショップの結論

変化は大切なのですが、本当に重要なのは全員が島を渡ることです。

そしてもっと重要なのが、変化後も安定した発展を持続することです。

ワークショップの講演の後半、大きな気付きがありました。シャーク・スポッターの大切さは私も自覚していました。冷静に危険を分析し、変化に対してバランスの良い進み方をアドバイスしてくれる彼らは非常に重要なポジションです。

しかしスピード・スイマーにも大きな危険性がありました。スピード・スイマーは、どのような危険があるか考えて飛び込んでいません。早くやりたい!変化が好き!・・・一方でしっかり考えていない。(私も自覚があります…)


場合によってはサメに遭遇してしまうかも。

このようなスピードスイマーが、変化を持続可能なものにできるかは周りをどのように巻き込むか、にあります。(私の苦手な分野です。)


私の中で、抵抗勢力と嫌悪していたポールハガー。

講習の中で、常に悪いのか?という問いが投げかけられました。彼らが「しがみつく」のは経験があるから。また「しがみつく」という信念があるともいえます。

彼らは既存のシステムを構築してきた人物です。また現在のコミュニティーを守っている人物でもあります。

彼らの強みは「安定性」。新天地でも安定したシステムを構築してくれるでしょう。

つまり結論として大切なことは、学校内のすべての人々にきちんと改革の必要性を説明し、心配な事柄を聞き取りすること。そしてともにどのように乗り越えていくかを考えること。

このように、改革の必要性を説き、周囲の意見を聞いて集約し、チームとして議論する。ここで大切なのが相互の信頼。

信頼とコミュニケーションがあれば、変革はスムーズに進みます。

それらはまるで目標に向かうのを助ける、船の帆の風なのです。


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