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僕のうで時計のはなし

僕はうで時計が好きではなかった。身につけたいアクセサリーは無し、基本的には手ぶらが好きだ。

海外に行くときもパスポートをジーンズのポケットに入れてそのまま飛行機に乗ってニュージーランドに行ったことあるくらい手ぶらで歩くのが好きだ。その後現地の税関で旅行者のレーンに並ぼうとしたら、地元レーンに手まねきされてた。日本人顔100%だけど、国際線で手ぶらは地元民と思われるよね。うれし恥ずかしい思い出だ。

しかし近年、さすがに社会で生きる者のカモフラージュとしてうで時計くらいはしている。スマートフォンに依存しないため購入したアイテムでもあるが、使っていたらこのアナログな時計にだんだんと愛着がでてきた。

高価なものでもないし、普段使いしているものはフリマアプリで購入した中古の1本だ。なぜか僕はこの古めかしい1本を気にいっている。紹介しよう。

写真はtop画像にのせてある。ケース、つまりうで時計の本体部分。これは機械式だ。機械式は電池が無くて、人が動けば自動的に巻かれて時計を稼働させるもの。アナログの長針と短針があり日付けも見れる。曜日も分かり、漢字表記のダサい感じ。ケース周辺部分にも傷が多い。

全体的に生活防水ではあるが、少し濡れるとよく曇る。メーカーはcitizen。有名な会社ではある。

ベルトには某R社Edy機能が入っている。アナログタイプなのでバッテリーは無い。つまり充電する必要がない。毎日充電しなくて良いので助かるし、デジタルに見えないちょうど良いデザイン。

ベゼル幅(ベルトの幅)は18mmで細い。メンズとしては、絶妙にダサい。そこがgood。最初はコンビニでもチャージできて、支払いも可能であったが6ヶ月ほどでEdyの読み込みが悪くなってレジで時間がかかるようになるので最近はEdyの使用はしていない。Suicaやクレジットカードのほうが安定して使える。使えない、でもなぜかそこもgood。

以上。これが僕のうで時計だ。デジタルに見えないセミスマートウォッチ。良く長針が8分くらい遅れるが、そこもgood。気にいっている。

今朝、少し雪が降ったので家の玄関まわりを除雪したところうで時計が落ちていることに気づいた。僕の時計だった。どうやらベルトの金具部分が壊れたらしい。お気に入りの1本なので、外出時に壊れないでよかった。

ベルトはEdyも壊れてるし、金具は曲がっていて修理できない。また新しいベルトを購入して使用したいと思う。ある本で読んだことあるのだが、道具への愛着とは自分の分子と触れている物の分子が混ざっているからだとのこと。

その説が本当ならばこのうで時計にも僕の分子が入っていて、僕にもうで時計の分子が入っている。治ったらまた使いたおしたいと思う。

今朝はベルトが壊れたうで時計を無くさずに拾えたので、朝から嬉しい。マッチポンプ(注釈a)にじぶんで楽しんでいるな。これからコーヒー飲んで仕事して良い一日にしよう。ではまた。

注釈a 自分で火をつけて、自分で消すこと。ちょうと詐欺的なイメージで使われることが多いかも。自分で自分をサギするのは、まぁ許されるよね。

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