いまどきの味。たらこで子和え。
「子和え」は、北海道の冬の郷土料理です。
たらこ+つきこんにゃくを甘じょっぱく煮ます。
たらこ、といっても、あの、赤くてしょっぱくてぷちぷちして、
白いごはんの友の、あれではありません。
鱈には、大きなマダラと、スマートで小柄なスケトウダラがあって、
この子和えに使うのはマダラの卵。
たらこにするのは、小柄なスケトウダラの卵です。
子和えの材料です。ね?おなじみのタラコの形じゃないでしょう?
わたしの作り方はこうです。
👉まず、つきこんにゃくを乾煎りします。
👉タラコは酒を入れた湯で湯がきます。気になる人もいる皮の臭い対策と、卵を無駄なく、きれいに皮からはがしとるためです。生のままできれいにはがしとる人も、もちろんいます。
👉こんな風になったら湯を捨てて、触れる温度になったらハサミで開腹します。
👉スプーンで卵をしごきとる。
👉つきこんにゃくと合わせます。砂糖、みりん、醤油を入れます。
割合は1:1:2です。煮物の黄金比の甘さ1:醤油1です。
魚卵を炊くときには私は砂糖も使います。
👉味が全体にまわるように、薄めためんつゆに少し砂糖を入れたのを加えて煮ます。めんつゆ小さじ2に砂糖小さじ1,水100~150mlです。
👉味見をして、甘さが足りなければみりんを。しっかりした甘さがお好きなら砂糖を少し入れます。これじゃしょっぱくなーいって人はお醤油を。黒く見えるのは、羅臼昆布を小さく刻んだのです。
昆布のチカラで味がきゅっと決まります!
👉水分が少なくなれば火を止めて冷まします。味が落ち着きます。
盛り付けましょう
北海道全域でとれる鱈とスケトウダラは、道民に欠かせない冬の味。
鍋でも大活躍です!
ところで、
昨年の今頃、礼文島に行ったときに、絶品の鱈鍋をいただきながら悲しい話を聞きました。
島の鱈は大きさにかかわらず1キロ40円(2020年1月末の値段です)と。
ショックでした。一匹4キロとして、厳寒の海に出漁して160円。
「それじゃ燃料代にもなりゃしないじゃないですか」とわたし。
続いた言葉が、資源のことはアタマをかすめるが、取らなければやっていけないから小さなタラも取るって。。
資源のこと、流通のこと。知る意識を持とうと決めたのでした。
わたしはお魚が大好きです。お魚のおいしさを今のこどもたちが大人になっても楽しめるように、その次の世代も楽しめるように、勉強してつながったり伝えたりしたいと願っています。
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