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科学コンサルタント 長年、3次元の磁場解析のソフトを開発。IT関連もインターネット黎明…

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科学コンサルタント 長年、3次元の磁場解析のソフトを開発。IT関連もインターネット黎明期から仕事をしておりQuoraでの科学関係のQ&Aをしています。 最近はゲーム配信もしています。第一級アマチュア無線技士(JQ3BOI),社会保険労務士資(未登録)

マガジン

  • 科学技術系プログラミングとサイエンスソフト工学

    50年近く科学技術計算を中心にプログラミングをしてきて、未だ現役を続けている筆者が思うところ。 プログラミング・スキルを磨いて、いわゆるスーパープログラマーを目指したい人、付加価値と単価の高い仕事をしたい人、プログラミングを通じて高度な自己実現をしたい人、将来、独立開業を目指したい人の参考になれば幸いです。

  • IT系数学夜話

    純粋数学や本格的な数学ではなく、IT系でよく使う大学初等数学レベル数学系の四方山話をまとめたマガジンです。 科学技術系ソフト開発のプログラマだけではなく、業務系ソフト開発のプログラマでも知っておいた方が良い話を中心に執筆したいと思います。 筆者は長年、サイエンス・ソフトウェア工学を提唱しています。 ※コンピュータ・サイエンスではありません。

最近の記事

二元論とレッテル貼り

はじめによく、ものごとを分かり易くするため、0か1か、YESかNO かで決めつけて、すべてそれで判断する人がいます。 同じような思考パターンに、物事にレッテルを貼ってしまい、以降は顧みない人がいます。 二元論よりマシですが、一つのものに一つのレッテルしか貼ることを許さないのは、いわゆる型に嵌める思考です。 これは、とりわけマスコミ報道に多い傾向でもあります。 二元論とレッテル貼り物事を分類したり、成否を判断することは、知識を整理する上で良い方法なのですが、結果がすべてである

    • 光速度が有限である理由と限界突破

      はじめに光の速度の有限性を論じる前に、速さを測るために必要な距離(空間)とは何か?時間とは何か?を考えましょう。 空間は、物質やエネルギーの偏在を認識することによって生まれます。 時間は、偏在した物質やエネルギーの移動・変形などの変化の認識から生まれます。 時間とは時間の尺度 人は、太古から、星の動き・季節の変化・日時計・砂時計・水時計・振り子時計・クオーツ・原子時計と、技術が進むにつれてより正確に規則正しく変化する現象を用いて、変化の速さ測る時間の尺度を決めてい

      • リスクをユーザに押付けるWEB明細とメールアンケート

        はじめに物事を好き嫌いで決めるのは最も避けたいと思っている私だが、好きになれないものの1つとして、WEB明細がある。その理由を少し考えてみた。 負担やリスクが利用者側にかなりあるログイン認証の壁 WEB明細は見るときには安全なネット環境につなげる端末を利用者側が用意しなければならない。 なぜなら、WEB明細を見るためにはログインをしなければならないからである。 常に、ID/パスワードの管理を厳重することはもちろんのこと、フィッシング詐欺に注意し、最新のIT詐欺の動向につ

        • 科学は道理で知性で理解するもの、信じるものではない。

          はじめに科学は「道理」そのものですから、信じるものではなく理解するものです。 ですから、文学・経済・法学なども人文科学や社会科学と言われています。 道理を理解するには知性が必要です。 信じるのは宗教信じるのは宗教です。 信じるには、「信心」が必要です。 しかし、特に、自然科学の中でも物理などは、どちらかと言うと「疑うこと」を信条としています。 科学に絶対は無用 科学が宗教と違うのは、少しでも疑問に思った場合は科学的なエビデンスを求めると言う姿勢です。 いつでもおかしい

        二元論とレッテル貼り

        マガジン

        • 科学技術系プログラミングとサイエンスソフト工学
          7本
        • IT系数学夜話
          11本

        記事

          ネットの進化とマスコミの末路…集合知としての情報伝達構造とは

          新聞の衰退はインターネットが原因?マスコミの中でもオールドメディアの代表格は新聞ですが、昨今の部数激減にさらされていることからも、当たり前だと思っている人がほとんどでしょうが、少し掘り下げて考察してみました。 サステナブルではない 私は、日本だけが標榜するSDGsやサステナブル*1 という標語が偽善に満ちていてあまり好きではないのだが、そもそも、昨今の偏向報道もさることながら、特に新聞は情報を得るのに多量の紙と物流を使うマスコミが好きなサステナブルに反します。 インター

          ネットの進化とマスコミの末路…集合知としての情報伝達構造とは

          プログラマに学歴は必要か?

          プログラマと言ってもピンからキリまでまである 単なるコーダーと呼ばれる、出来上がったアルゴリズムをコーディングするだけの体力勝負レベルのプログラマか、問題解決のデザインパターンの選択・提案から困難な問題まで期日通りに、高品質なプログラムを仕上げる一流のプロのプログラマ、さらにそれの上をいく、クリエイティブな優れた結果を残すスーパープログラマまで様々です。 コーダーレベルのプログラマなら、学歴は不要でしょう。 学歴は第三者が客観的に簡単に見ることができる一つの評価軸です。

          プログラマに学歴は必要か?

          若い頃の(中学生位まで) IQが高くても大成するとは限らない。

          健康診断の多くの数値の一つと捉えた方が良いIQテストで出される数値は知能の発達を測る目安みたいのものですから…将来の職業への適性などを見るため、むしろ、標準に届かない人のためのものです。 その、原因や環境の改善のために使うとかです。  ですから、健康診断で1つのチェック項目が良かったぐらいに考えておくのが妥当だと思います。 期間をおいて測り直すと変わりますしね。 特に数値が高くなると、その精度が悪くなります。 IQテストでは150以上は正確に測れないことがわかっています。

          若い頃の(中学生位まで) IQが高くても大成するとは限らない。

          若者へ、情報出身者とそうでないITエンジニアの末路

          50年以上前から科学技術系ソフトエンジニアをやってきて、今でも現役の独立系プログラマであり、様々な企業、人と仕事をし、多くの人の人生の一部を見、人材もたまに紹介してきた経験から。  以下の四つのパターンでお話しします。 情報出身でそれなりに成績が良かった人は、少なくとも情報を理解できたということになりますので、適性と言う点では問題ないと言うことです。 スタートダッシュもできますし、即戦力で新しい技術の取り込みも早いでしょう。 そのまま、モチベーションを持ち続けることができ

          若者へ、情報出身者とそうでないITエンジニアの末路

          「鏡はなぜ左右を反転するのに上下は反転しないのか?」に対する科学的な回答

          答えは極めて単純この問題、数年前にとあるSNSでも私が回答したのですが、答えは単純「鏡はただ面対称な像を作るだけ」なのに、未だに変な回答をする人が多いですね。  「前後反転」と言う多い誤答特に多いの変なのが「前後」を反転していると言う回答。 主観を変えただけの回答であるのに、これで満足してしまう人が意外に多い。 もちろんそれが本質ではありません。 なぜなら、鏡の正面に立てた絵などの場合、奥行きがないので、前後が反転するという方法論では説明できません。 科学者でも間違う人も

          「鏡はなぜ左右を反転するのに上下は反転しないのか?」に対する科学的な回答

          確率は情報によって変わる

          注目する事象が同じでも、情報により確率は変わる確率は、常に、「起こりうる全事象(母数)」に対して、「注目する事象」の割合で示されます。 したがいまして、「注目する事象」がまったく同じ事象でも、母数の取り方(情報)によって確率は変わってきます。 例えば、 簡単な例4枚の紙に一枚だけ○が書いてある伏せた紙があって、4人がそれぞれ引いた時、○を書かれた紙を引く確率は 1/4 ですが、先に2人が引いていて、その紙には○が書かれていない事が分かっておれば、1/2になります。 これは情

          確率は情報によって変わる

          原子内電子の波動性が強く現れる理由

          はじめに良く、タイトルの左図にあるような太陽の回る惑星のように、原子核の周りを回る電子の絵がありますが、正しいイメージではありません。 これはボーアモデルの悪い面の影響です。  ※ボーアモデルは初等化学の理解には役に立ちます。 正しいイメージは右図です。 光は自身の持つエネルギーにより挙動が大きく異なる電子ではなく光を例にとってみますと、エネルギーが低い光は電磁波、つまり波の性質が強くなります。 つまり波長が長くなり振動数の少ない波です。 エネルギーが高くなり、波長が短く振

          原子内電子の波動性が強く現れる理由

          粒子性と波動性

          はじめに粒子性をネットで調べても、「粒としてそこにある性質である」のような禅問答のような回答が多く、これでは言葉遊びしかなっていないと思いました。 「粒子性」と対峙する言葉に「波動性」があります。 この両者の違いについて、その性質を示し、明確にしないとご質問に応えることができないでしょう。 あくまで私見ですが、以下のように考察しました。 粒子性とは(p1) 明確な境界がある。 空間的広がりが小さく、少なくともその境界が比較的はっきりしている。 (p2) 移動に関して、指

          粒子性と波動性

          私がかな文字入力をする理由

          私は、50年以上プログラミングをしていますが、基本 かな入力です。 かな文字入力する人は入力が遅い?キーボードを見てしか打てないような人にかな打ちが多いのは、単に、キーボードに慣れていないか、アルファベットであってもブラインドタッチを習得する気が無いのでしょう。 短い文章や、偶にしか日本語打たないなら、かな文字入力なら直接的で分かりやすいでからね。 ましてや、キーボードアレルギーなら、なるべくタッチの少ない方が良いですから。 ITのプロは筆を選ばず私は、JISキーボードで

          私がかな文字入力をする理由

          優れたプログラマになるためにライブラリを読むべきか

          最初に 私は決して優れたプログラマではありませんが、多くの言語と多くの分野で半世紀以上、大型コンピュータ・スーパーコンピュータから、PC(NEC 8001)からの草分け時代、ワークステーション、スーパーミニコン、超並列コンピュータ、最近では、富岳や京コンピュータ、ネットは、パソコン通信と言われていた時代・インターネットは黎明期から今日に至るまで、主にシステム・科学技術系のプログラミングに従事してきました。 事務計算などや特殊なプログラミングを使用したニッチな分野での仕事もこな

          優れたプログラマになるためにライブラリを読むべきか

          1が素数になれない理由

          素数は約数が二つしかないのが必要十分条件です。 ですから、1とその数自身の約数しかないのが素数です。 これは、二つ以上の数の積で表すことができる合成数を積に分解できないところまで分解(素因数分解と言う)したとき、分解された数を素数としたのです。 この素数に、1を入れると無限に分解できてしまうのでNGなんです。 別の観点から1の特殊性 素数の性質を語るのでなく、1の特殊性に注目した、少し異なった観点から考えてみましょう。 素数はそれ自身を掛け合わせると、つまり冪乗する

          1が素数になれない理由

          1+1を量子コンピュータで計算するには?

          量子コンピュータと普通(ノイマン型)のコンピュータと特徴の違いについては別の note で説明します。 ここでは、プログラミング初心者を対象に、ごく単純な例で違いを説明ます。 実は、1 + 1 のような単純な一つの演算だけだと量子コンピュータの出番はありません。 それをスカラー演算と言いますが、普通の加算器を使えば良いでだけです。 少なくとも並列計算をして、速く解ける問題でなければ、量子コンピュータを使うメリットはありません。 しかし、二つの数の合計が2になる組み合わせ

          1+1を量子コンピュータで計算するには?