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私の保険遍歴(1)

保険菩薩は、なぜ保険の世界に入ったのか。その遍歴をさぐるシリーズ。第一回は、生命保険との不幸な(?)出逢いについて、懺悔の念をこめて語ります。 

▶徒然草(保険版)

最近は、街中で保険ショップを見かけることも多くなりました。インターネット経由で保険に入ることは珍しくもなんともありません。生命保険に対するイメージも、昔とはだいぶ変わってきました。しかし、私が生命保険の仕事を始めた1996年当時、世間の生命保険に対するイメージは決してよいものではありませんでした。
 
そんな中、私はそれまで勤めていた会社(コンビニの本部企業)を辞めて、保険の世界に足を踏み入れました。実際にいろいろな人に会い、貴重な経験をして、少しずつ考え方が変化しました。そんな自分の道のりをつれづれなるままに語ります。語りたいなという気分になったときに書くので、連載ではありません。あなたのお役には立つとは思えませんが、「こんなこともあるんだ」と面白がってもらえると、嬉しいです。 

▶机の上の見慣れぬ書類

1987年4月、大学を卒業した私は、東京にある総合商社に入社しました。最初の1か月は、同期入社の仲間約100名と、本社ビルの最上階にある講堂で集合研修です。さすが世界を股にかける総合商社、カリキュラムは「英語」「貿易実務」「簿記」など、びっしりです。朝9:00から夕方18:00まで、途中自主的なシエスタ(お昼寝タイム)をはさみながら、みっちり勉強しました。それでも残業はないので、研修後は有志が集まって飲み会。完全に学生のノリです。

仲良く研修

 そんな日々が3週間ほど続き、そろそろ配属先が気になるころになりました。休憩を終えて、自分の席に戻ると、見慣れない書類が置いてあります。
 
「これは、何?」
 
よく見ると、生命保険のことが書いてあります。記憶が定かではないのですが、設計書には自分の名前、生年月日、生年月日にもとづく掛け金と保障内容が印字されていました(いまだと完全に個人情報保護法違反。でも当時は法律もありませんでした)。これから何が始まるのかといぶかしがっていると、生命保険会社の担当者が前に立って、保険について説明を始めます。当時は知りませんでしたが、この生命保険会社は、私の会社と同じ企業グループに属しており、両社は深い関係にありました。
 
ここまで読んで、状況はわかりましたよね。
そうです、保険会社が新入社員向けにセールスしに来たのです。会社の研修の一環みたいな雰囲気をかもしだしているところがにくい(←皮肉)。歳を重ねたいまの自分であれば、「これ、おかしい!」と警戒しますが、当時の私は違いました。一言でいうと、「世間知らず」。大学時代は勉強もせずに、バスケットボールにうつつを抜かしていました。純粋といえば聞こえはよいのですが、社会の荒波に飲まれたこともなく、本当に「うぶ」な若者でした。
 
このような状況で、私の頭には次のような考えが浮かびました。
1)これは会社が我々に用意してくれた制度なのかも(←100%勘違い)
2)社会人として、生命保険に入るのは当たり前だろう。両親への感謝も示せる(←100%思い込み)
3)自分の会社がすすめる保険会社と保険商品だから、何も問題なりだろう(←大いに問題あり)

 
要するに、全然疑いませんでした。
もちろん、申込書にサインしました(笑)
 
「信用させておいてから。お金をだましとる」
そんな典型的な詐欺の手口にひっかかてしまいました(懺悔)。
ただ、加入の経緯は詐欺まがいなのですが、それでも保険の内容がよければ、詐欺ではありません。詐欺と営業の本質的な違いは、提供されたものに価値があるかどうかです。なので、商品がよければ、それは詐欺ではなくて、営業です(←ここ重要)。

▶The first encounter of life insurance(生命保険との初遭遇)

これが生命保険と私の初めての出逢い(first encounter)です。
当時の私は生命保険のことなど、これっぽっちも知りません。保険の内容がどんなものなのかは知らないけど、保険に入ったことで、ちょっと満足した気持ちで満たされていました。私たちの出逢いは幸福感につつまれていました。
 
では、私が入った保険の内容はどんなものだったのでしょうか?
そのとき加入した保険の内容は、こんな感じです(菩薩の記憶に基づく)
 

はじめて入った生命保険(イメージ)

菩薩がこんなことを言ってはいけないのですが…
「ほんと、しょうもない保険に入ってたわ」

私の黒歴史です。
ひっかかる自分が悪いといえばそれまでです。でも、保険に加入するまでのプロセスは詐欺まがいだし、保険の内容もしょーもないというのでは、救いがありません。ただ、当時の私はそのことに気づいていませんでした。詐欺の被害者はすぐに詐欺だと気づきません。そんなものです。
 
しかし、「捨てる神あれば拾う神あり」です。
救世主が現れました(笑)
私の黒歴史はすぐに終わりを迎えます。
 
(次回に続く)
 
 

▶あなたの「生命保険にまつわるお話し」を教えてください

「保険菩薩の泣き笑い日記」では、生命保険にまつわる体験談やエピソードを募集しています。「生命保険について、多くの人にぜひ知ってもらいたい」ということがあれば、ぜひ教えてください。生命保険に関する話であれば、よいこと、悪いこと、どんな話でもOKです。
 
(例)
・保険金を受け取って、感じたこと、気づいたこと
・保険に入っていたのに、役に立たなかったこと
・担当してくれた人への印象
・担当者とのやりとりで感じたこと などなど

 
【教えてもいいよと思われた方は】
ページ最下部の「クリエイターへの問い合わせ」のボタンを押して、お問い合わせフォームに、みなさんに教えたい内容をご記入ください(個人が特定される内容はお控えください)。
 
【お礼】
金銭的なお礼はできないのですが、記事で紹介させていただきます。また、お礼の気持ちとして、生命保険に関して気になっていることや質問にお答えします。
 
保険の本当の価値を多くの人に知ってもらうため、ご協力をお願いします。

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