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今日お会いした社長の苦労話と、31歳で独立されたことの振り返り。(給与は当たり前じゃねぇ)



今日は1日雨。せっかく楽しみにしていた夜の飲み会も、お店が「大雨による臨時休業」とのことで、日程をスライド。こういう時、顧客目線の感情と、お店側(経営者)の立場で物事をみる習慣がついてきたと思う。


どんな業種・事業内容であれ、ビジネスの世界においては「経営者としての道」が決して容易な訳がない。特に社長としての立場では数々の困難に直面するし、重要な意思決定を迫られることも多々ある。(例えば事業を撤退するとか、従業員を解雇しないといけないとか…。あとは、行きつけのスナックとの関係性を築くとか(笑))今日は、偶然来所された社長とそんなお話ができた。


決算書が読めても、売上は増えない。


大雨の中、突然来所されたのは市内で広告会社を営むという60歳手前の社長だった。社長の会社は競争の激しい業界に位置していて、人手不足はもとより、業界のスピード感についていけなくなっているらしい。(確かに、ローカルな広告会社は、大手の媒体に対して検索上の優位性を構築することは難しく、資本力の観点で営業人員も確保ができない。)


社長は私に、自身が抱える最も深刻な問題の一つである「従業員の育成」について語ってくださりました。


31歳で独立。結婚し、子供を授かったものの、先々の売上見通しも立たず眠れない日が続いた。急遽、働き手を求めていた旧友を雇ったが、思うように成果を出してくれず、設立当初は営業赤字が続いていたらしい。


従業員の育成というのは、それはそれは大変。


「25日になれば給与が振り込まれる。浪費をしようが、従業員は月末まで耐えれば、25万円が振り込まれると認識している。でも、社長はどうだろう?立場上、給与が支給できないなんて言えないし、クビも切りにくい時代だし、その先に家族がいることを思うと、プレッシャーを感じる。当時は重圧に耐えられなくて、会社を解散しようとも思った」と。


確かに「会社が負担している数字」って、従業員の立場では見えにくく、そして公開される機会も少ない気がする。※かくいう私も、言われた仕事しか捌かないクズ社員だ(笑)社長の「給与は当たり前じゃねぇ」という言葉に、グサっと刺さるものがあった。



で、そんな会社がどのようにして再起できたのかというと、「従業員への権限委譲」がカギだったらしい。


当事者意識をもち、数字や顧客に責任感をもち仕事に携わる姿勢。そして、社長の目線に立てるように、外部の研修参加や社内ミーティングを積極的に行ったと。各個人が、将来独立できるように育成を試みたらしい。


なるほど...と。変化の激しい時代だからこそ、考えて行動しない(仕事を取りに行かない)姿勢→経営者視点(独立を想定)をもたせることで、意識や行動を変える戦略をとったのか。


そういえば、中小企業診断士の2次試験で、「権限委譲」の助言をするケースがあった。これは試験内容そのままの事例だし、ケースによるけど、案外人事生産性の低い会社には適用できる提案なのかもしれない。


最後に社長が言ってくれた。「もう一度人生やり直せるなら、人は雇わない」。


私も、経営者視点で仕事をしようと思った。終

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