だいじょうぶ だいじょうぶだよ。
先日、ある場所について調べるため地図アプリを確認していました。
でも。なんだか…いまいちよく分からない。
「ここ、知ってる?」
(地域限定ですが)いろいろ道に詳しい母に聞いてみました。
「あれ?ここ…あなたが赤ちゃんの頃に住んでいたところの近くよ。(ざっくりとした地図を見ながら)このあたりは…とてもお世話になった小児科があるはず。この小児科のせんせいにものすごくお世話になったのよ。まだお元気かしら?」
母いわく。
お世話になった小児科のせんせいは「医師」や「先生」というお堅い感じではなく、「ふわっと柔らかい感じの優しくて気の良いおばちゃんせんせい」という感じだったそうです。
そこで「先生」ではなく「せんせい」で書いていきたいと思います。
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わたしは赤ちゃんの頃から、あまり体が強い子ではありませんでした。
アレルギーによるさまざまな症状もあり、常連のように小児科に通っていたわたしは、せんせいにそれはそれはとても可愛がっていただき、大変お世話になったそうです。
わたしのことについての質問や相談はもちろんのこと、診察の合間に母自身の相談にもいろいろとのってくださるせんせいでした。
母にとってせんせいは、信頼できる小児科医であり子育ての大先輩。
でも、いつでもどんなときもお友だちのように親しく優しく接してくださる方だったそうです。
せんせいの言葉に、
「あぁ…良かった」と安心する。
「なるほど。そうなんですね」と学ぶ。
そして。せんせいからの「大丈夫だよ」に心が柔らかくほぐされ、大きな力をもらう。
信頼する人からの「大丈夫」はとても心強いもの。試行錯誤しながら子育てに奮闘中の「お母さん・お父さん1年生」なら尚更のことです。
母は、せんせいからの「大丈夫」の言葉に何度も助けられたといいます。
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父の仕事の転勤で引っ越すことになり、残念ながらせんせいの小児科に通い続けることができなくなりました。
引っ越し前、ご挨拶を兼ねていつもの定期検診に行きました。
せんせいはとても寂しがってくださり…わたしの診察や検査等が全て終わった後、プレゼントを渡してくださったそうです。
せんせいの小児科に通う患者さん、小さなお子さんはたくさんいることでしょう。
その中の一人に過ぎないわたしたち親子に、わざわざお別れのプレゼントをくださったこと、そしてお別れをとても悲しんでくださったこと、せんせいの深い愛情と優しさにとても感動したことを母が教えてくれました。
(このことは両親にとってとても印象深い出来事だったようです。)
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「このあたりだと思うんだけどなぁ…」
昔の記憶をたどりながら、地図アプリの中をのんびりお散歩するかのように探す母。
まるで、赤ちゃんのわたしを抱っこしてお散歩しているかのような。
わたしの中に当時の記憶はもちろん一切ありません。母の記憶だけが頼りです。
『この辺りだったような』というぼんやりとした位置情報と、『○○小児科…という名前だったと思う…』というとてつもなく曖昧な名前情報。
とりあえず名前情報で検索してみよう。
・・・・・・・・・
それらしい感じの病院情報は出てくるのですが、「これは違うと思うなぁ…」とのこと。
あれ?いつの間にか懐かしい小児科を探すことがメインになっている。
そもそも。何を探していたか分からなくなってしまうほど、夢中になってせんせいの小児科を探していました。
結局…いろいろ検索しながら探してみましたが見つけることはできませんでした。
でも。お世話になったせんせいの小児科を探しながら懐かしい思い出にたくさん出会うことができました。
残念ながら…赤ちゃんだったわたしの中に、せんせいの記憶は全くありません。
だからこそ、わたしの体調と母の心を愛情深く親身になってサポートしてくださったせんせいに是非お会いしてみたい…という想いが強くなりました。
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せんせいは、いつでもどんなときもお母さん・お父さんたちの味方。
いつも優しくあたたかい心で、たくさんのお母さん・お父さんたちを愛情いっぱいに柔らかく包み込んでくださっていたことでしょう。
そして。
「大丈夫」「大丈夫だよ」
せんせいからのあたたかくて心強い言葉に、たくさんの人が大きな力をもらい、助けられ、救われたと思います。
あの時の母と同じように。
今もどこかで、たくさんのお母さん・お父さんたちの『心強い一番の味方』として、お元気でいらっしゃることを心から願っています。
最後までお読みくださいましてありがとうございます。 あたたかいお心遣いに感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございます。