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入院ときょうだい

青いマックの日。

ハッピーセットを買った。

私はきょうだい児やヤングケアラーという言葉に気持ちが揺さぶられる時がある。

きょうだい児とは、重い病気や障害を抱える兄弟姉妹の居る子どものことをいう。 「きょうだい」がひらがなである理由は『きょうだい』は兄・弟・姉・妹のどの組合わせも意味する言葉だからである。

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幼少期、私には入退院を繰り返すきょうだいがいた。
四六時中、入院していたわけではなかったし、障害も抱えていないので、私がきょうだい児という認識はないが、きょうだい児という言葉を見ると気になる。

今となっては何事もなく、五体満足でいたって普通に社会で暮らしているし、スポーツに励み、運動部にも在籍していたこともある。
が、体の一部を切除したため生々しい手術跡が残っているし、傷口を覆うために太ももから皮膚を取っているので、そこにも跡がある。


マクドナルドが展開するドナルド・マクドナルド・ハウスのコンセプトを初めて知ったとき、鼻の奥がツンとした。
(今、スマホの予測変換にドナルド・マクドナルド・ハウスが出てきたことにも感動した)

ドナルド・マクドナルド・ハウスとは、日本では公益財団法人ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパンにより設置・運営されている、病児とその家族のための宿泊施設

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病児の病気に翻弄される家族のことも考えてくれる人がいるんだ、と嬉しくなった。

大学病院の小児病棟の待ち合いで会った親子は専門医を求め、遠く何百キロも離れた場所から飛行機で来たと話していた。

我が家の場合は、近くに助けてくれる祖父母がいたこと、手術の行われた病院まで通える距離に住んでいたことから、もしドナルド・マクドナルド・ハウスがあったとしても使わなかったのかもしれない。

でも、私の幼少期の思い出のいくつかはきょうだいの入院に関わるものだ。

祖父母の家に父とともに身を寄せていて、自宅に荷物を取りに帰った時。
心細さから外がものすごく暗く感じたこと。人気のない自宅は真っ暗で寒く感じたこと。

祖父母と一緒に、病院に付き添っていた母に食事を届けて、帰宅したら「缶切りが入っていない」と留守番電話が入っていて、病院にとんぼ返りしたこと。
(1990年代の話。祖父母は携帯電話を持っていなかった)

中学生時代の夏休み、保育園でボランティア体験をしていて、調子が悪くなったことがあった。

あまり体調の良くない日に、昼過ぎに炎天下のプール掃除を手伝ったからで、今思えば熱中症だな〜と思う。

顔色の悪さで気づいてもらったのか、自分から言い出せたのか、それはどうだったか覚えていない。

自転車で来ていて、真っ昼間に自力で帰るにはしんどい距離だった。

中学生が調子が悪くて一人では帰れそうにない。

「親に連絡して迎えにきてもらう」という結論に達するのにそんなに時間はかからなかったと思う。
自分が大人の立場になった今、私も同じ判断をするだろう。

園長先生が園の電話で家に電話するように言った。
家に居ないのなら携帯電話に、と。

どうにも気が進まない。

その日はきょうだいの定期検診の日で、転勤した主治医を追いかけ、両親ときょうだいで遠方まで出掛けていた。
車で2~3時間の距離だったと思う。

家に掛けて留守番電話に伝言を残し、携帯電話にも掛けた。

出なかったことに少し安堵した。
私のことは診察が終わってから気づいてくれればいいと。

少し休んで、夕方になったらゆっくり歩いて帰ればいいと思っていた。

乳児クラスの隅にバスタオルを敷いてもらい、しばらくうずくまっていた。

母が携帯電話の着信に気付き、園にかけ直してくれたと園長先生が伝えに来た。

こちらに向かっているという。

その後のことはあまり覚えていない。
母は一緒にいた別の中学生が「お大事に」と声をかけてくれたことにたいそう感動していて、父が「うちの子がご迷惑をおかけしてすみません」と言わなかったということに憤慨していた。
そういう両親だった。

確か、きょうだいはその日の定期検診を最後に、手術後の定期検診を卒業した。
(別件でその後また入院したり、通院したりはしていた)

今年の誕生日には自らメッセージを送ってお祝いを催促する程に元気だし、私とも仲が良い。

幼少期、友達が「兄がいるけど姉がよかった」だとか「妹ではなく弟がほしい」など言っていたが、私はそういう風に思ったことは一度もない。
きょうだいの方もそうだと言っている。




きょうだいが最後に退院してからもう20年近く経つのだろうか。

最初に入院した総合病院は、まだきょうだいの子どもが病棟に入ることに寛容で、隣のベッドの子も交えてトランプなどした覚えがある。 (大学病院はダメだった)
きょうだいは外科的な原因、隣の子は一型糖尿病だった。


感染症に対して敏感になった今、子どもの入院生活が、それに付き添う親の負担が、もっと窮屈になっていることは簡単に予測がつく。



病気の子とその家族を思ってくれる人が増えますように。





なにが入っているのかはおたのしみ!


友人の子と遊ぶ時に使おう


って、あれ??
しまじろうかボードゲームか選べてボードゲーム頼んだはずなのに・・・・・・笑




おしまい







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