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[場面緘黙症(ばめんかんもくしょう)・緘動(かんどう)・発達障害・不安障害・不登校などの生きづらさ]への理解 第30話 「不安を予期するときのより大きな恐怖」

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(ご理解、ご賛同いただけたら、周りの方に伝えたり、この投稿をシェアしていただけるとうれしいです。)


長女は4歳の時、幼稚園入園をきっかけに場面緘黙症・緘動(※1)を発症しました。
二女は8歳の時分離不安障害(※2)と診断されました。
我が家の三人の娘はHSPの特徴を持ち合わせています。
学校に行かず、家庭を中心に学び成長中。
※1:家庭などでは話すことができるのに、社会不安のために、ある特定の場面、状況では話すことができなくなる疾患。強い不安により体が思うように動かせなくなる「緘動(かんどう)」という症状が出る場合もある。
※2:分離不安障害とは愛着のある人物や場所から離れることに対し、過剰な不安と苦痛を感じる精神医学的障害のひとつ。
症状のでかたや困難さはそれぞれかと思いますが、娘の場合を伝えていきます。

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8歳の時、分離不安障害と診断された二女。
(分離不安障害とは、愛着のある人物や場所から離れることに対し過剰な不安や苦痛を感じる障害)

不安は身体症状に現れます。娘の場合は吐き気、動悸、手足の発汗と冷えなどです。

8歳の時突然やって来た吐き気は、その後、完全になくなることはなく、緩やかに改善していきますが、年単位でようやくほぼ困らなくなったと思う頃にまた戻ってきます。

弱い吐き気が始まり、時々強くなります。吐くことに恐怖があるので、吐き気が来ると震え出しパニック気味になります。

不安が強まる時の様子が過呼吸によるパニックに見えたので、息を吐くことを意識した呼吸を一緒に練習すると、上手になってきて、強い吐き気があまり来なくなりました。

しかし娘はこんな風に言うのです。

「オエっとなる強い吐き気の時の方がきついけど、“まし”かもしれない。

弱い吐き気の時は、強いのがいつ来るか、どれくらい強いか、わからなくてこわい。

病院の待合室で呼ばれるのを待ってるときの方が、診察されるときよりこわいのと似てる。」

なるほど、と思いました。
よく、分かるなと思います。

不安は形としては見えません。
だから、不安は体の症状として伝えようとしてるのかもしれませんね。

追記:
嘔吐恐怖症というのがあることを教えてもらいました。自分が吐くこと・他人が吐くことに対して、強迫的に恐怖を感じる状態を指す。 パニック障害の一種と考えられています。

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例は、娘のケースです。
すべての場面緘黙症・緘動の症状にあてはまるわけではありませんが、知ってもらうことはとても大切だと改めて感じています。

(注)私たち家族は長女が診断されて以来、下の二人の娘も含め、療育、相談、医療の機関に定期的にカウンセリングに出向き、登校できなくても、在籍する学校の先生と連携を取っていただいています。

いただいたサポートは今後の活動にきちんといかしてまいります! ありがとうございます♡