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AF微調整用のフォーカス測定チャートを作ってみた(試作編)
「なんかイマイチ甘いな~」と思っていたレンズで撮った画像を拡大(等倍)してみると、前ピンだったり後ピンだったりすることがあります。
レンズマウントには規格があるとはいえ組み合わせによって、個体差の影響が出ることがあります。そこで中級機以上の機種だとAF微調整(Nikonの場合。CanonにもAFマイクロアジャストメント)という機能があります。
AF微調整用のフォーカス測定チャート
きちんとしたものを探すと、こんなの↓
や、お安いものならこんなものもありました。
というものがありますが、こちらのサイトにプリンタで出力できる簡易キットがあったので、それを使ってみました。(無料です。ありがとうございます)
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/19345083/picture_pc_8d0881cfde4f27590228174279f0b48e.jpg?width=800)
お菓子の空き箱を利用してこんな感じの出来栄えになります。
ま、使えるんですよ。それなりに。ただ、いくつか問題があります。
・のり付け or 両面テープでの貼り付けが面倒
・箱的なものが必要
・そんなに激しく(深く)ズレてると微調整どころの騒ぎではない
そして、最大の難点がこれ↓
「基準点がズレる」
ちょっと振動を与えたらゲージ(目盛りの板)がずるッと動いちゃったりして、手前に何か(大抵ほかの小さめのレンズ)置いて使ったりするわけですが、まぁ煩雑なのです。
タダなんだから文句言うなって話ですが、ターゲットとしてはそこは一番大事なんではないかと思うわけです。そこで、
自作することを思い立つ
そう。もちろん、Amazonでポチれば済む話なんですが、届くのを待つのもなんだし、数千円はちょっと。数百円の紙製のものはなんだか同じような問題がありそうだし..
ということで、せっかくだから自分なりに納得のいくものを手作りすることにしたのです。
要件としては、
・ご家庭のプリンタで出力できる(もちろんコンビニでも)
・A4一枚で簡単に作れる
・のり付けも両面テープも要らない
・保管にかさばらない
・基準点とゲージは一体化
こんなところが満たせればよいかと。もしかして、うまくすれば売り物になるかもしれない。ま、なかなかの泥沼だったわけですが。
プロトタイプ1
まず、一番大事な「基準点とゲージの一体化」を満たすために、最初のプロトタイプを作成してみました。ちなみに、ここまでの構想を考えるのに2週間かかってしまいました。(「A4一枚で簡単に」という要件と合わせて考えたのが失敗だったかもしれない)
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/19346176/picture_pc_162770f133008cf8595921b21c08d3ca.jpg?width=800)
「え?」
って思いますよね。いやこの前に実は小さな紙きれで作った「プロトタイプ0(ゼロ)」があったんですが、写真に撮るのを忘れて紙ごみとしてポイチョされてしまったのです。
プロトタイプ0の段階で基本的な構造は大体の答えにたどり着いていて、このプロトタイプ1の段階は「一体化で基準点の精度を安定させつつ工作が楽であること」の検討なのです。
合わせてフォーカス面の大きさとしてどのくらいが適切か?というポイントの検討も進めてみました。
結果的にA4一枚で作れる構造の場合、あまり大きなものにはできないので最短撮影距離が長いレンズには不向きかもしれません。
ゲージの見え方はこんな感じ↓
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/19346717/picture_pc_cfbb15795836acfda84e47c479571e22.jpg?width=800)
もうちょっと傾斜があったほうがいいかな。
プロトタイプ1.5(改造版)
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/19346618/picture_pc_d4daf82d3627bff4eca88ce3eaede178.jpg?width=800)
傾斜具合はこんな感じでいいとして、撮影しづらい。。。
ここから「なんだっけな~」と三平方の定理を思い出しつつ、計算すること小一時間。
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/19346953/picture_pc_e4fd6b7717322d6005b03aa10cd80b84.jpg?width=800)
計算自体は尺と角度が決まれば一意の数値が出る話なんだけど、紙の工作には「たわみ」とか「折り曲げの誤差」とかいろいろ出るわけで、それを補正できるようにするのが大切なのです。特にフォーカス面を垂直にするために角度を微調整できる機能が厄介なのである。
明日に持ち越し
とりかかったのが遅い時間だったので、もう今日はこれ以上頑張れない。
やっぱり一体化に無理があるのか、A4一枚で簡単というのが制約として厳しいのか。
どちらかというと、A4一枚の長辺の長さの中で構造的にも安定して十分な大きさを保てるものを考えるのが厄介である。
あと、微調整の機能。
のり付けしちゃうと安定はするけど、調整が利かなくなるし。
貼ってもはがせるテープを使うことにするのも「簡単に」という要件にこたえていない感じがするし。
夜が更けていく、というよりすでに丑三つ時だ。
ということで明日、というか明後日というか、来週というか持ち越すことに。果たしてちゃんと使えるものが出来上がるのか?
続きはこちら。(完成品をダウンロードできます。¥300です)
2020.10.04 マクロレンズにも対応すべくバージョンアップしました。対応の経緯も記事にしてあります。
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