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🎍謹賀新年🎍 情景199.「元日の風気」【掌編小説 at カクヨム】
謹賀新年。
みなさま、あけましておめでとうございます。
ななくさつゆりです。
さっそく、2024年最初の掌編のご紹介です。
今回ご紹介する掌編小説は、カクヨム投稿の『あなたが見た情景』から「元日の風気」です。
元旦の朝は忙しくなく、家中はガヤガヤ。
なのに、いつもの散歩道はとても静かで、澄んだ空気が流れています。
その時の“感じ”。
この風気が、なんだか好きなんですよね。
往来は空からの陽光をふんだんに浴びて空気も爽やかだったけど、ひと気は絶えていて、脇道の雑草を撫でる風に目をやってしまうほどにひそやかな場になっていた。
風の鳴る音を拾ってしまう静けさの中にあって、陽の高く晴れながらも冷ややかな、物言わぬ道をゆく。近所のひとらは今ごろ、それぞれの家の中で盛り上がっているのだろう。
自分は、元日に漂うこの静かな晴れの空気が好きで、元旦を迎える度に隙を見て外を出歩くひとになっていた。
空っぽの駐車場に辻風が巻いて、枯れ葉が踊っている。
お正月の過ごし方はそれぞれだと思いますが、私のまわりの空気感はだいたいこんな感じです。
ワイワイガヤガヤと、深閑とした静けさが内と外で隣り合っています。
初詣はどうする?
ご近所さんに挨拶にいく?
ちょっと食べ過ぎちゃったら外にあるきにいくのもいいかも。
記憶とは、あなたの中にある引き出しや紐つきの天窓にしまってあるもの。
あなたの記憶の天窓を開く情景。そんなショートストーリーを2024年もお楽しみいただけるよう、微力をつくします。
去年のやり残しと、来年に向けての間にある今年。
やりたいことはイロイロ。
ひとつでも多くみなさまにお届けできますように。
どうぞ本年もよろしくお願いいたします。
『あなたが見た情景』は、目の前の景色を眺めるように情景を思い描ける、ちょっとしたお話のあつまりです。
どこからでも何話からでも好きなところから読みはじめて大丈夫。
気になったタイトルをひらいてみてください。
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