情景233.「道ひとつ挟んだ向こう」【掌編小説 at カクヨム】
今回ご紹介する掌編小説は、カクヨム投稿の『あなたが見た情景』から「道ひとつ挟んだ向こう」です。
はじめて通る道が好き。
晴れた土曜日の裏通りとか。
いつからだったかな。
学校の帰り道とか、駅から家に帰るまでとか。
通ったことのない道を通ってみたくなっちゃうんですよね。
そういう感覚、ないですか。あると思う。ありますよね……?
通るときはたいてい人通りもなく、日が通っていて風だけが吹いているような、そんな穏やかな通りになっている場合が多かったような。
歩いて通り抜けたり、