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読書ノート:『群衆と権力』(上・下)(エリアス・カネッティ著)

今回は、書評のベースとなる、本文からの抜粋などによる「読書ノート」をまとめてみた。
20世紀の奇書『群衆と権力』全巻の外観を共有できたら幸いである。

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パラノイア患者あるいは権力者以上に群衆の諸性質をはっきり見抜く眼を具えている者はたしかにいないし、かれらの--いまでは恐らく誰しも認めるとおり--帰するところはひとつである。だが、かれが--両者を同一の代名詞で表そう--関係する群衆は、かれが敵対し支配しようとする群衆にかぎられている。これらの群衆はすべて同じ顔をしている。
(本文より)
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