ひより-読書記録-

しがない社会人(23) 読書記録だったり、思いついたことをつづってみたり…

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しがない社会人(23) 読書記録だったり、思いついたことをつづってみたり…

最近の記事

クトゥルフとかなんとか(インスマスの影)

グレートオールドワン。アルテミットワン。 なんたらワン。うんちゃら・かんちゃらワン。 犬の擬音と同じくせに、こうもかっこよくきこてしまうのはなぜでしょうか。日本語でも英語でも「ナンチャラ・ワン」とつけば強大で圧倒体な存在だ、とたちまち分かってしまうのはなぜなんでしょ。あれ、これ私だけかしら。 というくだらない話から本文に繋げてしまいますが、最近クトゥルフにハマりました。正確には今までクトゥルフの入り口につったってたんですが、ようやくぐり、アマゾン探検隊よろしく探検中です。(

    • ニューロマンサーを絶賛読書中なのだけど、最初はルビ多いな〜、独特のワードセンス〜、読みにくいな〜とか思ってたのに180度回転してたまげてる。もう今は「わたし、サイバーパンク読んでる!」とかっこよさに痺れもうした。

      • 幼年期の終りというドツボ

        D'où venons-nous ? Que sommes-nous ? Où allons-nous ? 『われら何処より来たるや、われら何者なるや、われら何処へ行くや』 病気と孤独に苦しみ死への渇望を抱きながらもゴーギャンはこの絵を完成させた。誕生から人生の終わりに向かって歩む人間の一生が幻想的なサルビアブルーを基調として描かれている。 『幼年期の終り』は「われら何処へ行くや」の回答の1つである。    1900年代、ソ連とアメリカが争うように人類の宇宙への第一歩とい

        • 不完全な言葉(仮)

          街をぶらついている時、ご飯を食べている時、仕事の帰り道、本を読んでいる時…ふとした隙間時間にぼんやり考えたり、何かしらのアイデアが浮かぶ。それはくだらないたられば話だったり、真面目なものだったりするのだけど、最近「言葉」について思ったことがあった。 結局、自分の中の伝えたいことを「言葉の中」になるだけ押し込めてるだけなのでは、ということ。 言葉にした結果、自分の中にある抽象的な考えとか感情が「言葉」という揺らぎのない記号となっていくこと。「楽しい」と「嬉しい」の間の混じり

        クトゥルフとかなんとか(インスマスの影)

          本の中で迷子になる

          ついこの前10月スタートの手帖をかったのだけど、昔仕事場で手帖は紙かスマホかの話をしたことがあったなと思いだした。 私は根っからの紙派人間です。 手帳も本も日記もメモも紙媒体を選ぶ。 でも「私はサイボーグ的人間です」といえるくらいスマホは常に持ち歩く。見る回数でいえば圧倒的にスマホが多いし、リマインダーやらコピペやら便利な機能が山ほどついていて便利。逆に紙の手帖やメモを四六時中見ているなんてことはなく、紙が「明日15時からプレゼンです」なんて喋るわけもない。コピペもできず一

          本の中で迷子になる

          読みたいがつまった本(11月)

          『時間の使い方の最も下手なものが、まずその短さについて苦情をいう』 1年の終わりを意識せざるを得なくなる季節になると、ふとした時にこの言葉が脳内を行ったり来たりする。爽やかな笑みをうかべたブリュイエールが通り過ぎていくというシュールな映像付きで。そしてその後必ず今年もたくさん無駄なことしたなとか、何もしなかったなとかと思う。というかその年を振り返るという行為をするようになってから、何か成し遂げたことなんてないような気がする。だから多分来年も再来年もブリュイエールの笑みで自分

          読みたいがつまった本(11月)

          英国諜報員アシェンデン(サマセット・モーム)

          私的「するめ本」。 噛めば噛むほど味の出るするめのごとく2度3度読んでしまう本を勝手にそう呼称している。ある本で「たいていの場合は一度読みが多い。2度読むに値する本は少なくだからこそ2度読んだ本は必ず3度読む(超意訳)」とあって読んだ当時妙に納得したのを覚えている。そしてそうしたするめ本を見つける度 に本棚のさらに奥の自分だけの宝物的本棚が 満ちていく感覚があってすごく嬉しい。 本作はイギリス人作家のアシェンデンの諜報活動を短編形式でまとめたスパイ小説になっている。スパイと

          英国諜報員アシェンデン(サマセット・モーム)