買い物競争 / 難しい贈り物|絵描きと建築家の日々
2024.10.8 火 買い物競争
18時半、仕事の手を止めて近所の八百屋に行く。ここの八百屋は最近閉店が早い。早いのは「閉店時間」ではない。店仕舞いである。
閉店時間は19時なのだけれど、15分前には早々と店仕舞いを始めて、早い時には18時50分にはシャッターが降りている。えっあの、まだ10分前ですけれども……。
大抵早々に片付け始めるのは大きいお兄さん(体躯が立派)で、今日の店番は店主のおっちゃん。おっちゃんはいつも明るくて気持ちがよく、なんとなくおじさんではなくおっちゃんと(こっそり)呼んでいる。
無事八百屋での買い物を終え、隣のスーパーへ。途中、八百屋で買い足したいものを思いつき、もう一度八百屋に行こうか、とくめさんと話す。ただいま18時45分。
「時間大丈夫かな?」「今日はおっちゃんだったから大丈夫じゃない?」「いやいや、閉店前になったらどこからともなくお兄さんが出てきて店仕舞い始めるかもよ」
冗談めかして話していたら、本当に店の奥からお兄さんが出てきて、瞬く間に店を片付けている。待って待って待って! 慌てて駆け込み、なんとか目当ての椎茸を購入。今日も多分、閉店5分前にはシャッターを下ろすんだろうなあ。
ところで食料品を買いに行った際、袋詰めの時の我が家は競争である。どちらがより重い荷物を持つか。軽い方ではなくて、重い方を目当てに争う。牛乳パックなんかはもう、争奪戦だ。
大抵くめさんがApple Watchで会計を済ませてくれるので、私の方が先に荷物をしまいやすく、あまり多く持ちすぎるとくめさんに「強欲よ!」と言われる。自分の荷物の方が重い、という文句はよく聞くけれど、相手の方が重い、という文句は珍しいかもしれない。
日々そんな感じなので、お米を買うときも大概私が取ってしまうことが多い。たまたま私が米袋を担いていて、くめさんの荷物が少ない状態で人とすれ違い「僕がひどい男みたいじゃない!?」と嘆いていた時は、さすがにふむ、と少し考えたけれど、まあ楽しそうにふたり並んで歩いていれば大丈夫じゃないかな。たぶん。
2024.10.9 水 難しい贈り物
寒い。昨日の夜は羽布団を出した。朝、簡単な衣替えを5分くらいでする。「まるでコタツ」のレッグウォーマーも今季初解禁。去年SNSでやたらみなさんが話していたので買ってみたら、すっかり手放せなくなってしまった。
年末には、母とくめさんのご実家の女性方にもプレゼントした。くめさんの実家は岐阜の山の方なので、冬はめっぽう冷える。母はこれまでにも、よくもこもこの靴下を履いていたけれど「これは本当にあったかい!手放せなくなった」と喜んでいてよかったなあ、と思う。
母は下手なプレゼントをすると、喜んではくれるものの、すぐにタンスの肥やしにしてしまう。何年か前、冷え取り靴下をプレゼントした時も「大事に履くね」と言い、年に2回くらいの特別なお出かけの時しか履いてくれなかった。履く時は嬉しそうなのでいいのだけれど、そういう時に履くやつじゃ無いと思うんだよ、それは。
午後、くめさんが歯の詰め物が取れたからと歯医者に行った。ちなみに取れたのは1ヶ月は前である。ところが見送ってから30分と経たないうちにドアの開く音。早くない? 出迎えると蚊の鳴くような声で「(取れた)歯忘れた……」とのこと。近所の優しい歯医者さんだったので、その後すぐに治療してもらえた模様。よかったね。