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『実演:”一般人偽装フェミ”の見抜きかた』2022-03-22
2022年3月19日、アニメ『名探偵コナン』のとある人気投票が「撤回」された。
『コナン』のキャラクターで「理想の花嫁」というテーマで人気投票をしようとしたところ、ジェンダー(ようするにフェミ)系の言い掛かりを付けられ、謝罪・撤回に追い込まれたというものだ。
概要は例によって『センサイクロペディア』にまとめておいた。
いくつものネット記事も本件を取り上げ、「またフェミか」「ジェンダークレーマーの言うことを聞く必要はない!」という論調が主である。
雰囲気的に近いケースは【マイメロディのバレンタイン】事件であろうか。
一般人気の高いコンテンツにフェミが放火したら、彼らとは比較にならない数の嘆きの声がツイッターに溢れトレンドになり、フェミニズムの評判がますます落ちた……という感じである。
ところがある種の人々にはこの受け止められ方が気に食わなかったらしい。
フェミじゃない!
運営が酷かったからファンが当然の怒りの声をあげたんだ!
と、togetterで反論まとめを作っているのだ。
たとえば【#ラブタイツ】事件などに見られるように、クレーマー側が自身の立ち位置を偽装して「偏った集団からのクレームではなく、一般の人々から自然と湧きあがった批判」ということにしたがる例は多い。そうすることで社会の大多数を敵に回したかのように当事者を恐怖させたり、不快を買ったのが主要顧客層であるかのように勘違いさせて、脅しの効果を倍増させることができるからだ。
ちなみに【#ラブタイツ】事件では、ツイッタートレンドに思いっきり【性的搾取】・【性的消費】というフェミニスト達の専門スラングが載ってしまった(逆にフェミニスト達が後からしきりに「真相」だと偽装しようとしていた「マーケティング失敗」などの用語は全くトレンドに上がらなかった)ことで正体がフェミであったことがモロバレした。
公平のために記しておくと、フェミ以外のクレーマーもこうしたやり口を用いることがある。たとえば「あいちトリエンナーレ2019」では3年に1度しか開催されない同イベントを「毎年行っていたのに……」と口を滑らしたクレーマーが続出したし、草津温泉のセクハラでっちあげ事件では愛好者を名乗りながら現地の泉質に対する無知をさらけ出して恥をかいた者がいた。
いわゆる【ファンだったけどもう買いません】現象である。
さて、今回の名探偵コナン事件はどうだろうか。
当まとめは下記の大手ネット記事などでの「『理想の花嫁〜my ideal bride』見直し報道の論調に違和感を感じた側がまとめた物です。
(中略)
「名探偵コナンの人気投票イベントが特定属性のネットクレーマー集団によるクレームで潰された」という先入観を持ち
その先入観を補強するための情報を探しにきた読者の目に留まるように、
敢えてそういった層が好みそうな「ジェンダー」「フェミ」「いつもの(あの手の)」という言葉を当まとめのタイトルに入れています。御了承下さい。
ところがこのtogetter、どうもまとめ主の立ち位置が分からない。
「見直し報道の論調に違和感を感じた側」ってどこだよ。
お前はファンなのか?フェミなのか?それとも他の何かなのか?
もちろんtogetterにはまとめ主のIDが表示されるので、それをツイッターで検索してみるとこうなっていた。
![](https://assets.st-note.com/img/1647930997059-3CureYEHbE.png)
――うん、まあいいや。
「大事なのは誰が言ったかじゃなく、何を言ったか」だよね!
このtogetterの概要を説明すると、「公式ツイートはこんなに非があるヤツだ!」といくつかの「炎上の前提」なるものを提示し、だから炎上は当然!と、後者の叩きツイートを正当視する、という流れで作られている。
しかしそれは先入観のもとである。
まとめ主に悪意がなかったとしても、その「前提」とやらと炎上内容に因果関係があるかどうかは主の主観であるからだ。
そこで我々はまとめ主の情報提示順に従わず、まずは純粋事実。すなわち今回の叩きツイートそのものを見てみることにしよう。幸いなことに、このtogetter自体がまとめてくれている。
![](https://assets.st-note.com/img/1647931808314-ZSdR6nN7V0.png?width=800)
「気持ち悪すぎる」
「スタッフにおっさんしかいない(妄想)」
「子供ガー!未成年ガー!」
うん、ふっつーーーーーーーーーーーに、フェミ・ジェンダー系の連中のいつもの言い草ですよね?
少なくともこうした叩きを改めて見て、ジェンダー系クレームと判断した各記事がそれほどおかしなことを言っていたようには見えない。
一方、撤回に追い込まれた公式の謝罪ツイートについたリプライを見てみよう。
この度「ハロウィンの花嫁」ムビチケ投票企画リリースについて、ファンの皆様にご不快な思いをおかけして申し訳ございませんでした。
— ムビチケ投票企画公式アカウント/名探偵コナン (@conan_sousenkyo) March 19, 2022
お詫び申し上げます。
皆様からのご意見を受け、企画名と内容について運営側で再協議し、適切な内容に変更致します。
今後ともコナンを宜しくお願い致します。
![](https://assets.st-note.com/img/1647932445646-fgZ6ZCzGTL.png)
「やって欲しかった」「続行を願う」「過敏すぎる」「中止は残念」「何が不快?」...…。...…。
同じ「ファンの声」のはずなのに、まとめ主の集めた物とはかなり違っている。
私のは無作為というか、ツイッターのシステムが自動的に並べているものからスクショしたものだ。もちろん「傾向を一目で掴めそうな部分」だと私が思った箇所を選んでスクショしたわけだから、完全に恣意性を排除したとは言わないが、他の部分もおおむねこんなものである。
むしろ私は、一般ファンの声を見るために見覚えのある「表現の自由戦士」の声は避けたのだが、それでもこうなっている。また感覚的にも、むしろこちらのツイート群が常識的な感性に合致しているように思える。
一方、togetterはまとめ主次第で、どのツイートを載せるかもその順番も自由に選ぶことができる。当然上の「批判ツイート集」は、主の主張に都合のいいようなツイートを集めて編集されているだろう。
つまりtogetter側は、恣意的にまとめ主の主張に都合のいい批判ツイートを選んで編集している可能性が高い。これはこの段階ではあくまで「可能性」として頭に入れておいてほしい。
では、まとめ主の言う「炎上の前提」、すなわち公式がファンに嫌われて当然であったとされる悪行とは何だったのだろうか。
まずは「その1」から。
まとめ主が読者に「第一印象」として与えようとした悪行である。
以下、ツイート引用やスクショでないグレー枠での表示は、同togetterのまとめ本文からの引用になる。
今回の炎上の前提(その1)映画コナン広報の失言連発
「劇場版名探偵コナン広報」を巡っては3月10日にも、劇場版コナン最新作『ハロウィンの花嫁』のメイン予定の”花嫁“佐藤美和子刑事・”花婿“高木ワタル刑事のカップル(愛称:“高佐”)を蔑ろに「安室祭り」と宣伝した件で名探偵コナンファンから不安がられていた
(以下同じ)
そのツイートというのがこちら。
2022年は安室祭り!✨
— 劇場版名探偵コナン【公式】 (@conan_movie) March 10, 2022
特別映像公開中です!
「ハロウィンの花嫁」はもちろんのこと、「警察学校編 Wild Police Story」、「ゼロの日常」もお楽しみに!!🎬 https://t.co/s62NZxsmM7
えーと...…
これ「失言」なんですか?
そもそも、このツイートが安室透というキャラを推しているのは「警察学校編」の公式アカウントのツイートがそうしているからだ。引用先の内容紹介に過ぎない。そして警察学校編公式がそうすることにも何の非もない。
はっきり言って、どこにも落ち度はない。
しかも失言連発と言っておきながら、これしか載ってない。
いきなり雲行きが怪しくなってきた。
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