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【ジェンダークレーマー】

 広告や萌えイラストなどに理不尽なクレームを仕掛けるフェミニストを意味する、表現規制反対派による婉曲表現の一つ。
 従前もごくごく散発的に使われていたが、2022年1月後半から急速に使用が拡大した。きっかけはおそらく下記ツイートと思われる。

 いわゆるフェミニストについては従来、表現規制反対派は直球にフェミニストと呼ぶのを避け、言い換え語を用いる傾向にあった。

 その理由としては
1.フェミニスト=男女平等主義者というイメージがあるため、フェミニストそのものを批判すると自分が性差別主義者のレッテルを貼られる恐れがある。
2.表現規制よりも女性の自由拡大を信条とする、いわゆるリベラルフェミニストに対して不当に侮辱的な発言となってしまう可能性がある。
3.「かつてのフェミニストは~」「本来のフェミニストは~」という語り口を使えば、1・2を回避すると同時に、現在のフェミニストを堕落した存在であると強調できる。
 といったことが挙げられる。

 2015年頃から【まなざし村】がよく使われていたが現在は廃れ、その後はエセフェミ・自称フェミ・ラディフェミなど、「○○フェミ」という形で批判対象を限定する呼称が各自の判断で使われており、その最大勢力が”ツイッターのフェミニスト”を意味する【ツイフェミ】であった。
 しかし実際にはツイッター外のフェミニストや過去のフェミニズム運動家もまた理不尽なクレームを仕掛けていることに変わりなく、その事実を隠蔽するようなネーミングとして言い換え語の使用に批判もあった。
 そのことが決定的に認知されたのが【全国フェミニスト議員連盟】による2021年の【戸定梨香】弾圧事件である。全国フェミニスト議員連盟はツイッター上ではほぼ活動していなかったため、ツイフェミという呼称の据わりの悪さが意識され、「フェミニスト」と呼ぶ派が拡大した。

 またフェミニストによるクレームやネット上の蛮行の余りの酷さから、一般社会で徐々にフェミニストというものが「男女平等主義者」から「ヒステリックな性嫌悪者」なのだと実態の認知が進んできている。
 これに伴い、リベラルフェミニストの側からフェミニストを名乗るのを止めると宣言した人も多く、近年では1・2の必要性も薄れてきている。

 これらのような事情が重なったが、依然として「フェミニスト」という言い方での批判に抵抗を感じる人々からは、ツイフェミに代わる新たな呼び名のニーズが存在していた。
 この空白を埋めたのが「ジェンダークレーマー」という用語だったのである。

参考リンク・資料:

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