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 いわゆるフェミニストないし【ジェンダークレーマー】に対する揶揄的なネットスラング。
 昨今のアニメ絵に対するフェミニズムのバッシングは、アニメ絵の普及した現代に追いつけていないオバサン達の遅れたセンスによるものという含意がある。【『月曜日のたわわ』日本経済新聞全面広告】事件に伴い、そのタイトルをもじって作られた。

 直接の発端となったのはおそらくこちらのツリーのようである。

https://twitter.com/NinjaRider46/status/1516914838307491840

 が、厳密に言えば最初ではなく、5ちゃんねるのスレッド「「月曜日のたわわ」広告、問題視してるのは40代の女性が一番多いと判明!」の>>494に12分早く「更年期のしわわ」とだけ書き込んだレスが見られる。

 もともと萌え絵に対するフェミニズムのバッシングが中高年女性によるものだということはとっくに勘づかれていた。

 フェミニズム内部ですら、北原みのりが「萌えキャラは性差別!」と題する週刊朝日のエッセイで口を滑らせているのだ。

 萌えキャラに対し「気持ち悪い」という反応をする人は、中高年女性に多い。だからか、萌えキャラを批判すると「今の文化についていけてないだけ」と笑われてお終い。そしてそれはある意味正しいのだと思う。ある世代以上の女たちにとって、萌えキャラは馴染みがなく、ついていけないし、ついていきたくもない。それは、萌えキャラが表現しているものが何かが、分かるからだ。それは幼さとエロさ。自分の性的魅力に無自覚で、相手の性的欲望に寛容であること。そして表象されるのは常に「女子高生」といったモノ化された女の記号。(強調は引用者)

北原みのり「萌えキャラは性差別!
ニッポン スッポンポンNEO

 しかしながら 【『月曜日のたわわ』日本経済新聞全面広告】事件について「更年期のしわわ」という揶揄が拡散したのは、その語呂のうまさだけではなく、計量経済学の田中辰雄氏が実際に意識調査を行って明白にこの年齢層が問題視する世代であることを実証したことが大きいだろう。

「月曜日のたわわ」を人々はどう見るか

 ただし田中氏はこれを萌え絵に対する「慣れ」の問題とみており、この40代が1990年代ごろのオタクバッシング文化直撃世代であることには触れていない。50代になると40代よりはやや寛容になることから、単に不慣れではなく、オタクバッシング文化の刷り込みが影響していると考えるのがやはり妥当と思われる。

 なお「更年期のしわわ」という語を使うことに対し「病名を蔑称として使うなんて!」という道徳的な批判意見もみられる。
 が、病名なのはあくまで「更年期障害」であって、更年期そのものは女性の閉経期(4~50代)を指す言葉である。

参考リンク・資料:

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