春の夜の侵入者
湯船にお湯を張ろうとしたら
ステンレスの浴槽に大きな百足
一体どこから侵入したのか
六寸ほどある立派な躯体
驚いたのはおたがいさまで
登れぬ壁面に四苦八苦
行き場を失い右往左往
森の古家に住むということは
こんなことにも慣れること
慌てず騒がず軍手をはめて
そっと掴んで窓から放る
あくまでこちらが新参者
したてにそして丁寧に
ついでにひとつお願いです
お互いびっくりしますので
室内への突然の立ち入りは
できればご遠慮くだされば
これ幸いに存じます
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