「メイ・ディセンバー ゆれる真実」鑑賞後メモ
本編が始まって間もないタイミング、本作の中心人物であるグレイシー(ジュリアン・ムーア)が自宅のキッチンにて冷蔵庫を開けた瞬間にスッと不穏なSEが差し込まれたと思いきや彼女が「ホットドッグが無いわ」というセリフを口にする。この演出の物語上における唐突さ、意味のわからなさに最初は面食らって思わず笑ってしまった。けれど、最後まで鑑賞した後で再びこの瞬間を振り返ると、この作品の軸になっているテーマがここで端的に示されていることに気づかされる。要は、何かが欠けていること、理解が及ばな