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内向型と外向型とでは、遺伝子的な特徴も異なる

こんにちは、ひとり好きのチロです。

「内向的・隠居・幸福感」をテーマに、ひとりでいることが好きな方に役立つ情報を発信しています。

今回は、内向型と外向型の違いについて、解説していきたいと思います。

実は、私が最初に投稿した記事でも、内向型と外向型の違いについて解説しました。

しかし、内向型について学んでいくにつれて、さらに内向型と外向型の違いについて分かったことがあったため、記事にしたいと思います。

というのも、内向型と外向型とでは、遺伝子や脳の働きといった、人間を構成する要素でも違いがあるんですね。

その中でも、今回は遺伝子における内向型と外向型の違いを解説していきます。

最後には、内向型・外向型の遺伝子的な違いに関する復習クイズを用意しているので、ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです。


1.内向型と外向型の特徴について、振り返り

まず最初に、内向型と外向型の特徴を軽く振り返っていきたいと思います。

内向型と外向型の特徴は、主に3点です。

内向型
・話すよりも考えることのほうが好き
・不安になりやすく、慎重に行動する
・ひとりの時間が好き

外向型
・自分の外側の人々の思考や活動に惹かれる。
・周囲で起きる出来事に自分から飛び込む。
・十分に社会で活動しないと充電が必要になる。

こういった特徴がありました。

2.「新奇性追求」をわけるD4DR遺伝子

続いて、遺伝子における違いを見ていきましょう。

結論からお伝えすると、内向型と外向型とでは、D4DR遺伝子の長さが異なると言われています。

D4DR遺伝子は「新奇性追求遺伝子」とも呼ばれており、ドーパミンの感受性に関与する遺伝子です。

内向型は、このD4DR遺伝子が短いため、ドーパミンの感受性が高くなります。

逆に、外向型はD4DR遺伝子が長いため、ドーパミンの感受性が低くなります。

このドーパミンの感受性の違いが、内向型と外向型の

・刺激への反応の強さ
・どういった刺激に反応するか

といった違いを生むカギになっている、ということです。

ドーパミンにの作用ついては、知っている方も多いと思いますが、基本的な情報だけお伝えしたいと思います。

ドーパミンは、お金、達成感、成功といった、高揚感を伴う幸福を感じたときに分泌される神経伝達物質です。

以下のような状況で分泌されることが多いですね。

成功→お金、富、地位、仕事での成功
やる気→目標達成、自己成長、報酬
承認→褒められる、フォロワー、いいねが増える
快楽物質→物欲、金銭欲、食欲、遊び

内向型は、ドーパミンの感受性が高い。つまり、このようなドーパミン的な刺激は少なくても満足できる、ということです。

外向型は、ドーパミンの感受性が低い。つまり、このようなドーパミン的な刺激を多く欲しくなる、ということです。

3.D4DR遺伝子に関する研究

ここからは、D4DR遺伝子の研究を踏まえながら、より詳しく解説していきます。

なお、この研究の中では、内向型・外向型と言う言葉は使われておらず、
「新奇性追求度」が高い人・低い人、といった言葉が使われています。

「新奇性追求度」とは、新しい刺激や経験に対して、どれくらい情熱を傾けているか、ということを示すものです。

これは、
「新奇性追求度」が高い人=外向型
「新奇性追求度」が低い人=内向型

として考えると、理解しやすいかと思います。

研究が行われたのは、メリーランド州ベセズダにある国立がん研究所。
ディーン・ヘイマーによって、研究が進められました。

研究では、最初に、バンジージャンプやスカイダイビングといった刺激の強いイベントを好む複数の家族を対象にテストを行いました。

その結果、こういった「新奇性追求度」が高い人たちはD4DR遺伝子が長く、ドーパミンに対する感受性があまり高くない、ということが分かりました。

ドーパミンに対する感受性が高くない、ということは、多くのドーパミンの生産することができない、ということです。

つまり、より高値のドーパミンを生産するために、スリルや興奮といった、強い刺激をどんどん経験したくなるんですね。

その後、逆に「新奇性追求度」が低い人たちを研究したところ、D4DR遺伝子が短く、ドーパミンに対する感受性が高いことが分かりました。

彼らは小さな刺激でも充分なドーパミンを生産できるため、スリルや興奮などの強い刺激は求めにくい、ということです。

この研究を総括すると、以下の2点のことが結論づけられます。

①「新奇性追求度」が高い人は、快感を得るために多くの刺激を必要とします。
しかし、それと同レベルの刺激は「新奇性追求度」が低い人にとって、不安や疲れに繋がります。

②「新奇性追求度」が低い人にとって、安定した静かな状態は心地良く感じます。
しかし、それと同レベルの刺激は「新奇性追求度」が高い人にとって、退屈に感じてしまいます。

この結果を、そのまま内向型・外向型という言葉に置き換えると、それぞれの違いが見えてきます。

・外向型はドーパミンを生産しにくいため、多くの刺激を感じて、より高値のドーパミンを生産しようとする。
そのため、小さな刺激だと退屈に感じてしまう。

・内向型はドーパミンを生産しやすいため、小さな刺激でも充分な量のドーパミンを生産できる。
そのため、大きな刺激では不安や疲れを感じてしまう。

4.内向型・外向型の遺伝子的違いに関する復習クイズ!

それでは、最後にクイズ形式で内向型・外向型の遺伝子的違いをまとめていきます。

Q1.内向型は外向型に比べて、D4DR遺伝子が短いです。これによって、ドーパミンの感受性はどう変わるでしょうか?

Q2.ドーパミンの感受性が異なることで、内向型の「刺激への反応」はどうなるでしょうか?

人間は、アウトプットをすると、学んだことが記憶に定着しやすいと言われています。

特に、2週間に3回使った情報は長期記憶されやすいです。

そのため、ぜひ問題の答えを書く、話すなどして、アウトプットしていただきたいです。

……それでは、以下が解答例になります。

Q1.解答例
内向型のドーパミンの感受性は、高くなる。

Q2.解答例
小さな刺激で充分に満足できるため、大きな刺激では不安や疲れを感じてします。

今回は、この2点がポイントになります。

今後も、内向型の特徴について、情報をどんどん発信していきます。

それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました!

参考書籍
内向型を強みにする』 マーティ・O.レイニー 著

読んでいただきありがとうございます!皆さんの「ひとり時間」が良いものになりますように。