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人と人との繋がり -布マスクの製作を経てー


新型コロナウィルス感染症の拡大により、私たちの暮らしは一変しました。


そんな中で、私たちひときたしゃべるの活動を休止することはとても簡単なことです。それを私たちは選択肢の中に一切入れることはありませんでした。

自粛生活における不安や閉じこもり‥。こうした中でもメンバーのメンタルや身体面を維持すべく、何かひときたしゃべるでできることがないかを考えました。

マスクはどこに行っても品切れ状態。日頃からマスクを必要とする介護、医療職以外の業種の方にも困られている方も多いと思い、マスクが手に入らず困っている方や必要とする方に向けての布マスク制作を裁縫が得意なあささんと進めることになりました。


合わせてではなく、合わせること。

あささんより、型紙が欲しいと言われれば、それを聞いて型紙を探しファックスであささんに送信。

オンラインでのミーテイングは恥ずかしがり屋の多いメンバーだけに開催ができず、個別にLINEや電話での打ち合わせであったり、郵送での受け渡しといったどこか昔を思い出させる時間もお陰でもてました。


一歩。歩みよることで生まれた人と人との関係性

仙台市内では、布マスクの材料となるゴムやガーゼ、パッケージまでも品薄状態。

他県に住むLINEグループの優子さんから思いがけずに「こっちにマスクに使えるゴムが売っているから送るね。」と顔を合わせたことのないあささんと優子さんの遣り取りが始まり、郵送でマスク用のゴムがあささんの元に届きました。


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あささんは、リンパ浮腫が見られるようになってから毎朝の散歩を日課としています。いつものように散歩をしていると、手作りの布マスクをしている方を見つけ普段は知らない人に声をかけるようなあささんではないのですが思わずその時ばかりは、布マスクの裏側がどのように作られているのか知りたく声を掛けたそうです。(その方はお店で買われた布マスクをされていたそうです。)

布マスクを作ること、作ってみようという気持ちになったことで人との出会いが難しい最中でも、こうして二人の出逢いが生まれることになったのてす。

住んでる場所も連絡先も知らない女性。布マスクを見せて貰ったお礼に今度いつか会えた時に渡せるようにと散歩の際に常に自分が制作した布マスクを持ち歩いていたあささん。ある日バス停に立っている女性を見つけて布マスクを渡すことができたそうです。

そして、また偶然に顔を合わせ今度はその女性からリンパ浮腫で悩むあささんを気遣った手作りの品をいただいたりと、ふたりの繋がりが育まれるようになったのです。


物作りは製作者に喜び、励み、自信を齎す


「布マスクの試作品を作っていたら孫が来て「これ欲しい!」と言ってくれたのよ」と嬉しさで溢れた表情であささんが教えてくれました。

あささんの布マスクは、ひときたしゃべる のSNSにて紹介をすると嬉しいことに製作のご依頼を頂戴いたしました。

自粛、制限、怖さのある中で正直メンバーも気持ちが沈んでしまうこともありましたが、どこかでこのまま沈んでいちゃいけない。ひときたしゃべるのコンセプトの「笑顔と楽しさのある暮らしのために」動き出さなければという想いが湧いたのです。社会情勢の変化とそしてそれに伴い必要とされている布マスクを制作することにチャレンジしたことで、必要な方に布マスクが届きそしてお手元に届いた男性からは温もりを感じ思わず涙が出てきたという御礼のご連絡をいただきました。

集っての活動は自粛していましたので、メンバーの励みや笑顔にも繋がるようグループLINEを通してご承諾をいただきお客様の言葉をシェアし合いました。

マスクを制作、配送するには他のメンバーも陰ながら支えていました。場所に配慮しながら立ち話で梱包やノベルティ等々の打ち合わせ。

あささんにとっても、他のメンバーにとっても自粛生活の中での人と人との繋がりの形成。そして生きる励みや少し忘れ掛けていた笑顔に繋がる布マスクの制作となったのです。あささんの布マスクに目を留めていただいたことに感謝しております。

物作りを通して人に齎す効果を私たちもリアルに感じ得ることができました。


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(この日のあささんは、プリーツ入りのお手製のマスクをされていました。)





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