見出し画像

映画を英語でレビュー#30 クーパー家の晩餐会 Love the Coopers (2015)

クリスマス=家族 (in the US)

どこの国でも、家族が集まるとトラブルが起きるものなんです

日本ではクリスマスはカップルで、年末年始は家族で過ごす、というイメージがありますが、アメリカでは、クリスマスは家族で祝う一大イベントです。社会人になって、実家から離れて住むようになると、年末年始に実家で家族と過ごすの億劫だったりすることありませんか?
例えば、女性で独身だと、いつ結婚するんだ?って聞かれたり、離れて住んでいたから触れなくて良かった家族の問題とか、、、。

この映画はまさにそれを上手に描いています。

夫婦であるサムとシャーロット(ジョン・グッドマンとダイアン・キートン)には2人の子供と、3人の孫がいます。幸せそうな2人ですが、実は離婚をすることになりました。シャーロットは、”完璧なクリスマス”を家族みんなで過ごしてから、離婚を皆に伝えたい、と言います。しかし、シャーロットの願う”完璧なクリスマス”はかなり難しそう、、、。

まず彼らの長男、ハンク。ハンクには3人の子供(サムとシャーロットの孫)がいますが、ハンクは離婚しており、しかもタイミング悪く仕事も失います。

そして長女のエレノア。彼女はまだ独身で、彼氏はあろうことか妻子持ちの男性。このことについてはもちろん親には内緒。早く彼氏を作れとうるさい親に会うのが嫌で、空港のバーで時間をつぶしていたら、ある軍人さんに出会います。彼と話をしているうちに心を開けるようになったエレノアは、彼に彼氏のふりをして家族のクリスマスパーティに来てほしい、とお願いします。

そして、この映画を面白くするキャラクターが、マリサ・トメイ演じる、シャーロットの妹のエマ。彼女は姉のシャーロットに対して劣等感を持っていて、姉妹の中はぎくしゃくしています。彼女は映画の冒頭で、シャーロットへのプレゼントを万引きして警察に捕まります。その警察とエマのやり取りがとても微笑ましくて私が好きなシーンの一つです。

この家族の中心にいるのが、シャーロットとエマの父、バッキー。名優アラン・アーキンが演じているのですが、何ともコミカルで哀愁漂う雰囲気で、この映画をきっちり締めてくれます。

この個性強いメンバーが揃ったら、穏やかで楽しいクリスマスとなるはずがありません。それぞれ秘密という爆弾を抱えた状態で始まるクリスマス。
ぜひ映画を見て楽しんでください!


子離れできないシャーロットが愛おしい

この映画の主役はダイアン演じるシャーロットではないでしょうか?彼女は子供たちが大人になった今もなかなか子離れできず、そのせいで夫のサムとの間に溝が出来ています。

子育てが落ち着き、もう一度夫婦で人生を楽しみたいサム。自分の人生を楽しむことをいつの間にか忘れてしまい、子供たちの心配ばかりするシャーロット。

私はまさに今子育て真っ最中で、頭にあることはいつも子供のこと。風邪は引いていないか?ご飯は何がいいかな?トイトレに平仮名の練習。週末は子供たちと何しよう?子供の教育資金。お友達と仲良く遊べてるかな?

夫にはよく、私は何がしたいの?と聞かれるのですが、さっと答えが出てこない自分にいつも驚きます。だから、この映画のシャーロットを見ていると、将来の自分を見ているような気がして、他人事とは思えませんだした。

ちなみにダイアン・キートンは、「恋とスフレと娘とわたし」という映画でも子離れできない母親を演じています。似たような役柄を演じても、全く飽きさせないのは、やっぱり彼女の魅力なんでしょうね。

「~家」って英語でなんて言うの?

この映画の原題は Love the Coopers ですが、
この the Coopers で、「クーパー家」という意味になります。

例えば、「鈴木家」なら the Suzukis ですね!

今回は簡単な英語でしたね。



この記事が参加している募集

#映画感想文

67,587件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?