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映画を英語でレビュー#11 エリジウム Elysium (2013)

このシリーズでは映画のレビューから、一文を英訳して、使える表現を紹介したいと思います。

簡単なあらすじ


近未来が舞台。地球は汚染され、とても人が住めるような環境ではなくなり、富裕層の人たちだけが、地球衛生上に建設されたスペースコロニーに移住し、快適に暮らしている。そこには、カプセルのような機械があり、その中に入るとありとあらゆる病気が完治します。
地球では、マット・デイモン演じるマックスが工場で働いていますが、労働環境は最悪。常に監視されている状態で、休むことなく働かされています。そんなある日、マックスは作業中に事故にあい、致死量の放射線を浴び、余命わずかとなります。助かるためには、スペースコロニーに行くしかない!ということで密航を企てる話です。

「第9地区」の監督作

この映画の監督は、ニール・ブロムカンプという南アフリカ出身の監督です。私が大好きな「第9地区」の監督で有名です。そして、「エリジウム」には、「第9地区」で主演を務めたシャールト・コプリーという役者さんが、今回は悪役で出演しており、全く違うキャラクターを見事に演じきっております。この映画にはマット・デイモンやジョディ・フォスターなど、名優が出ておりますが、個人的には、シャールトさんが一番印象に残りました。

ちなみに、この監督の作品では、「チャッピー」もおすすめです!
シャールトさんも出ていますよ。


アメリカの移民問題と経済格差について考えさせられる


細部を考えると、ありえないんじゃない?と思いますが、限られた人類しか住めない世界や、現代のアメリカへの移民と同じような立場である地球上の人類など、考えさせられるところが好きです。

私は、アメリカのカリフォルニアに留学しましたが、そこには、多くのヒスパニック系の方も住んでおり、カリフォルニアの共通言語は英語とスペイン語じゃないかと思うくらい、スペイン語がとびかっています。中には違法で移住した方もいました。そして、私が一番日本からきてびっくりしたのは、富裕層と貧困層の格差の大きさです。まず、住むところが全然違います。私が住んでいたところでは、なぜか富裕層の方々は山の上、高い所に住み、明らかに雰囲気がこぎれいです。そして、貧困層(ヒスパニック系がほとんどでした)のエリアは、庭の芝生は荒れ、外に洗濯物が干してあったり(基本洗濯は乾燥機を使うので、外干しはしません)、家もこじんまりとしている感じでした。一つの市の中で、ここまで明確に貧困の差が出ることが衝撃でしたが、この映画を見て、その衝撃を思い出しました。

前回、最初のホストファミリーはヒスパニック系だと書きましたが、その後私は別のホストにお世話になり、その方は白人で、花屋さんを経営している女性でした。家は海の近くの小高い所。
ある日、彼女のお店の従業員さんと一緒にFiestaというお祭りに行ったのですが、彼女に前住んでいたホストについて話したら、「そのエリアは治安が悪い所よ。そこに住んでいたの?」とびっくりされました。私はその発言にびっくりしました。なぜなら、前のホストファミリーもとても素敵な方で、食事もいつもおいしいものを作ってくれましたし、危険な目にあったこともなく、治安が悪い雰囲気を全く感じなかったからです。確かに今思えば、ヒスパニックの方が多く住んでいたエリアではありました。その時、私はアメリカ社会の闇を少し見た気がしました。

「違法」は英語で?

”中には違法で移住した方もいました。”
を英訳すると
Some of them immigrated illegally. 
となります。
「違法で」はillegally
ちなみに、「移住する」をimmigrateという単語で書きましたが、
簡単に「アメリカに来る」という意味で、
Some of them came to the US illegally.
と書いても問題ないです。

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