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[DX事例97]スマホアプリで混雑解消することでパーク内の体験価値を向上する_株式会社オリエンタルランド

ITコンサル×パートナーCFOのタナショーです。

このnoteではDX事例やIT活用事例の紹介を通して、経営者の方がITを身近に感じたり面白いと思ってもらえることで、企業の成長に役立つ情報をお届けしていきます。

今回はテーマパーク業界からです。夢の国といえばこの企業が思い浮かぶ人が大半でしょう。東京ディズニーリゾートを運営する株式会社オリエンタルランドの体験価値を向上するパークDXです。


アプリを使ってパークでの体験価値を向上!オリエンタルランドのDX事例

東京ディズニーリゾートといえばコロナ禍の休園中、パーク内のショーを無料動画として配信していましたね。来園できない自粛期間中の顧客に対して、少しでも楽しんでもらえるような動画配信は記憶に残っている方も多いと思います。

東京ディズニーリゾートは2022年現在、入場者数を制限しながら営業を継続していますが、入場者数を増やすのではなく一人一人のサービスレベルを向上させる方向にシフトしています。

その戦略の軸となるのがスマホアプリ「東京ディズニーリゾート®・アプリ」となります。今回は「東京ディズニーリゾート®・アプリ」の機能を紹介しながら、東京ディズニーリゾートが行なっている取り組み「パークDX」をご紹介していきます。


①アトラクションを効率的かつ待ち時間なく体験できる取り組み「ディズニー・プレミアアクセス、スタンバイパス、待ち時間の確認」

東京ディズニーリゾートで2022年5月19日より開始した「ディズニー・プレミアアクセス」をご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
アプリから利用したい施設や時間帯を選択することで予約ができ、長時間待つことなくアトラクションを体験できるサービスです。1人1回2,000円と安くはありませんが、「ディズニーで予約ができる」というメリットに喜ぶ人も続出したサービスです。

東京ディズニーリゾート「便利なサービス」より抜粋


また有料ではありませんが、一部のアトラクションでは混雑を避けるため「スタンバイパス」という予約をアプリから行うことが可能です。アプリからスタンバイバスを取得するとQRコードが発行されるため、指定時刻に施設入口の読み取り機にかざすことで入場ができるようになります。スタンバイパスで無駄な待ち時間を減らすことで、効率的にパーク内を楽しむことができますね。

その他、アプリ上から各施設の待ち時間を確認することもできます。

東京ディズニーリゾート「便利なサービス」より抜粋

東京ディズニーリゾートは来場者数が多く、人気アトラクションでは数時間の待ち行列が常に発生します。今まではそれが当たり前ではありましたが、スマホアプリでの予約や混雑状況を可視化することで、効率的かつ待ち時間なくアトラクションを体験することが可能になりました。



②一緒に遊んだ体験を共有できる取り組み「グループの作成、オンラインチェックイン、ディズニー・フォト」

家族や友達同士でディズニーを遊ぶときの便利な機能となります。ディズニーリゾートでは、オンラインで購入したパークチケットやレストランの鍵情報、ホテルの情報をグループで共有することが可能です。

スマホアプリで当日参加する人たち用の「グループ」を作成することができ、招待URLを渡すことでグループに参加してもらうことが可能です。そのグループ内にパークチケットやホテルのオンラインチェック情報を共有することで、パーク入場やホテルの部屋の鍵を開けることができます。

東京ディズニーリゾート「便利なサービス」より抜粋

さらにディズニー・フォトでは、フォトグラファーに撮ってもらった写真をアプリで確認することができます。

パーク内の至る所にいるフォトグラファーにアプリのQRコード(フォトキーカード)に見せることで、撮影してもらった写真をアプリで閲覧したり注文することが可能です。

東京ディズニーリゾート「便利なサービス」より抜粋



まとめ

いかがでしたでしょうか。
今回の取り組みは、スマホアプリを通して「パーク内のアトラクションで得られる体験価値を向上する」取り組みだったかと思います。

DXの情報が薄かったので最後に紹介しますが、オリエンタルランドの「2024中期経営計画」ではコロナ禍からの回復を目指し、「ゲストの体験価値向上」という目標を立てています。

株式会社オリエンタルランド「2024中期経営計画」より抜粋

従来オリエンタルランドが行っていた「アトラクションを増設し来場者数を増やす」方針を見直し、「入場者数を制限し、パークの魅力・体験価値を向上することで一人当たりの客単価を向上する」方針に切り替えようとしています。

東京ディズニーリゾートは熱狂的なファンも多く、ゲストを魅了するアトラクションがたくさんある魅力が詰まったパークです。ただし、いくら魅力的であっても十分に体験できないのであればその魅力も半減してしまうでしょう

今回は混雑解消や体験価値を向上するための施策としてITやDXが効果を発揮した事例だったかと思います。
次回の記事も楽しみにしていただければと思います。
タナショー


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参考にさせていただいた情報
東京ディズニーリゾートHP
https://www.tokyodisneyresort.jp
株式会社オリエンタルランド「2024中期経営計画」
http://www.olc.co.jp/ja/news/news_olc/20220427_12/main/0/link/20220427_09.pdf
日本経済新聞「ディズニーリゾート、サービスDXで客単価向上へ」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC271LY0X20C22A6000000/

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