エッセイや短編小説を書いてます。下手ですが趣味で絵や漫画も描いてます。 中途半端を極め…

エッセイや短編小説を書いてます。下手ですが趣味で絵や漫画も描いてます。 中途半端を極めています。

最近の記事

承認欲求って、悪?/北野武著「人生に期待するな」を読んだお話

■承認欲求モンスター 今まで生きてこれたのは奇跡の連続だったな。 しみじみそう思う今、この頃。皆様はいかがお過ごしでしょうか? ところで私は、”人の叫び”が好きだ。 それは例えば絵や音楽や映画やエッセイや小説などから伝わる”叫び”で、 平和であれとか頑張れとかオレも悲しいんだとか滅びろこんな人類!とかエロ大好き!みたいな、それはそれは様々な人間の心から生まれる叫びの形で、それらを見ていると、自分も影響されるというか、心に響く、っていうのはベタな表現だけど、心に響いて

    • レビュー1の人生/ハズビンホテル感想とか近況報告とか

      こんにちはこんばんは。 今回は最近の出来事や心境について書いていきたいと思ってます。 まずは… ハズビンホテルについて YouTubeで観て面白いなあとは思っていたんですけど、それから4年経って…今年、まさかAmazonプライムでアニメが来るとはっ! 驚きましたし、ファンの方々の歓喜の叫びがSNS上で見られて楽しかったです。 そしてめちゃくちゃめちゃくちゃめっちゃくちゃ面白かった!! 超端的にストーリーを説明させていただくと、 主人公のチャーリーは地獄のお姫様👑で

      • ショートストーリー>『時計仕掛けの箱庭』

         ある日アリスは、街の外れに古い雑貨屋を見つけました。  カチコチ、と、時計の音が響き、沢山の雑貨がひしめき合うように置いてあります。小さな店内はまるで宝箱のようでした。  (こんな素敵なお店があったなんて…)  アリスは心躍らせながら一つ一つの雑貨を眺めていると、小さな箱庭を見つけました。そのとても美しい箱庭に、アリスは一目で虜になってしまいました。  ゆっくりとその箱を手にして、ふーっと優しく息を吐き埃を払うと、小さな家々を覗きました。なんと家々の中にも、きちんと細

        • 短編ミステリー>『失踪少女』

          ある日突然吐血し、胃潰瘍だと診断され治療していた私はその日、長引いてしまった仕事のおかげで日も落ちる頃、心底面倒だったが、町はずれの小さな病院に来ていた。少しボロい病院だが、遅い時間でも融通が利くのは助かった。 カチカチ、と切れかかっている頭上の電気が気になって、腕を組み俯くと、黒くひらひらしたスカートが視界の隅に映った。隣に女性が座ったのだ。 患者は私しかいないはずなのに、何故隣に座るんだ…。不思議に思いながら身体を小さく丸めた、その時だった。 「刑事さん、お久しぶり

        承認欲求って、悪?/北野武著「人生に期待するな」を読んだお話

          はじめまして

          自己紹介が遅れました。蒼色はにと申します。 ペンネームを決めるのに時間がかかってしまいました。 noteでは小説を書くのが主ですが、今までアップした小説は3つとも過去作品です。 これからたくさん書いていけたらいいなと思ってます。 今はもういい大人なんですが、物語を書くのは幼少の頃から好きでして、その延長上で趣味で書いてます。それでも一応おもしろいと思ってもらえるようなお話を書けるようになりたいので、日々勉強中です。 さて、今回の自己紹介なのですが… まずはじめに、わたく

          はじめまして

          短編ミステリー>黒猫満腹堂

          「はふはふはふはふ。」 「ふはは。アラレは本当に猫舌だよなぁ。ってかまあ猫だけど。それにしてもそのはふはふ、いつも思ってたけど、なんかおもろ。」 「…うるさいよアポロ。少しだけでも冷ましてから持って来てくれればよかったのに。」 身長2メートルもあるような、大きな大きな喋る猫がいるわけないって? いいえ。 この【黒猫満腹堂】には、二足歩行で歩いたり、喋ったり、鼻の頭に汗をかきながら、溶岩のように熱いラーメンを、はふはふはふはふして食べたりする、大きな大きな黒猫がいるん

          短編ミステリー>黒猫満腹堂

          短編ミステリー>痛み蟲

          はじめに違和感を覚えたのは、姉との電話の最中だった。 「最近大きい発作あって。怖くてさ、眠れないんだ。」 僕より3つ年上の姉は高校卒業と同時に東京へ上京して、2年ほど経った頃から、定期的に電話をしてくるようになった。姉はなんというか………まるで蛍のように繊細で、綺麗な水と澄んだ空気の中でしか生きられないのではないかというくらい、東京の淀んだ空気には耐えられないと電話の向こうでいつも泣いていた。 僕としては、そんな姉が酷くうらやましかった。 僕の両親は俗にいう“毒親”で、普

          短編ミステリー>痛み蟲

          短編ミステリー>小説家と魔法使い

          こんなに悩み苦しむのならば、そもそも私は小説家になどなるべきではなかったのだー。 束ねていた長くて黒い髪をバサリと解いて左右に揺らしてから、藤田操は細い煙草を銜えた。 その人差し指が青くキラキラした鱗に覆われている様子を見て、更に気分が悪くなる。「チッ」思わず舌打ちをして、あの日の事を思い出した。 【魔法にかけられた】あの日の事をだ。 魔法使いと言えば、幼いころから見たり読んだりしていたような”あの”お馴染みの一見悪そうな姿が思い浮かぶが、”その男”は、誰にも害を与え

          短編ミステリー>小説家と魔法使い