見出し画像

最近、マニキュアを塗っている

時々。
まぁね。時々なんですけど。
そんでこれ書いてる今日はしてなかったりするんですけど。雑。


元々私は、化粧もあまりしない方だ。
なんというか、その必要性よりも「面倒」が勝ってしまう。自分の顔に自信があるのかと言われれば、正直そうでもない。ブスというほどだとも思っていないけれど、抜きんでた美人だとは残念ながら思っておらず、ただまぁ30云年付き合い続けた顔立ちなので愛着はあるよ、くらいの。
で、その見慣れてる顔に、普段乗せないカラーやら粉やらを色々まぶしていくことで、『見慣れていない顔』になることに、まず慣れない。普通はその『変身』を楽しんでいくものなんだと思うんだけども。より美しく可愛らしくなれたらいいなぁと、そうは思うのにね。矛盾。
そんでまぁ不慣れの下手くそだから、そんな言うほどすごい大変身をしてるわけでもないんだけど。

元々職場もあまり濃い化粧はするなルールだし、まぁ最近はマスクで顔の半分も隠れるし、ついでに事務仕事メインの部署になったのであまり接客に入らないのを良いことに、今はまた出勤日も含めてすっぴん生活に戻っている。
濃すぎる化粧は注意されるけど、化粧なしは注意されない社風。楽。それで良いのかと言われると、わからんけど。あ、10年前に、血色の良さが変わるから口紅くらいつけろって1回だけ御局様に言われたなぁ。そのくらい。

化粧は落とすのが面倒だし、肌に良い訳でもないので、しなくていいならそれでいいのではと、結局そんなことを思ってこの感じになってるんですね。
ただまぁ、この思考で居続けるとですね。
『悪い意味で謎の子供っぽさが残る、ダセェおばさん』なるモンスターが育まれていくのも確かなんですよ。


う、それは嫌だ。
なんというか、「カッコイイ!」「美人!」とは思われなくてもまぁいいかって思うけど、「ダセェ」とは思われたくない。
難しいな。


で。
仕事を再開させたくらいから、ドラッグストアに入る度にふと、マニキュアのコーナーに目がいくようになった。
職場、前述したように、ほんとは派手な化粧もよくないし、派手なネイルもご法度なんだけど。まぁそう言いながら、最近はちょいちょい(その爪は良いのか……?)みたいな社員を見かけたりしてる。流石に紫とか真っ赤とかじゃないんだけど。ちょっとキラキラした石がついてたりね。その程度なら良いものなんだろうか。どこまでを『派手』と認識すべきなのか、ちょっと分からずにいる。まぁ、多分あのへんは『社内ルール的にはほんとはダメだけど、今の上司がそのへん緩くて黙認されている』くらいなのかなと思うんだけど。別の店舗に異動した瞬間めっちゃ叱られるパターンは有りうるな……。
別にそんな、大冒険をするつもりはない。そこまでして、爪を飾りたいとも思わない。

ただ、あのくらいが今の環境上許されるなら、私が少し爪にピンクやラメを乗せても別に誰も咎めないのでは。そもそも、薄いピンクやヌーディーカラーくらいまでは社内規定的にもセーフの部類だ。ラメはわからん。
まぁほら、肌に、血色を良くする為のチークを乗せるように。指先に、少し艶を出しても、良いのではないか。

小さく可愛らしい、カラフルな小瓶たちは、ふとした瞬間に誘惑の香りを出してくるのだ。
普段化粧をしない私が、たまにふと、それに吸い寄せられる瞬間が、確かにあるのだ。

否、マニキュアは、乾くまで時間がかかる。
娘の育児をしながら、それをするのはやっぱり難しいし、結局買っても継続趣味にならなくて無駄にしてしまうんじゃないか。これまでも何度か、化粧をしようという気持ちがふっと現れて、その時はちょっと楽しくて、でもやっぱり長続きしないパターンを繰り返している。
誰がそれを見る訳でもない。無駄じゃないか。
子どもの頃、「除光液は爪に良くないから使いすぎないように」と言われたのが(じゃあどの程度までいいんだ?)と怖くなって、その時の気持ちも私がマニキュアを取る手を止めようとする。


あぁ、私はいつまでも、『お化粧』『おしゃれ』に引け目があって、怖いんだなぁ。
長続きしない。
無駄になる。
体に悪い。
お金がかかる。
何回それを使うんだ。
そこに割いてる時間があるのか?

こわい。こわい。無駄だ。こわい。

服を買う時も、そうなんだよねぇ。
ちょっと好きだなと思う服があっても、高いなとか、洗濯+乾燥が使えないなとか、色んな理由をつけてなかなか買えずにいることがほんとに多い。
夫も親も友達も、誰も私のそれに文句を言わないのに。買いたい服があるなら買いなって、言ってくれる人たちばかりなのに。
服どころか、たった300円のこんな小さな瓶ひとつすら。


ただ、ふと思った。
「体に悪い」っつって。じゃあ長い間、ほとんど除光液を使ってないお前の爪は、そんなにも美しいのかと。

……いや、全然だな。
もうなんか、何の感想もおきない『ただの爪』って感じ。ささくれがありますね以上の感想がゼロ。だからちょっとマイナス。それくらい。

……なら、その体に悪い(もうなんか、書いてて「いやそんなにも身構えなくてよくない?」っていう気になってきた。そんな神経質なタマか?)化粧品とやらで、彩を乗せても、プラスにしかならんのでは?

で、買った。
ただピンクっていうのじゃなくて、その、ちょっとラメ入ったやつ。キラキラさせるやつ。
折角なんでね。


育児の合間って言っても、最近は娘を21時前後に寝かせたら、一旦0時くらいまでは起きない。2〜3時間程度、まとまった時間は確保出来る。
マニキュアを乾かす時間程度は、実は全然あるのだ。

爪が、きらきらしていく。きれい。
マニキュアを塗る作業自体は、割と好きだ。重ね塗りをした時に、より発色がよくなったと感じる瞬間も楽しい。
ラメ素材については、爪を触った時になんとなくデコボコした感触になるのが好きじゃないなぁと思って、後から重ね塗りするトップコートも買った。これは私が好きなタイプのラメではなかったなぁなどと思いつつ、でもやっぱり爪を塗る前と後なら後の方が好きだなと思える、そんな仕上がり。
そんで、爪が綺麗になったら、ささくれも気になってきた。これどうやったら治るのかしら。ハンドクリームとかで良いの?ささくれ専用の何かもあるの?
とりあえず、前よりちゃんとハンドクリームを使うようになった。1つ綺麗にしてみたら、「じゃあここも」って、そこから良い波紋が広がっている気がする。多分それは、良いことなのだ。

ちなみにラメの入った爪は、誰にも咎められなかったし、というか多分誰にも気づかれてない。
ははは、ほんとに無意味。
でも良いのだ。私がたまに自分の爪を撫でて、ふと目にとめて、「へへっ」ってなってれば、多分それは全然無意味なんかじゃないのだ。

三十路も後半の年齢で、ファッションに対して中学生みたいな向き合い方をしている。
大縄跳びに中々飛び込めないみたいな、あの感じ。ほんとに勇気がない。

段々と、気負わずにさらっと飛び込んでいけるような、そんな感じになっていきたいなぁ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?