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【改】探究学習は方向目標を立てることが大事!

少し前に記事を出していたのですが、少し改訂しました。

探究学習は高校の教育において重要な位置を占めるようになってきました。その目標設定においては、到達目標よりも方向目標の方が重要であると考えるべきだと考えています。

幼稚園教育要領や保育所保育指針では、小学校学習指導要領と異なり、「~を味わう」、「~を感じる」などのように、いわばその後の教育の方向付けを重視した目標で構成されている。

「幼児期の教育と小学校教育の円滑な接続の在り方について(報告)」(平成22年11月11日)

この引用は前回の投稿でも使ったのですが、幼稚園の教育に感動してしまい、今回も使います。というか、単純に僕の知らない言葉で「ほ〜」という感じだったので使っています。

まず、到達目標とは生徒が学習を通じて達成すべき具体的な成果やスキルのことを指します。一方で、方向目標は上記にあるように学習過程や思考の方向性、学びの姿勢や価値観を重視する目標です。


探究学習において方向目標を優先する理由は、学びのプロセスを重視し、生徒自身の思考や解決策を尊重することにあります。

探究学習は、生徒が自らの関心や疑問を問いとして、情報収集や分析、評価を経て、新たな知識や理解を構築する学習方法です。このプロセスは非線形であり、一定の答えに到達することよりも、問題解決や批判的思考、創造的思考などを育むことが主目的となります。したがって、方向目標はこのような学びのプロセスを支え、促進するために不可欠です。

方向目標を重視することの一つの具体例は、生徒が自分自身の学習プロセスを振り返り、自己評価を行う機会を設けることです。

これにより、生徒は自身の思考プロセスや学びの進行を意識的に把握し、批判的に考察することができます。さらに、生徒が自ら設定した探究の目標に対して、どのように取り組んでいるかを評価することで、学習へのモチベーションや自主性を高めることができます。

もう一つの例としては、教師が生徒の学習プロセスをガイドし、探究の方向性を示しながらも、最終的な解答や結論を教え込むのではなく、生徒が自らの力で考え抜く機会を提供することが挙げられます。これにより、生徒は自分で情報を批判的に分析し、複数の視点から問題を考察する能力を養うことができます。

探究学習における方向目標の重要性は、生徒が単に知識を習得するだけではなく、その知識を活用して問題解決を行い、新たな知見を生み出す能力を育むことにあります。このアプローチは、生徒が将来直面するかもしれない未知の課題に対して、柔軟かつ創造的に対応できるようにするために不可欠です。

まとめると、高校の探究学習において方向目標を重視することは、生徒の自主性、批判的思考力、創造的思考力、そして問題解決能力の育成につながります。これらのスキルは、知識の単なる蓄積を超え、生徒が将来社会で活躍するために重要な資質です。教員は、到達目標を定めることも重要ですが、それよりも生徒が学習過程でどのように成長し、学びを深めていくかを重視する方向目標を設定することが求められています。

ここまでの話で、この後の指導法や評価法はまた投稿したいと思います。

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