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メンバーインタビュー:栗山有芽 私が見つけた、最高の場所

サルサガムテープのメンバーとして、ライブやテレビ出演など活躍している栗山有芽さん。ドラムの演奏にも取り組み、どこに行くにもドラムスティックを手放さずに練習しています。有芽さんを夢中にさせているドラムの魅力についてや、サルサガムテープとの出会い、今後の目標について伺いました。

■たたき出したらやめられなくなりました

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―ドラムをはじめたきっかけは何ですか?

ハイテンションに来てからドラムをはじめました。特にきっかけはないのだけれど、いつの間にか始めていたという感じ。それで、ドラムをたたきだしたらやめられなくなった。いつもたたいています。Jumpが休みの日も、朝起きてお茶を飲んだら、音楽に合わせてドラムスティックでたたいています。お弁当を食べようと思って、箸と間違えてスティック持ってたこともあるくらい。(笑)
 

―ドラムを始めてから変わったことはありますか。

ドラムを始めて、腕と左手と左足の筋力がかなりついたと思う。最初はちょっと大変だったけど、1年、2年と練習してくると、これはちょっとやめられないな、絶対やめたくないなと思った。自分の意志の表れなのかな。他のことで、そういうふうに思ったことは今までなかったから。

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―ドラムのどういうところが好き?

なんだろう…具体的に言うと、ドラムのリズムがかっこいいなぁって思っていて。ドラムだけじゃなく、ほかにも楽しいことはたくさんあるのだけれど、ドラムをたたいていた方がこの先も楽しくなるんじゃないかなと思っていて。たいこ(ガムテープだいこ)もドラムの練習も、けっこう体力は使うけど、リズムにのっているとたたきたい気持ちがすごく出てきて、楽しくて、たたき出すととまらないみたいな感じ。

それと、たたいたときの感触っていうのかな。電子ドラムだとスピーカーから出てくる音がやっぱり気持ちいい。電子でないドラムセットだと、迫力がかなりあるのと、自分に返ってくる音が好きというか、音の感触が体全体にしみわたってくるんだよね。今、ロックンロールやってるぜ!という感じです。

◾️ここへ来たのは、みんながキラキラして見えたから。

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ーハイテンションにはいつから通っているのですか。
 
高校一年生のときに、はじめてサルサのライブを見に行って、バンドの人たちがすごくキラキラして見えて。その後、ハイテンションへ見学に行って、すごく楽しかったのでスローバラードに通いはじめました。
 
でも、スローバラードを卒業して、Jumpに通いだした最初のころは、ゆめが本当にやりたいことというのが見つけられなくて。まだ練習している期間が浅かったし、緊張もありました。

ライブに出たいなって気持ちになったのが、3年くらいしてから。だんだんどうしたら緊張せずに自分の力が出せるのか、試してみたくなっていきました。それで、かしわさんに言って、絶対ライブに出ようという気持ちになりました。やっと自分の気持ちっていうのが出せるようになってきたのかな。


 
―ライブに出たときはどのように感じましたか

はじめてライブに出たときは、もともとゆめは明るいんだけど、それ以上の明るさをお客さんに出せたと思った。私たちが暗くしていると、みているお客さんも暗くなっちゃうから。明るい方向にちょっとずつみんなの気持ちを回していって、それで明るくなったかなと思う。ライブに出る前と、出るようになった後の表情が違っていて、明るくなったと思います。

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◾️全く違う世界に出会えた。

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―Jumpに通っていてよかったと思うことはどんなことですか。
 

今までゆめが感じてきたものと全く違う世界に出会えたこと。中学生のときは、地域の学校で、特別支援学級に通っていて。クラスにはほかの生徒もいたのだけれど、交流はあまりなくて、3年間一人で勉強していました。ちょっとさみしかったのもあったのだけれど、ハイテンションに来て、さみしい時間がすぐに通り過ぎて行きました。これはいい、今まで見てきたのとは違う世界にやっと入れた、と思いました。今は、ここしかないという気がしています。



◾️みんなのいいところが見えてきた。

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―ひとりの練習とは違う、みんなとのセッションの良さはどんなところですか。

かしわさんやみんなと練習しているときは、終わる時間の感覚が全然わからなくなる。時間の感覚っていうか…なんていうのかな。みんな一緒に楽しんでいるから、時間の感覚が未来につながっているような。一緒にみんなと過ごしていく中で、ゆめが見つけた最高の場所なのかなって思ってる。

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そして、一番よかったのは、やっとみんなのよさがわかるようになってきたということかな。音楽だけでなく、ここで過ごした4年間を通して、みんなのいいところが見えてきて、みんなと過ごす中でゆめもみんなも、すごく表情がかわってきて。だから楽しいなって思うし、すごく救われたと思いました。

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ーこれからどんなふうに活動を広げていきたいですか。

昔は、お客さんと一緒に音楽を楽しんでいけるかというプレッシャーがあった。でも、今はそういう気持ちも音に込めて、自分らしいパフォーマンスができるかどうか。だんだんプロミュージシャンとしての自覚っていうのが出てきたのもあって、すごくやりがいを感じている。(緊張しなくなったのは)これからもプロミュージシャンとして生きていこうっていう自分の決心の現れだと思っています。

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だから、どういうふうに世界を広げるということよりは、まず先に自分の音楽、自分の未来を想像しながら、自分のしたいことを考えています。そうすると想像力が豊かになって、楽しいから。

自分が描いている未来、私の世界の近くに音楽があって、楽しむこともそうなんだけど、苦しいことを乗り越えられるのが音楽なんだよね。ゆめはサルサと出会ってすごくよかったなぁって思うし、これからもずっとみんなと音楽をして、自分の人生を広げることができたらと思っている。ゆめはいい人たちに恵まれているなぁと思います。

◾️世界一のミュージシャンに

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―今後の目標について教えてください。

ゆめは昔から人が好きなんだよね。今までいろんな人が優しくしてくれた。だから、自分がバンドで生きるんだったら、やっぱり世界一のミュージシャンでありたい。これからも、ミュージシャンとして生きていくから、今までの分をお客さんに返すっていうのが私の目標。これまでにライブに来てくれたお客さんに対してもそうなんだけど、コロナでまだライブには来れていないというお客さんにも、いつか来てほしいと思う。また会おう、会いたいな、という感じです。

リズムって、膝をたたくでもなんでも、何もなくても、どこでもたたける。だから、仮に海外に行ってライブをしたとしても、世界と日本の差が全然わからないんじゃないかな。音楽をしていると、きっと、たぶん、世界のいろんな国とつながっているから。そこはロックンロールのいいところ。

今ここではサルサガムテープのバンドやっているけど、30年後、40年後には、ロックンロールをはじめたときの原点に一回戻って、また試行錯誤して、みんなででっかいライブやセッションをしたい。これからもみんなのいいところを見つけていって、世界中の人たちと、ロックンロールをしていきたいな。

あー、世界一って言っちゃったよ!!!


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■栗山有芽(くりやま ゆめ)プロフィール■ 
1997年、体重500gで誕生。2015年よりJUMPのメンバーに。ロックバンド・サルサガムテープでは、ガムテープ太鼓を担当。JUMPの活動ではドラマーとしてもセッションをリードし、スタジオでの練習にも意欲的に取り組んでいる。

インタビュアー :雨野千晴

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