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ただの日記(20240128)
朝起きて、「アップルパイが食べたい」と思った。
前日にアップルパイの情報を目にしたわけでも夢に出てきたわけでもない。それは天啓のようなものだった。直凪よ、アップルパイを食べよ、と。
それはともかくとりあえず犬の散歩に行き、朝食の米を食べる。最近のお気に入りふりかけは「しそわかめ」だ。しっとりとして、上品な風味がある。しかも体に良いものを食べている気分になれる。
しばしだらだらしてからリュックを背負って外に出た。冬晴れの川沿いで枯れたススキが首を振る。十分ほど歩いて着いたスーパーの二階で衣料品を、一階のパン屋でアップルパイを、総合レジで昼の弁当を買う。
三回目のレジに並びながら、左手首で脈を取る。だいたい百十くらい。安静時でもこれくらいある。発作の気配はない。
少し遠回りして川沿いを散歩し、太陽が雲の裏に隠れたので帰宅した。
家に着くと十二時を過ぎていたので、弁当をレンチンして食べた。少しの贅沢。デザートにはアップルパイ。甘く煮たりんごと、コクのあるカスタードと、パリパリのパイ生地。まさにアップルパイ。アップルパイ以上でもアップルパイ以下でもない。寝起きに天啓を与えた誰かも喜んでいることだろう。
この話はここで終わり。オチも何もない。アップルパイ美味しいねというだけの話。平和な一日だったというだけの話。急な冷え込みで不調だった犬も食欲を取り戻したし、自分の体調も悪くないし、どうぶつの森で金策したりカエルの動画を観たりするだけの平穏無事な休日であった。
これはこれで充分に幸せなんだろうなと思う。こんな日々が続くのも悪くはない。
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