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220816 青春18きっぷで1500km大移動②(郡山→会津若松)

 さて、前回の記事はドイツでの屋台でドイツ人とバトルした話を書くと宣言したところで終わっていました。確かまだ郡山に到着しただけで今日の旅行はまだ途中だったはずです。一日の内容が一日で終わらないというのがなかなかどうかしていると思いますが、終わらないものは終わらないのであってどうしようもありません。そもそも「路線名が気に食わん」とか「駅名が気に食わん」とか脱線しているからいけないのですが、脱線のない観光情報を入手したければ「るるぶ」あるいは「地球の歩き方」を読めばいいのであってわざわざこんな記事を読む必要はないと思うわけです。
 そういえば今日、およそ二年ぶりに母校を訪問してきましたが、色々と変わっていて驚きました。母校での思い出もそのうちまとめて記事にしておこうと思いますが、エアコンが変わり、校門が変わり、廊下の材質が変わり、とにかくいろいろ変わっていたのが印象的でした。でも変わらないものもあって、「芝温泉」と揶揄されることもあるのんびりとした雰囲気は変わっていなかったように思います。今日もぼくの目の前で「今日は落語の稽古をするか畳を干すか」とか大真面目な顔で議論していました。OBが来るのに畳を干す可能性を真剣に検討している。ふつうの学校ならOBが激怒しそうなものですが、それをニコニコしながら眺めているような学校なのです。
 なお、記事の更新が滞っていることの言い訳をしておくとそれはもちろん夏期講習ということなのであって、毎日朝9時から夕方6時まで授業をしているので一日が終われば疲労困憊、記事を書いている暇はありません。いつも昼ご飯をミスタードーナツに買いに行くのですが、生徒がすごい勢いで追いかけてきます。どうやら小学生にとってミスタードーナツは贅沢品に当たるようです。「毎日食べてズルい」だの「先生が食べるなら私にも奢って」などと言いながら追いかけてくる生徒をどうにか帰らせて入店してみたらそこには保護者と一緒に昼食を食べている生徒がいて「先生、甘いドーナツばっかり食べてるね」などと言われたりします。昨日は隣にいた知らない男の子(推定5歳)が「隣のお兄さん、1個しか取ってないね。おなか減ってないのかな」「あ、2個目を取ったね。やっぱりおなか減ってたのかな」「ママ、隣のお兄さんが3個目を取ってるよ。いっぱい食べるんだね」などと実況中継されました。「お仕事してるからおなか減るんだよ~」と返事していたらお母さんに「すみません、うちの子が色々言ってて」と謝ってきましたが、まあかわいいので無罪ですね。

ドイツでの思い出:ICE乗車

水を買いたいだけだったのに

 さて、前置きはこれくらいにしておいて本題に入ります。とは言ってもこれから書く本題らしきものとはすなわち脱線なわけですがそんなことを気にしていても仕方ないのでドイツの思い出話をしましょうか。これはドイツのシュトゥットガルトという町での出来事で、たまたま開催されていた謎の祭りに出店していた屋台での出来事です。
 その日のぼくはメルセデス・ベンツかポルシェかどちらだったか忘れましたが工場見学をしてホテルでゴロゴロし、夕飯を食べる店を探すべく町に出かけると何やら祭りが開催されていました。大音量の音楽とともに何のコスプレだかよくわからないコスプレをした一団が練り歩くという祭りで、観客はそれを眺めている人もいればそんなのにはお構いなしで酒を飲んでいる人もいるという祭りでした。祭りというのはガイドブックによれば「テロ等の危険があります。近づいてはいけません。」みたいな記述をされているものですが、まさかこんな田舎町でテロが起こることはないだろうと思ったのでドイツ人に交じって祭りに参加することにしたのです。当然こんな祭りに参加している日本人はぼくだけでした。ま、夜の9時だか10時だか忘れましたがそんな時間に出歩いている日本人観光客なんてそうはいないでしょう。
 何か晩ごはんになるものはないかなと思っているとホットドッグの屋台が出ていて盛況なのでここで夕飯を食べることにして列に並び(なんと列ができていたのです。この手の集団はだいたい団子になっているものですが)、注文する番になりました。ドイツにいるんだから英語が通じるだろうと思ってホットドッグはメニューを指さしながら英語で注文し、代金を支払っておいしそうなホットドッグを受け取りました。

1800円くらいの夕食。美味しかった。


 ついでに水も買おうと思ってそれを頼んだところからが問題です。メニューはドイツ語なのでどこに水があるのかわかりません。ホットドッグはイラスト付きだったのに水にイラストがありませんでした。ま、水なんてイラストがなくたってわかりますからね。しかしさっきは通じたんだから今回も通じるだろうと思って英語で水を注文すると、「ああん?」みたいな顔をされました。もう一度言ってみても変わりません。この辺からだんだんヒートアップしてきて、ぼくは「水だよ水!飲み水だ!」「水道捻ったら出てくる水だよ!」と英語でまくしたて、向こうはドイツ語で何か叫んでいました。しぐさからして「お前何言ってるかわからないからどっか行け」というようなことを言っていたのだと思います。
 こうなるとこっちも引けないので話はどんどん広がっていき、ぼくは「お前は水もわからないのか!」「いいから英語で話せ!グローバルスタンダードだろう!」みたいなことを英語で言って、というかほぼ怒鳴っていました。向こうはおそらく「ここはドイツなんだからドイツ語で話せ!」みたいなことを言っていたのだと思いますが、まあドイツ語なので分かりません。これだけのことを英語で言えるというのはなかなか大したものだと思いますが、これくらいはできないと海外なんて行けないですね。そもそもドイツに来た日本人が「お前は英語で話せ!」って言っているとはなかなか大胆ですが、ま、それくらいの胆力はないと海外には行けないと思うわけです。
 結局、飲み物を欲していることが伝わったようで水がドンっという感じで乱暴に置かれ、お釣りはおそらくごまかされていると思いますが返却され、この言い争いは幕を閉じました。落ち着いて考えてみれば、日本の祭りで屋台を出すような人たちに英語が通じるかというとおそらく通じないわけで、ドイツでも全く同じ現象が起こっていたというだけの話です。
 しかしこの苦労の末に手に入れた水もただの水ではなく、あれほど「non gas」と言ったのに炭酸水でした。炭酸水は好きじゃないのですが仕方ありません。ホテルで蓋を開けて一晩置いておけば水に戻るだろうと思って一晩放置しましたが翌朝もしっかり炭酸が残っていた覚えがあります。

ビール祭りは盛況である

郡山から会津若松へ

 さて、ビール祭りを一通り眺めたぼくは磐越西線に乗って会津若松へ向かいました。この区間は電化されているため使用車両も気動車ではなく電車です。何系なのかは知りませんがおそらくそこそこに新しい車両でした。JRの新しい車両はボックスシートの座席がやたらと硬いのが難点です。JR北海道のキハ40は良かったですね。宗谷本線を8時間くらいかけて完乗したときはキハ40で移動しましたが、シートがふかふかでここちよかった覚えがあります。
 郡山を出る頃には外が暗くなり始めており、猪苗代湖に差し掛かる頃には真っ暗になっていました。車窓から猪苗代湖がチラッと見えるところもあったのですが、暗くてよくわからなかったのが惜しまれるところです。しかし景観は磐越東線の方がおそらく優れていたと思います。そうこうしているうちに会津若松へ到着しました。
 会津若松駅というのは繁栄しているのかしていないのかよくわからない駅でしたが、おそらく福島県の中ではそれなりに大きな都市であるようです。駅前にはいくつかのホテルが並んでいました。今日のホテルは東横インです。通常であれば選択肢の最後に来るホテルですが、調べてみてもここしか空いていなかったのでここにするしかありませんでした。しかし会津若松の東横インは東横インの中では比較的に当たりであったと言えるホテルで、シャンプーがそこそこに泡立ちました。個人的にホテルの良し悪しはシャンプーの泡立ちとベッドの寝心地で決まると思っているのですが、その意味においてはここの東横インは優秀であったと言えるでしょう。なお、一人で旅行していても今回のホテルはダブルでした。そこしか空いていなかったので仕方ありません。広大なベッドを独り占めしていたために印象が良かったのかもしれません。

郡山から会津若松までは電化されている


 さて、夕食をどうするかと思って外に出るとなんと驚き、ほとんど店が開いていません。時間はまだ午後7時半なのにほとんどの飲食店が閉まっていました。近くを歩いている人は「もう店閉まってるね~」「しょうがないよ、もう7時半だもん」と会話しながら歩いていましたが、そういうものなんでしょうか。開いていた店はチェーンの焼き肉屋くらいのものでした。仕方ないので近くのスーパーに入り(ここも8時閉店という恐るべき営業時間でした)、20%オフの弁当とお茶を買いホテルで食べます。弁当の内容はちらし寿司と小うどんでした。個人的にはちらし寿司が地雷かなと思っていたら本当の地雷は小うどんの方。小学校の給食か?と思うようなうどん(の友達と言っても過言ではない)に、鰹節じゃない何かで取ったと思われる出汁らしきものと醤油らしきものを混ぜためんつゆらしきもの(確信が持てない)をかけて食べるうどんはあまりにもコシがなく、麺が喉に引っかかるような妙なうどんでした。ま、400円ですからあまり多くを求めるとかわいそうですね。さっさとご飯を食べて寝ることにしました。
 地方都市の恐ろしいところというのはこの点なのであって、翌日泊まった長岡も同じような状態でした。駅直結のホテルメッツに泊まったもののホテルに着いたのはすでに9時近く、当然飲食店は開いておらずスーパーに夕食を確保しに行き、どうにか滑り込みで夕食を確保することに成功しました。3・4泊目は名古屋だったので夕飯に困ることはなかったどころか3泊目には4000円のひつまぶしを堪能し、4泊目は何となく適当に夕飯をごまかすことに成功。なお、どのようにごまかしたかは今後の旅行記で述べますのでお楽しみに。

噂のうどん

おはようございます

 翌日は只見線に乗りに行くため朝7時半過ぎの列車に乗る必要があったため、朝食をホテルで取る時間はありませんでした。しかし東横インの朝食とは石垣島での経験から「推して知るべし」なのであってあまり困ることはありません。駅前のニューデイズでおにぎりを購入し只見線に乗り込みました。只見線は極端に列車の本数が少なく、これを逃してしまうと今日中に長岡に到達することが困難になるので仕方ありません。正確には到達することはできるのですが到着が夜遅くなって車窓どころではないうえに、乗り継ぎの接続時間に只見をウロウロしようと思っていたためこの時間の列車に乗る必要があったのです。
 しかし、この先を書いてしまうとキリが悪くなってしまうので、今日の記事はこの「只見線に乗ったか乗らないか」くらいの微妙なところで終わりにしておきます。次回以降の記事では只見線で越後川口まで行き、バスに乗り継ぎ、只見で4時間にわたって電動自転車を乗り回したあたりまでは記述されることになるでしょう。

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夏の思い出

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