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「戦後」のアメリカ合衆国大統領を、
何人知っていますか?

…そもそも「戦後」と言っても、
主に世界大戦・太平洋戦争等を指す日本と違い、
アメリカにおいては
「どの戦後ですか?」と言われそうですが、

ここでは1945年以後を
便宜的に「戦後」と呼びます。

「取捨選択」して、どんな大統領がいたのか、
概略を書こうと思います。
当然ながら、私の主観が入っています。
原則、主観無しで歴史は書けないものです
(ましてや、概略では…)。

全世界での活動を全部書くのは難しいため
「日本との関係」を中心に書きます。

◆すべて敬称略で書きます。

①1940年代:戦後すぐの冷戦

第二次世界大戦が終わった時の大統領は
トルーマンです。

ソ連には、独裁者スターリン。
実は日本が無条件降伏する前から
バチバチの争い状態に入っていまして、

「日本を分割占領しよう」

というソ連の提案を
トルーマンは蹴ったりしています
(これを飲んでいたら、北海道は
ソ連の領土になっていたかもしれませんが…)。

同時にヨーロッパでも、
ドイツなどの扱いを巡り
緊張感が高まっていきます。

GHQのマッカーサーの主導により、
日本の政治はガラリと変わりました。
この頃の日本の総理は、吉田茂など。

②1950年代:ソ連とカーテン

1950年に「朝鮮戦争」が始まります。
「代理戦争」とも呼ばれた、
アメリカとソ連の争い。

両国が直接は戦火を交えない、という意味で
「冷戦」とも言われます
(代理国は戦火に巻き込まれますが…)。

トルーマンはマッカーサーを
朝鮮半島に派遣したりして戦わせますが、
戦略の違いから彼を解任。

1953年に新たに大統領となったのは、
欧州戦線で活躍したアイゼンハワーです。

彼は朝鮮戦争を停戦へと導き、かつ、
ソ連に対抗して
「西側」陣営諸国との同盟関係を強化。

「鉄のカーテン」とも呼ばれた
東西冷戦の状態が固まってきた時代です。

この頃の日本の総理は
吉田茂から鳩山、石橋、岸。
岸は「新しい日米安全保障条約」を
結んだりしています。

③1960年代:核戦争開戦間近

1961年、史上最年少、43歳で
大統領になったのはケネディです。若い!

しかし彼の時「キューバ危機」が起こり、
世界は核戦争の一歩手前まで行きます。

これ以降、ソ連とは「ホットライン」が
結ばれて、緊急事態には直接、
話ができるようになりました。

「アポロ計画」「公民権運動支持」。
エネルギッシュに活動した彼は、しかし、
1963年のパレード中に暗殺される…。

後を継いだのは副大統領だったジョンソン
ベトナムへの介入を拡大。

この頃の日本は、池田勇人・佐藤栄作の下、
「高度経済成長」していました。

④1970年代:ベトナムの泥沼

「ベトナム戦争」の泥沼から
アメリカは手を引けません…。

それを変えたのが、ニクソンでした。
ベトナム戦争からの撤退を決め、
冷戦の緩和を図ります。

彼はキッシンジャーを国務長官に登用。
長官は密かに中国に渡り
米中和解・ソ連包囲の道筋をつけました。

彼の後、フォード、カーター
大統領は変わります。

なお、当時の日本の自民党は、
「三角大福」こと
三木・(田中)角栄・大平・福田。
総理を持ち回りで務めていました。

⑤1980年代:貿易摩擦と赤字

レーガン大統領と中曽根総理との間柄は
「ロン・ヤス」と気軽に呼び合う、
良好なものだった、と言われます。

レーガンは「強いアメリカ」を唱えて
ガンガン軍備を増強します。
ソ連もこれに対抗しますが、
崩壊への道をたどっていきます。

ただし、その副作用により
アメリカも「双子の赤字」を抱えます。
日本との間で「貿易摩擦」が
激化したのも、この頃ですよね。

日本の輸出が不利になるよう、
1985年の「プラザ合意」
「円高ドル安」になります。

国内にお金が流れて
日本では「バブル景気」になりました。
「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と
持ち上げられたのも、この頃。

⑥1990年代:冷戦崩壊新秩序

ブッシュ(父)はソ連のゴルバチョフと会談。
冷戦を終わらせました。
その一方、中東では湾岸戦争を戦います。

冷戦が終われば、ソ連に対する
際限のない軍備拡張は、不要。
経済を立て直す!

1993年より大統領に就任した
クリントンは「経済最優先」を掲げて
成長してきたIT産業を優遇・育成します。
財政赤字、解消。

一方、この頃の日本の政治は
五十五年体制崩壊、離合集散が激しく
足並みが揃いません…。
「バブル崩壊」の影響により
「失われた三十年」へと突入します。

⑦2000年代:同時多発のテロ

2001年に、ブッシュ(子)
大統領に就任した直後、
「同時多発テロ」が勃発!

「テロとの戦いだ!」

ブッシュ(子)はアフガニスタン、
次いでイラクへと派兵していきます。
彼と仲が良かった小泉純一郎は、
足並みを揃え、協力しました。

二期目の2008年頃には
「リーマン・ショック」が起きます。
世界同時不況、金融危機
(日本も当然巻き込まれます)の中で、

新たに2009年に大統領に就任したのが、
「初のアフリカ系、有色人種、ハワイ生まれ」
の大統領、オバマでした。

⑧2010年代:私たちはできる

「Yes, we can!」

を具現化したようなオバマは
大統領に就任すると、

「オバマ・ケア」と呼ばれる
医療制度改革に着手したり、
イラクからの順次撤退を表明したり、
国内外に向けて次々と手を打ちます。

彼の後には、ヒラリー・クリントンが
女性として初めてアメリカ大統領に?
と注目されましたが、

2017年に大統領に就任したのは
トランプなのでした。

「メキシコとの国境に壁をつくる!」
アメリカファースト!

オバマとはまた違った形で
個性あふれる彼は、ゴルフ好きでも有名。

当時、長期政権を築いていた安倍総理は
彼と友好関係を築くことに腐心しました。

⑨2020年代:SDGsの政治

2022年現在、アメリカ合衆国大統領は
バイデンです。

コロナ禍の中、SDGsが世界的な
目標として掲げられるこの状況。
さて、彼はどんな政治を
行っていくのでしょうか?

以上、本当に簡単に、取捨選択して、
「戦後」のアメリカ大統領について
書いてみました(敬称略)。

書き出してみて思うのは、
アメリカの政治は本当に良くも悪くも
「二大政党制」なんだな、ということです。

ジョンソンの後の、ニクソン。
ブッシュ(父)の後の、クリントン。
オバマの後の、トランプ。

民主党から共和党へ。
共和党から民主党へ。
民主党から共和党へ。

ガラッとカラーが変わりますよね。
当然、それだけの資質、人材、実績、理論、
そういうものが必要になります。

あれだけの膨大なエネルギーが必要な
「大統領選」を勝ち抜かないと就任できない。
とにかくタフでないと、大統領にはなれない…。
そういう国なのだな、と思います。

さて、読者の皆様の印象に残っている
大統領は、誰ですか?

◆「戦後の日本の総理大臣」は、こちら↓

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