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明日のためのヒスとジオ ~使う、使える、歴史と地理~

「実用地歴提案会ヒストジオ」のいなおです。

この「実用」「地歴」「提案会」についての
私の考えを、本記事で書いてみます。

まずは「実用」からです。
実用とは「実際に用いる(使う)」こと。
反対語は「用いない(使わない)」。

皆様は、今までに学んだ地理と歴史を
実際にどう「使って」いますか?

「…地理って日本の都道府県とかですか?
出張とかの時に少しは役立つかも…。
歴史は、織田信長がどうした、とか?
家族でクイズ番組を見る時や
受験勉強とかでは使いましたけれども、
実際にいま使っているかと言えば、うーん」

そんな方も多いのではないでしょうか?

これが例えば「トラック運転手」なら
「この道を行けば近道だ!」など
交通地理について詳しかったり、
「塾講師」であれば
「この人物はよく入試に出るぞ!」という
受験歴史について詳しかったり、

そういう意味で使っているかもしれない。
しかし、全員が全員「実用」とまでは
いかないのではないか?


例えば、高校の「世界史」では
ローマ帝国の五賢帝を学びます。
『ネルウァ、トラヤヌス、ハドリアヌス、
アントニヌス・ピウス、
マルクス・アウレリウス・アントニウス…』
名前だけ呪文のように覚えたものの
1ミクロンも「実生活」の役には立たない…。

そう思っている人も多い、と思うんですよね。

…そもそも「地歴」とは何なのか?

地理と歴史です。
言いかえれば「空間」と「時間」です。
空間とは「ヨコ」のひろがり
時間とは「タテ」のひろがりのイメージ。

この空間は「座標」と言い換えてもいい。
まさに「どこ?」です。
地球上で言えば、緯度と経度。
地球上で生きている以上は、
私たちは常にどこかの座標にいる。

しかもこの世界は「どこ?」によって、
環境と文化が大きく異なります。
暑さ寒さ、言葉も違う、食べ物も違う…。
「空間による差異とその理由」を知ること
ヨコのひろがりを扱う「地理」なのです。

一方、時間は「いつ?」ですよね。
「暦」や「時計」を使います。
何年何月何日、何時何秒。地球上では
約24時間で自転、約365日でぐるりと公転。
それをずっと繰り返している。

この世界は、この「いつ?」によっても、
環境と文化が大きく異なる。

江戸時代の日本と今の日本とでは
ライフスタイルが違います。
石器時代なら、毎日「生か死か」の
デッドオアライブ状態だったはず。
時代によって、
生きる意味、死生観が、全く違う…。


そういう「時間による差異とその理由」を
知ることがタテのひろがりを扱う「歴史」。


さて、ここまで「実用」「地歴」について
掘り下げました。
…では「提案会」とは?

私はヒストジオを立ち上げる時、
学習会や研究会などの名称も考えました。
しかし、どうしても学習や研究だと、
「自己満足」が混じる。
「私にとって、何か意味があるの?」
と、他人から言われかねない、と思った。

…せっかくSNSなどを使うのに、
他人への働きかけ、広がりに欠ける、と
私は思ったのです。
ならば「こんなのはいかが?」と呼びかけ、
考えていただける名前にしよう…。


これが「提案会」と名付けた理由です。

ここから、ひとつ「提案」をしていきます。

◆「いつ?」「どこ?」

これらを深く知ることにより、
世界はとんでもなく
広がるのではないでしょうか?

というのも、普段私たちは
「いまここ」を生きています。
でもそれは空気のようなもの。
実感しなくても生きていける。
その意味において地理や歴史は「無用」。

…しかし、逆説的になりますが、

地理と歴史について考えることによって、
「いま」ではない「いつか」
「ここ」ではない「どこか」について
考えることができます。

同時に「いまここ」についても
深く知ることができる…。

その意味において、地理や歴史は
非常に「有用」であり「実用」なのです。

視点を変えて、書きます。

人間は何かと比べて、差異を見出すことで
ものごとを知覚できる生き物
です。

例えば「自分」という言葉も、
「他人」がいなければ、存在しません。
「自己とは何か、他人と比べて分ける」
これが「自」「分」。

同様に、空気のような「いまここ」も、
「いつか」「どこか」と比べることにより、
より詳しく知覚することができる。

江戸時代があった。今は「令和時代」…。
他国がある。だから、ここは「日本」…。

言いかえれば、
地理と歴史を知り、比べない限り、
「いまここ」は、よくわからないんです。


「いまここ」をよく知っている人と
知らない人とでは、その生き様が
まるで違ってくるのではないか?

ましてや、今は、SNS全盛時代です。
自分とは違う歴史と地理を持つ人と
出会う機会も格段に増えています。
歴史と地理は他人理解にも役立ちます。

さらに実用的なことを言えば、
現地点・現時点だけではなく
「明日はどうなっていく?」
という『予測』すらできる。


天気予報においても、
「予測」ができる人とできない人とでは、
「準備」「行動」が違いますよね?
そう、未来予測までできるようになれば
究極の「実用地歴」になります。

雨が降ると分かれば、事前に傘を持てる…。

…ただ、恥ずかしながら正直に言えば、
偉そうに書いてきた私自身も
完全な予測などできてはいません。

未曽有の事態に出くわして
傘が無くてビショビショになることも多い。

でも、だからこそ、
少しでも未来を予測できるように
「実用地歴提案会」とあえて名付けて、
己を鼓舞して、地理と歴史を題材に
文字化・提案化にいそしんでいる…
という面があるのです。

最後に、まとめます。

◆①過去「いつ?」「どこ?」
◆②現在「いま」「ここ」
◆③未来「どうなる?」「どうする?」

学校で学ぶ地歴は①過去が中心です。
昔はこうでした、という、転がらない石。
受験が終われば、即、苔むした
「無用の地歴」にもなりかねない。

ですが、①を②につなげることにより
「今日に活かせる地歴」へと変わります。
さらに③までつなげればどうでしょう?
「明日に活かせる地歴」になります。
まさに、ローリングストーン!

「実用地歴提案会」とは、
①過去を①のままで死蔵させず
②現在や③未来までつなげていく、

…そんな地歴を提案する会、なのです。

その触媒は「人」です。

①過去から、②現在、③明日を生き、かつ、
決断と行動次第で「どこへでも行ける」。

人間とは、そんな生き物です。

空間と時間は、生きている限り、
ずっと人生のそばについて回ります。
「地理や歴史を知り実用する」ことは、
人生をよりよく生きる鍵になります。
「どうなる」を予測することで、
「どうする」に役立つのです。

そんなことを考えながら、
私はこの記事を書いてみました。

さて、読者の皆様にとっての
「ヒス」と「ジオ」は何でしょうか?
他人の「ヒス」と「ジオ」のことを
どれほど知っていますか?

ヒストリー(歴史)と
ジオグラフィック(地理)を、
人生へと活かし、使ってみませんか?

※本記事は以前に書いた記事のリライトです↓
『ヒスとジオとで「未来予測」を』

※note版もぜひ↓
『明日のための「ヒス」と「ジオ」』

※今に繋がる「歴史」についてはこちらも↓
『取捨選択した戦後日本の総理大臣』↓

※今に使える「地理」についてはこちらも↓
『なぜそこにあるのか、「地」の「理」由』↓

合わせてぜひどうぞ!

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