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2023WBC、決戦の地、マイアミ
うん、名前は聞いたことがある。
でも、どんなところか、と言えば…?

本記事ではマイアミや、
そこに関するメジャーリーグのチームなどの
歴史と地理を紐解こう、と思います。

さて、アメリカ合衆国の都市と言えば、
どこがあるでしょうか?

ニューヨークに、首都ワシントン、
ロサンゼルスにサンフランシスコ
に…と
いくつか思い浮かぶと思いますが、
マイアミは、その十本の指に入る都市です。

マイアミの街自体だけだと
約四十六万人ほどの人口なのですが、

その周辺も合わせて
「マイアミ都市圏」と考えれば、
約六百万人ほどの大都市圏!

これは、アメリカの都市圏の中でも
八位にランクインするほど。
東京都市圏が約千二百万人ですから、
その半分くらいの規模が、ある。

「…で、どこにあるんでしたっけ?」

はい、アメリカ合衆国の地図を漠然と
頭に思い浮かべていただいて…。
良ければ「アメリカ横断ウルトラクイズ」
記憶を思い浮かべていただいて…。
(中年世代ですみません)

東のあたりにはニューヨーク、ワシントン、
西にはロサンゼルス、サンフランシスコ。

その中間には「西部劇」の舞台や
「ロッキー山脈」があります。
北のほうで有名なのは、ナイアガラの滝だ。
確か、五大湖とかがあったはず。
北に行けば、カナダがある。
逆に南西に行けば、メキシコに接する…。

しかし、マイアミは
そのいずれの地域でもないのです。
アメリカ合衆国の「南東部」にあります。

南東部のほうでは、ぴょこっと海に
半島が突き出ていましてね。
海峡を隔て、半島の向こうにはキューバ。
「パイレーツ・オブ・カリビアン」の
カリブ海も、キューバの南だから、すぐ近く。
この半島を「フロリダ半島」と言います。

マイアミは、この半島にある都市。
半島の、先っぽのあたり、なのです。

「…で、なんでまた、マイアミと呼ぶの?
英語でマイだから、『私のアミ』とか?」

全く、違います。

先住民族の「マヤイミ族」が由来です。
このマヤイミ族の名前が由来とされている
「マイアミ湖」と「マイアミ川」という
地形から名付けられたのでは、
と言われています。

(確かに、この半島の先のほうには
以前にマイアミ湖と呼ばれた大きな湖がある。
今では、オキーチョビー湖、と言われています。
琵琶湖の約三倍。すごくオッキーイ湖です)

さて、このフロリダ州のマイアミの気候を。
夏は暑い。冬は、暖かい。
ハリケーンがたくさん来るのが玉に瑕ですが、
まさにリゾート地的な気候です。そのため、
寒い州から移住してくる人も多いとか…。

野球つながりで考えると、
そうですね、日本で言うなら
「沖縄」とか「宮崎」とか、
そのあたりを思い浮かべていただければ。
(九州は台風もよく来ますし…)

日本のプロ野球のチームも、沖縄や宮崎など、
暖かいところでキャンプをしますよね。
このマイアミでも、メジャーのチームが
よくキャンプを行っているんです。
そんな暖かな場所です。
日光がさんさんと降り注ぐ土地、マイアミ!

…ところがですね、
キャンプを行う場所としては有名なのに、
メジャーリーグの野球チームが、無かった。

「…マイアミと言えば、キャンプ地だぞ!
なのにホーム・チームがないのは、寂しい」

そこで生まれたのが、
『フロリダ・マーリンズ』というチーム。
1993年のことです。
よく、マリナーズやマリーンズなどと
間違えられがちですが「マーリン」ズ、です。
マーリンとは、マカジキのこと。

創設一年目には、日本の西武ライオンズで
大活躍した『デストラーデ』選手
在籍していました。

「…とにかく、強くしなきゃ!」

マーリンズは、選手を集めまくります。
その甲斐あって、
創設五年目の1997年には
ワイルドカード勝利、プレーオフ進出!
何とワールドシリーズまで制覇して、
優勝チームにまでなるのでした。

…しかし、有力な選手を集めるためには
どうしてもお金がかかるもの。
どんどん総年棒額が上がっていき、
球団経営を圧迫していた…。

「うーん、いくらチームが強くなっても、
いくらお客さんが来ても、
こんなにお金がかかっていては意味がない!
となると、取るべき手段は…」

マーリンズは『ファイヤーセール』と呼ばれる
「主力選手の放出」を断行しました。
ユーアーファイヤー、つまり、クビ、です。
約四分の一にまで、総年棒額を減らした。
優勝したのにリストラ!
このあたりはドライなメジャー風ですね。
そのため1998年には最下位になってしまう…。

その後も、球団の身売りがあったり、
強くなってもファイヤーセールを行ったりと、
安定しないチームになってしまうんです。

「…これではいかん!
地域に密着した、マイアミならではの、
ファンに愛されるチームにならなくては!」

はい、そこで作られていったのが
「マーリンズ・パーク」という球場。
開閉可能な屋根付き! 三万七千人を収容。
2012年に開場され、
この本拠地の完成に合わせて、
『マイアミ・マーリンズ』と改名されました。

…ただですね、本拠地ができても
なかなかチーム経営のカルチャーは
すぐには変わらないもの。
その後も「ファイヤーセール」が数回行われ、
強くなったり弱くなったりで、
なかなかチームが安定しない…。
(かの有名なイチロー選手も、
2015~2017年に在籍していました)

そこで、確かな手腕を持つ
ゼネラルマネージャー(GM)が
登用されることになった。

2020年のシーズン終了後に、
キム・アングという方が、GMに就任します。
女性です。
メジャーリーグの長い歴史の中で、
女性が球団のGMになるのは、初めて!

2021年には、ネーミングライツ、
いわゆる「命名権」が売られて、
マーリンズ・パークは、名前を変えます。
買ったのは、カルフォルニア州に
本拠地を持つノンバンクです。

その名も、ローンデポ

…そうなんです、2023WBCの決戦の地、
『ローンデポ・パーク』
このような歴史を持った球場なのでした。

最後に、まとめます。

本記事では、マイアミの歴史と地理、
マーリンズやその球場の歴史を書きました。

『ローンデポ・パーク』では、
日本対メキシコの準決勝が行われますよね。
相手は強豪です。
しかし、日本チームも強豪です。

大谷翔平選手やダルビッシュ選手、
ヌートバー選手など、
この球場でプレーした経験を持つ
メジャーリーガーも、いる。

風が吹こうが、炎が巻き起ころうが、
不屈の闘志で頑張ってくれるでしょう。

日本チームの奮闘を、期待しております!

※準決勝後、追記
準決勝での勝利、おめでとうございます!
決勝も頑張って下さい!

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