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専門店と非専門店の自己紹介に関する一考察

『自己紹介部』で投稿した記事を再度投稿します。
(少しリライトしています)
※もし『千差万別キャリア自己紹介部』に
興味のある方は、本記事の下部のリンクより
アクセスしてみて下さい!

「自己紹介」とは、自分を理解して
言葉などで他人に向けて表現すること
です。

言葉を使って自分のことを紹介する時、
人間は言葉によって自分を
「規定」するような側面があります。

よく言えば『見える化』『鮮明化』です。
悪く言えば『自縄自縛』『固定化』です。

つまり、とても複雑で流動的で
一言では表しきれない自分という人間を、
その時の言葉や表現をすることによって
『縛ってしまう』面がある。

例えば、和食と洋食と中華ならどれが好き?
という質問をされた時、
「和食が好き!」と答えたとする。

これも、一つの自己紹介です。
自分の特徴を考え、他人に表現している。

それを聞いた誰かさんは、
『◯◯さん=和食が好きだ』と、
情報として脳内にインプットします。
それは間違いではない。

しかし、もしかしたらその人は、
パスタも大好物なのかもしれません。
餃子を週一回欠かさずに
食べる人かもしれない…。
その意味では、和食だけではなく、
洋食も中華も「好き」とも言える。


それなのに、チョイスされた
『和食が好き』という情報により、
一種の刻印が押されてしまう。
いわば形を変えたブランディング。
この人とランチするなら和食だろう、と
勝手に思われるかもしれない。
ゆえにパスタや餃子を食べる
◯◯さんを見た時、意外に思えてしまう。

…そんな解釈をされるぐらいなら
『全部好き』とぼかしたほうがましだ、
と、そのように答えたとします。

この場合は、鮮明の反対ですよね。
抽象的であやふやな印象になる。

何でも口にする融通無碍な人という
イメージの反面、聞いた人の心には
情報が残りにくくなるかもしれません。
取捨選択は『尖り』です。
尖っていない「当たり障りのない」情報は、
刺さりにくいもの。
マルッとしていて、刺さりにくい。

ただ、これらの回答も、
絶対的な一つの正解のある話ではありません。
「一概に何かを選択しさえすればいい」
「何かを全部、認めさえすればいい」
そんな単純な問題ではないんです。

もちろん、質問にもよる。

食べる事自体に興味がなく、
「どれでもいい」と思う人もいるでしょう。
体質的な違いもある。食習慣の違いもある。
インド料理やトルコ料理、
ブラジル料理やアフリカ料理が好きな人は、
和洋中のカテゴリーに入っていないので
三択からは選べません!
という人もいるはずです。

「問い」と「答え」の反復横跳びにより、
徐々に自分が浮き彫りになっていき、
自己理解・自己紹介の輪郭が見えていきます。


しかしこのように、問い方によっては
「逆に霧の中に入ってしまう」ことも
ある
のではないか?

いやあ、難しい問題ですね…。

では、もう一つ例を挙げましょう。
食事つながりで「飲食店」のお話です。

『◯◯専門店』があるとします。

例えば「タンメン専門店」。
店の主人が「絶対王政」を敷いていて、
『お前に食わせるタンメンはねぇ!』と
ふつうにお客に言うようなお店。

…こういうお店はファンも多いが
アンチも多そうです。
尖っている。心に刺さる。
しかし心を傷つけてしまう危険性もある。
賛否両論! それが「専門」の特徴です。

その一方で『非専門店』はどうか。

何でもできるオールマイティな
『めし処』があると仮定する。
先日、私が訪れためし処にも、
ずらりと壁に多くのメニューが貼ってあり、
しかもメニュー表にはこう書かれていた。

『定食類はおつまみとしても
ご注文して頂けます。
また、ご注文があれば
お客様のお好みにお作りします』

何という懐の深さ!

ファミレスのように、何でも出せる代わりに、
一円一銭レベルで利益計算されており、
味も全国共通、セントラルキッチン、
作られた飲食物を提供するだけの店もあります。
柔軟に対応できない『マニュアル店』。

こういった『めし処』とは対極にあります。

…しかしこれらの「非専門店」も、
どれが一番いい、
どれが正解だ、ということはありません。
それぞれに特徴がある。
ファミレスにはファミレスの良さがあります。

ゆえにお客さん、つまり食べる人が店選びから
自分で自由にチョイスすれば良い。
お店も、自由にメニューを決めているのだから。

ただ、自己紹介によって
自分を言葉で表現すればするほど、
「縛られがち」という面は否定できませんよね。
飲食店の場合は、メニューを
絞れば絞るほど「固定化」する。

あそこは「〇〇」の提供店だ、と
脳内に固定される。
タンメン専門店でハンバーグを提供するのは
ちょっと違いますもんね。

…ケースバイケースです。
自分を紹介するのも、
お店の売り方、メニューを決めるのも。

さて、皆様はいかがでしょう?
あなたの自己紹介は?
あなたの商品は、メニューは?


…『自己紹介部』においては、
タンメン専門店のように
尖った一点突破の紹介をしてもいいですし、
時には『めし処』『ファミレス』のように
あれもこれもそれも自分!という
融通無碍、列挙した紹介を
していただいても大丈夫です。

自由に、自己紹介の練習に使えます。
違う切り口で、何回書いても構いません。

「人はどんどん変わっていく」
ということを知っている方ばかりなので、
「以前と言っとることちゃうやんけ!」
と整合性にツッコミを入れる方も
(たぶん)いない
と思いますので…。

…え? 私ですか?
何を選んで食べたか、気になります?

その「めし処」では
『もつ鍋定食』を食べました。

博多のそれとは違い、山奥の店です。
あんまりヘルシーではなさそうな、
エキスがどろりのスープ、
悪魔的で濃厚な美味…!

ぷるぷるっと弾力ある「もつ」に、
ニラ、根菜がクタッと煮込まれており、
それをオンザライスしてかっこめば、
ああ、もう…いかにも「めし!」って感じ。

しかし、どうにも口の中がしょっぱいので、
私は、店を後にした後、
『やぶきた茶ソフトクリーム』
デザートに食べてみました。

油っぽい舌がさっぱり浄化されていき、
無敵な気分になった。
うん、どうでもよくなりましたね。うまければ。

ということで、結論を述べますと。

「専門店だろうが非専門店だろうが、
うまいもんはうまい」

自己紹介も、そうではないでしょうか?
「専門家だろうが非専門家だろうが、
うまいもんはうまい」
千差万別、解釈、マッチングの問題です。

というわけで(?)あまり気にされ過ぎず、
皆様は皆様なりのチョイスによって、
『自己紹介部』にて自由に自己を表現して、
紹介いただければ
、と思っております。

※『千差万別キャリア自己紹介部』を
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