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自信の正体

「もっと自信を持って」「自信満々なのもちょっと…」

1度は言われたことあるのではないか。
仕事ができる先輩は「私はまだまだ未熟者」と謙遜する場面がある一方で、入職仕立ての新卒看護師さんが「仕事覚えられて楽しいです!」と自信に漲っている場面がある。

つまりこの自信というのは、能力や実績に全く関係ないことが分かる。

謙遜上手な先輩は心をすり減らしていないのか。
自己主張が得意な後輩はなぜ周りから傲慢と思われているのか。
不思議に感じたので自信の正体を暴きたいと思う。

自信の中の2つの因子

①ありのまま因子=自己肯定感
②きっとできる因子=自己効力感

①のよく聞く自己肯定感は、容姿や収入・能力に問わずそのままの自分に無条件に価値があると思う状態。
→周りの状況が変化したり、他人からの評価が変わっても動じなく、自分軸を見失わないメリットがある。

②の自己効力感とは、能力や実績に価値を見いだしており「自分ならやれる」と結果を出す力を信じている状態。
→恐れず目標達成のための行動ができ、何でも挑戦できる。結果を出すための努力ができるメリットがある。

看護指導の場面においては、この自己効力感を促す声かけが特に重要だと思う。
糖尿病のある患者さんが「ありのままで良い」と暴食するより「自分ならきっとやれる」と許容範囲の食事制限ができる方が断然カッコ良いからだ。

4つのパターン

自信がある状態

「今の自分は好き」「私ならできる」両方掛け合わさる状態のこと。
→自分本来に価値を持ち、能力を信じているので挑戦できる。
→ネガティブなことが起きたり、結果が出なくても存在価値を見失わない強さがある。
→日本社会全体ががこのタイプを受け入れる姿勢が大事だと言いたい。

自己肯定感は低いが自己効力感は高い状態

自分のことは好きじゃないけど、できると信じている状態のこと。
→努力することができ、能力やスキルで結果を出そうとする。結果が伴えば褒められるが、自分のことは好きじゃないので「いえ、そんな大したことではありません」とか「恐れ多いです」と褒め言葉は受け取らない。
→「自分ならやれる」が軸なので、結果に答えられなかった時や人に評価されない自分に価値がないと心がポキッと折れてしまう場合がある。
→日本人は特にこの状態が多い。

自己肯定感は高いが自己効力感は低い状態

自分は好きだけど、できるかどうかは状況次第で分からない状態のこと。
→素の自分が好きなので変化を好まず、結果に繋がるか分からないから行動も好まない。
→「やればできる」「きっかけが」などとやはり行動を好まず、「指導や説明が…」と他責思考に陥りやすい。
→しかし結果は伴わずとも、素の自分は好きなので心が折れることはない強さがある。

自信がない状態

自分のことは好きじゃないし、できる気がしない状態。
→自分の存在の価値や能力も信じていないので、ネガティブな結果が起きたときの耐性がない。
→立て直すための行動もできないから、引きずる時間が長期化する。

土と花をイメージする

4つのパターンを書き出してはみたが、
その時の状況・体調・心境によって少なからず自信は影響は受ける。
しかし自信は持つという中身にはまず「ありのままの自分で良い」という自己肯定感と、次に「きっとうまくいく・やれる」という自己効力感を育てていくことが大事と分かった。

なんとなく私の頭の中では、
素の自分が好きという状態は土を耕して整えることと近い気がする。嫌いな自分は耕して、好きな部分で整えるのだ。
その土の上にきれいな花を咲かせる。そのためには、栄養補給のための肥料(健康)や人生が潤うための水(スキルアップ)、輝けるための日光(対人関係)が必要だ。

最後はポエマーになったが、自信の正体が分かったという方が増えたなら嬉しく思う。

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