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悩んでいます…建設業法改正、思ってたのと違うんですけど?
今年の4月に、建設業法が改正されたのをご存知でしょうか。これに伴い、労働環境が改善された一方で、明るみに出た問題点も。
今回は、柳井工業が直面している現状の悩みをお伝えしたいと思います。
建設業界が変わりました!
2024年4月の建設業法改正に伴い、導入された新規制。詳しくは下記リンクを見てもらいたいのですが、大まかに言うと「時間外労働が規制」されるようになりました!
![](https://assets.st-note.com/img/1717492653091-YHY1mr9Fog.jpg?width=1200)
数年前から働き方改革が叫ばれていましたが、建設業界は業態柄どうしても改革が遅れていました。
そのため、元請けである製造会社は土日休みだけど、下請けの建設会社は土日に出勤して工事をする、ということも度々発生していたんです。
しかし、建設業法改正の結果、そんな状況は劇的に変わりました!
具体的には、
工期を伸ばしてもらえる(例:納期30日→45日に!)
土日勤務なし
日数が伸びた分、余裕が持てるように。世間的には、今更?ってことかもしれませんが、これまでの建設業界にとっては奇跡的改善です!!
われわれ建設会社とクライアントの間に立つ製造会社が、頑張って現場の声を訴え続けてくれた結果なんだと実感しています。
本当にありがたい限りですね。
建設業界がホワイトになってハッピー!?そうは問屋が卸さない
働き方改革の恩恵を享受できて良かった...!と思ったのも束の間、実は、予想外の問題も浮上し始めています。
一つは、短納期で正確な仕事ができることが柳井工業の強みの1つだったので、差別化が難しくなったこと。
工期が伸びた今、正確に淡々とこなせる会社は他にもあるので、アピールの仕方を考えていかなければと思っています。
もう一つがかなり頭を悩ませているのですが、出張で現場に出ているベテランの職人さん(協力会社)から「土日にも働きたい」要望が出ること。
えぇっ!?逆に!?とびっくりですよね。その理由は、「土日も働いてお金をもらいたい」「出張で長期滞在するより、土日分働いて早く帰りたい」といったものでした。
とはいえ、ベテランの働き手が集まらないのは、元も子もないのです…
結果、監督の立場である僕が、元請けへ土日出勤を許可してもらうために頭を下げ、土日出勤することになっています(思ってたのと違うんですけど!?)
一次請け企業の切実な悩み
世間的な土日勤務なしの流れに、僕は賛成です。土日はできるなら働きたくないし、労働環境をクリーンにするために柳井工業は頑張ってきたんです。
ですが、蓋を開けると、職人さんは「土日勤務したい」という。
なぜこんなことになるのか……。根本的な原因は、給与体系の違いから労働への意識が異なっているからなのでしょう。
柳井工業は固定報酬制を取り入れている一方で、二次請け・三次請けの協力会社では、日給制や時給制を取り入れている会社も多い。
つまり、協力会社の職人さんたちは、土日に働けばその分お金が稼げるというわけです。(それ以外にも色々な理由がありますが…)
じゃあ、土日勤務なしを受け入れる協力会社だけと組む体制にすれば良いのでは?と思うかもしれません。
しかし現実問題、それではベテランの良い職人は集まらないのです。
その結果、「土日勤務したい」という職人さんの要望を叶えるために、頑張って調整することになるのです。
解決方法は現在模索中…
現状は、元請けに土日勤務ありを了承してもらえていますが、今後土日勤務が全面NGになったらかなり困るなぁと頭を抱える日々。
結論は出ていないのですが、職人さん集めのやり方を見直さなければいけない局面に立たされています。現状のやり方は今年で限界かなと…。
とはいえ、築いてきた信頼を崩さないよう、できることを日々着実にこなし、精進していくしかないですね。
メリットに光が当てられがちな建設業法改正ですが、現場で起きているリアルについても、知っていただけたら幸いです。
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