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#128障がい者作業所の見学を通じて、偏見について考えさせられた

おはようございます。

毎日、真夏のような暑い日が続きます。
いつまで続くんでしょうかね。
中秋の名月というのに。
もうちょっと過ごしやすい日が待ち遠しいですね。

袈裟や仏具の企画販売することを通じて豊かなものを拡げていきたい
久柳-くりゅう- の 昌子久晃(しょうじひさてる)です。

さて、月一受講の商品開発講座「ANSWER」(受講日以外の日も課題があったり、考えることがあったり)、今月から、新たなStage『企画フェーズ』に移ります。
6、7、8月は自社を見つめて、何ができるか?をあぶり出す『分析フェーズ』でした。

開発フェーズ1回目のプログラム

開発フェーズ初っ端は、第2Stageに進まれる会社さんの現場見学。
まさしく、大人の社会見学という感じでなんともワクワクする内容です。

業界の垣根を越えて、他業種のビジネスモデルや悩みを共有し、コラボレーションを模索したりします。

訪問した業種が
染色業さん
仏師さん
障がい者作業所のNPO 法人さん
化粧品製造業さん
というバラエティに富んだ多種多様な業界でした。

見学各社さん、とても学びのある内容でした。
というととても薄っぺらく伝わってしまうかもしれません。
詳しくここで書いてしまうととても踏み込んだ内容になり、出してはいけない情報までお話することになってしまうので、ここではこれぐらいでご了承ください。

障がい者作業所で目の当たりにしたこと

中でも、障がい者作業所のNPO法人さんで目の当たりにして感じたことについて、ここでテーマとして書き留めます。

そこでは自閉症やその他重度の障がいを持った方々が、職員の方の指導のもと、様々な作業に勤しまれていました。

縫製、裁断、組立、外部施設の清掃等々…
中にはアート作品や造形物に取り組んでおられる人もおられました。

よく知られたことなのですが、
自閉症などの障害を持った方は、決められた単純作業の繰り返しを信じられない集中力を持って継続する能力に非常に長けていると言います。

一方で、規則から外れたことや、イレギュラーの事案、応用が必要な事柄を目の当たりにすると混乱を招いたりすることもあります。

適切に作業員さんの特性にあった、仕事を本人がなるべくストレスなく、気持ちよく作業に集中できるように割り振りしている仕組みを構築していることがとても印象的でした。

与えられた仕事はほぼ間違いなく、淡々とこなしていくと言います。その点に非常に驚かされます。
私も含めて同行をした。妻も言っていたのは、単純作業は一定の割合でミスを伴うということです。

その背景から様々な企業機関から作業の依頼がどんどん舞い込んでくるとのことでした。
職員の方の対外的なアナウンスや努力、精度高い作業員の方の業務の賜物なのでしょう。

色眼鏡で見てしまわないように

そのような風景を見て、「すばらしい!」と思う人は多いと思います。いや、ほとんどでしょう。
その感情を持つこと自体は決して悪いことではありません。
むしろいいことかな、と。

そこで私の中で気を付けないといけないと、と思ったことがあります。

障がい者の方々が、持ち場を与えられて活躍している
という状況を、特別視することで、ひいき目で見てしまわないか、

ということです。

もちろん、ポジティブな評価をすることがダメだという事ではなくて、
多様性がさかんに謳われる世の中で、特別視する色眼鏡をかけたことによって生じる評価自体が、多様性の理念からずれるのではないかな、ということです。
言いたい事分かりますかね。

多様性を受容するのは聞こえがいいけど、すべてをフラットにみることってとても難しいことだと思います。

このテーマを語るには「多様性」よりも「ノーマライゼーション」という言葉の方がしっくりくるかもしれないですね。

障がいがあるかないか、だけでなく、
大人/子ども、男/女、若年者/高齢者
など、フラットにみる事って、難しいというか、実質不可能かも。
男/女って書く時も「男」が先にくるのってどうなの、とか色々考えるときりがない。

ちょっと思ったことをつらつら書きすぎました。

全ての特性はグラデーション

特性が明るみにでない健常者が苦しまないために

障がい者が、その人の特性にあった作業をしている、という話に戻ります。
障がい者の認定というルールや制度はあるものの(すいません、あまり詳しくない中で書いてますが)、
本来、人の特性って
「ここからが障がい認定」「ここまでは健常者」って明確な境界線がないものです。
グラデーションがあります。

その中で、認定を受けた、分かりやすい障がい特性のある人が、明確な特性にあった仕事が与えられるのに対して、
健常者ではありながら(またはそのように見える人でありながら)、ある部分では、人と同じようにすることが難しい特性を持っている人が、苦しんでしまう場面って出ているだろうな、と感じました。
他の健常者と一緒に、仕事をしている時に何度やってもうまくできないことが起こってしまったときに、

それが、本人の特性によるものなのに
「あいつはダメだ」というレッテルが貼られてしまうことが起こる弊害って発生しているだろうな、と。

例を繰り返すと、
障がいがあるかないか、大人/子ども、男/女、若年者/高齢者
どれもグラデーションがあるもので、(男女に関しては生物学的な違いはおいといて)
どんな特性であっても、過ごしやすい環境づくりというものが、これからの世の中、大切になってくるんだろうな。

そんなことを考えされられた作業所見学でした。



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