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質問に答えない自由

質問に答えない自由
―「主体的に学習に取り組む態度」のランク付けをやめよう―

人が質問に答えるかどうかは、その質問による。
秘密にしたい事柄は答えたくない。
本当のことを答えると不都合が生じる場合は、その質問には答えたくない。
では、本当のことを言わないで嘘を言えばよいだろうか?
でも、嘘は言いたくない。だから答えたくない。

そういう時、どうすればよいか。
その質問に答えなければよい。
でも、質問に答えなければ、相手が不快になる。
場合によっては叱られたり、侮辱されたり、人格を傷つけるような対応をされる。孤立させられたりする。そして傷付く。
そういう場に、安心・安全は感じられない。
そんな場には、ウェルビーイングな雰囲気が無い。

授業で、質問に答えない自由を行使した場合は、「主体的に学習に取り組む態度」が悪いという理由で、評点が下げられる。
そういう損害を被りたくないから、生徒は無理して、なんとか答える。
授業をそんな場にしないための必須事項の一つが、質問に答えない自由があるということである。質問に答えない自由があるということは、質問に答えない権利が認められているということである。授業において、そういう自由や権利が侵害される程度を低くするために、せめて、「主体的に学習に取り組む態度」が見えるかどうかでランク付けすることをやめてもらいたい。評価の観点から、「主体的に学習に取り組む態度」という項目を削除してもらいたい。

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